福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

大乗起信論その24、

2023-08-24 | 講員の活動等ご紹介

又諸佛の法には因もあり縁もあれば、因縁を具足すれば乃ち成辦することを得る。木中の火性は是れ火の正因となるも若し人知ることなくして方便を假らざれば能く自ら燒木することこの処あることなきがごとし。衆生亦た爾り。正因の熏習の力ありと雖も、若し諸佛菩薩善知識等に値遇しこれを縁とせざれば能く自ら煩惱を断じて入涅槃することは則ち是の処りあることなし。若し、外縁の力ありと雖もしかも内の淨法に未だ熏習力あらざれば、亦た究竟して生死苦を厭い涅槃を樂求すること能わず。若し因縁を具足すれば、所謂ゆる自らに熏習の力あり。又た諸佛と菩薩等の慈悲のために願い護られるが故に、能く苦を厭う心を起こし、涅槃あることを信じて善根を修習し、善根を修することが成熟するを以ての故に則ち諸佛菩薩の示教利喜に値い、乃ち能く進趣して涅槃道に向かう。(また仏法には因もあり縁もあるので因縁がそろえば即ち成就できる。例えば木には燃える性質があるが、人がそのことを知らずに燃やす工夫をしないかぎり木が燃えることはないようなものである。衆生も同じで、覚りに向かって働きかける力を持っているとしても諸仏菩薩に逢わなければ自分で煩悩を断じて覚ることはできない。また外から働きかける力があったとしても内からの真如の働きかけがなければ生死の苦を厭い涅槃を求めることはない。しかしもし因縁を具足すれば、則ち内からの真如の力と外からの諸仏菩薩の慈悲に守られて、能く苦を厭う心を起こし、涅槃があることを信じて善根を積み、善根を積むことが成熟して諸仏菩薩の教えに逢いその利益を喜び、覚りの道に向かうことになるのである。)

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