第四章 煩悩
第一節 心のけがれ
六、
愛欲は煩悩の王、さまざまの煩悩がこれにつき従う。
愛欲は煩悩の芽を吹く湿地、さまざまの煩悩を生ずる。
愛欲は善を食う悪鬼、あらゆる善を滅ぼす。
愛欲は花に隠れ住む毒蛇、欲と花を貪るものに毒を制して殺す。
愛欲は木を枯らすつる草、人の心に巻き付き人の心の中の善のしるしを吸い尽くす。
愛欲は悪魔の投げた餌、人はこれにつられて悪魔の道に沈む。
飢えた犬に血を塗った乾いた骨をあたえると、犬はその骨にしゃぶりつき、ただ疲れと悩みを得るだけである。愛欲が人の心を養わないのはまったくこれとおなじである。
一切の肉を争って獣は互いに傷つく。たいまつを持って風にむかう愚かな人は、ついに己自身を焼く。
この獣のようにまた、この愚かな人のように、人は欲のためにおのれの身を傷つけ、その身を焼く。
第一節 心のけがれ
六、
愛欲は煩悩の王、さまざまの煩悩がこれにつき従う。
愛欲は煩悩の芽を吹く湿地、さまざまの煩悩を生ずる。
愛欲は善を食う悪鬼、あらゆる善を滅ぼす。
愛欲は花に隠れ住む毒蛇、欲と花を貪るものに毒を制して殺す。
愛欲は木を枯らすつる草、人の心に巻き付き人の心の中の善のしるしを吸い尽くす。
愛欲は悪魔の投げた餌、人はこれにつられて悪魔の道に沈む。
飢えた犬に血を塗った乾いた骨をあたえると、犬はその骨にしゃぶりつき、ただ疲れと悩みを得るだけである。愛欲が人の心を養わないのはまったくこれとおなじである。
一切の肉を争って獣は互いに傷つく。たいまつを持って風にむかう愚かな人は、ついに己自身を焼く。
この獣のようにまた、この愚かな人のように、人は欲のためにおのれの身を傷つけ、その身を焼く。