福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

三井英光師「大師の世界」より・・その2

2013-01-03 | お大師様のお言葉
三井英光師「大師の世界」より・・その2
「・・密教より見た人生
「我」はどこから生まれてきたのでしょうか?それは宇宙法界を己が体となしたまえる大日如来からです。随って「我」は仏の子であって罪業より生まれてきたものではありません。尽きること亡き神秘実在の仏様の命がたまたま父母和合の胎を縁としてこの世にその一端を現したのがすなわち我なのです。・・仏こそ真のみ親なのです。

およそ生命をもてるものはコメの一粒でも菊の一本でも人間が作り出したものではなく・・いわば仏様から生まれてきたのです。・・ただ仏様の身を分って個体として生み出したもうたのです。

それならなんのために生まれてきたのかというと、仏様の御心をこの世に開き現すためです。その御心とはどんな心かともうしますと、『仏身とは大慈悲これなり(観無量寿経)』nというようにすべてを己が子として、すべてを自分と一体の身内として自然に愛さずにはいられないという大慈悲の心です。仏はわれを生み出し我が個体を通して自らの心たる大慈悲をなしたまうのであります。これがすなわち宇宙意志で、われはこの宇宙の先端であり、かつ仏の愛子として今ここに生きているのです。これを金剛薩埵と申し、いわば大日遍照金剛の本質を有したる人とういみであります。

・・ただし肉体としての体がもうこれ以上仏様の生命を現すのに堪ええなくなれば仏様よりお迎えが参ります。そのときはみ親のもとに帰って一休みし、縁に任せてまたどこかの父母の胎を借りてこの世にでます。かくのごとく生まれ変わり死に変わり永遠に仏さまの子として大慈悲を成しつつ生き抜くのが金剛薩埵たる人の道でありまして、これを
「普賢行願」
というのであります。」
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