第五、心続生の広答
四句の略答にも、最初に心続生の義を答え、九句の広答にも心続生の義を第一にのべられる。これをもっても大日経は衆生の霊性たる自心の菩提に目覚め、その自覚が次第に増大して如実に菩提の体を体得するに至るまでの浄菩提心の転回、即ち信念向上の歴程を明かすにあることがわかる。そして以下に心続生の内容として、三十種外道、八心、六十心、三劫等が説かれる。三十種外道は迷いであるが覚りはこの迷いをもととして生起することを示している。八心は世間の善心の生起を説いたもの。六十心はこの世間の善心と雑起する妄心である。三劫とは世間の妄心を除かれ正しく生起する世間の浄心の相続を明かしたもの。
四句の略答にも、最初に心続生の義を答え、九句の広答にも心続生の義を第一にのべられる。これをもっても大日経は衆生の霊性たる自心の菩提に目覚め、その自覚が次第に増大して如実に菩提の体を体得するに至るまでの浄菩提心の転回、即ち信念向上の歴程を明かすにあることがわかる。そして以下に心続生の内容として、三十種外道、八心、六十心、三劫等が説かれる。三十種外道は迷いであるが覚りはこの迷いをもととして生起することを示している。八心は世間の善心の生起を説いたもの。六十心はこの世間の善心と雑起する妄心である。三劫とは世間の妄心を除かれ正しく生起する世間の浄心の相続を明かしたもの。