66番雲辺寺は大師16歳の御時霊気を感じお堂をお建てになったのち大同2(807)年嵯峨天皇の勅により本尊千手観世音菩薩を刻し、仏舎利をおさめ霊場に定められたということです。 8年前には本堂は改築中でしたが今回は立派な本堂が出来上がっていました(2009年落成といいます)。本堂・大師堂を拝んで7時過ぎとなりました。納経は8時までは本坊です、と書いてあります。本坊では若い副住職と思しき方が納経してくださいました。五社大権現様はどちらですかと聞くと、忙しそうに「大師堂の横です」、と教えてくださいました。再度大師堂に行くと確かに奥まったところにひっそりと社があります。雲辺寺のブログを見ると「五社大権現さまは雲辺寺の鎮守さんです。五社というのは金峯大権現・熊野大権現・石鎚大権現・白山大権現・山王大権現のことで、五ヶ所から勧請し、雲辺寺をお守りしていただいています」とあります。6回目にしてはじめてこのお社に参拝させていただきました。
頼富本宏「四国遍路とはなにか」にも「六十六番雲辺寺、平安時代末期作の千手観音を本尊とする山岳霊場であり、海を臨むことができることからかっては辺地修行の行場であったとされる。1689元禄2年寂本の『四国徧禮霊場記』の挿圖には五所権現が確認される」とあります。ここも神仏一体の霊場であったことがわかります。