福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

大智度論より・・3

2019-11-07 | 諸経
大智度論釋初品中尸羅波羅蜜義第二十一卷(尸羅波羅蜜)・・3
復次に持戒の人の名稱の香は今世後世に周ねく天上に滿ち及び人中にあり。復次に持戒の人は人の樂しむところを施して財物を惜しまず、世利を修せず、而も乏しき所なく天上に生ずることを得、十方佛前にて三乘道に入り而も解脱を得る。唯だ種種の邪見は持戒の後は無所得なり。復次に若し人、出家せずといえども、但だ能く戒法を修行せば、亦た天に生まれることを得る。若し人、持戒清淨にして禅定の智慧ありて老病死苦を度脱せんことを求めんと欲せば此願必ず得。持
戒之人は兵仗なしと雖も衆惡加はらず。持戒之財は能く奪ふ者なし。持戒の親は親死すと雖も不離なり。持戒の莊嚴は七寶よりも勝れたり。是を以ての故に、當に戒を護るとは身命を護るが如く、寶物を愛するが如くすべし。破戒之人は苦を受くること萬端なり。向に貧人の破瓶して失物するがごとし。是を以っての故に應に淨戒を持すべし。
復次に持戒之人は破戒の人の罪を観て應に自ら勉勵して一心に持戒す。
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