「仏様の衆生済度の誓願について」
仏様はみな苦悩する衆生を助けるため出現されています。
お経もみな衆生済度のため書かれています。
お大師様の書かれた『秘蔵宝鑰』には
「仏法は障りを愍んでおこる。この故に聖人の世に出こと必ず慈悲によるなり。」(仏教は人々がさまざまな人生の障害に遭っているのを哀れんでおこり、お釈迦様をはじめとする聖人は衆生を哀れんで助けるためにこの世に出現されている)とあります。
『法華経譬喩品』にも有名な言葉があります。
「今、この三界は、皆これ我が有なり、其の中の衆生は、悉くこれ吾が子なり、しかも今此処は多くの患難あり、唯だ我れひとりのみ、能く救護をなすなり」というものです。
現世利益は悟りへ導くためです。
現世利益を受けた人は一身を擲って他者の為の菩薩行に務めるし、より高い本来の悟りを求め精進するようになるのです。
現世利益は出口ではなく入り口なのです。