福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

お不動様のお姿について

2014-01-28 | 関東三十六不動について
質問
「お不動様はどうして恐ろしいお姿なのですか?」

答え
「我々の煩悩を砕き正しい仏道に引き入れるためですが
すこし詳しく書きます。

大日経具縁品には「涅哩底方に不動明王を書く、如來の使者なり。童子形につくる。右に大慧刀印を持し、左に羂索を持す。頂に莎髻あり。髮は屈し左肩に垂して在り。左目は細く閉ず。下齒をもって右邊上脣を嚙み其の左邊の下脣は翻ってやや外に出る。額に雛文あり猶ほ水波狀の如し。石上に坐す。其身卑して充滿肥盛せり。奮怒之勢極忿之形をなす。是その密印摽幟相也。此尊は大日花臺において、久く已に成佛せり。三昧耶本誓願もっての故に、初發大心諸相不備之形を示現す・・・」とあります。

(此下位依涅哩底方。畫不動明王。如來使者。作童子形。右持大慧刀印。左持羂索。頂有莎髻。屈髮垂在左肩。細閉左目。以下齒嚙右邊上脣。其左邊下脣。稍翻外出。額有雛文。猶如水波狀。坐於石上。其身卑而充滿肥盛。作奮怒之勢極忿之形。是其密印摽幟相也。此尊於大日花臺。久已成佛。以三昧耶本誓願故。示現初發大心諸相不備之形。為如來僮僕給使執作諸務。所以持利刃以羂索者。承如來忿怒之命。盡欲殺害一切眾生也。羂索是菩提心中四攝方便。以此執繫不降伏者。以利慧刃。斷其業壽無窮之命。令得大空生也。若業壽種除。則戲論語風亦皆息滅。是故緘閉其口。以一目視之意。明如來以等目所觀一切眾生無可宥者。故此尊凡有所為事業。唯為此一事因緣也。鎮其重障盤石。使不復動。成淨菩提心妙高山王。故云安住在盤石也。)

仏様のお姿に三種類ありこれを三種の輪身といいます。
仏様そのままの位を自性輪身、衆生のそばで共に生死輪廻して下さる位を正法輪身、どうしても背くものを教化する位を教令輪身といいます。お不動様は大日如来の教令輪身です。

教令輪身たる不動明王は教えに背くものに対し、そのものの煩悩や悪を粉砕し正しい教えに導くためにみな憤怒の相をしておられるのです。
お不動様はサンスクリットでは「アチャラナータ」といいこれはシバ神の別名でもあります。シバ神は人間を殺すおそろしい破壊神でもありました。尊様がこわいのはこのためでもあります。
梁塵秘抄でも「不動明王おそろしや。怒れる姿に剣をもち、索を下げ、後ろに火炎、燃え上がるとかやな。前には悪魔を寄せじとて降魔の相。」とあります。昔からお不動様のこわいお姿は人々の注目するところでした。 」
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