福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

四国八十八所の霊験・・・その99

2019-01-07 | 四国八十八所の霊験
2回目のときは88番大窪寺ちかくの遍路宿でシャワーを借りました。お礼に少しお金をおいて出て、茶店で休んでいると宿の人が車であわて出ていきました。お金を返そうと私を探しに行ったのです。引き返してきて私を見つけお金を返しにきました。「こんなつもりで貸したのではありません。こんなにもらうと一日中シャワーを使ってもらわなければならないことになります。」といいます。押し問答の末少しだけとってもらいました。四国の人の律儀さにはおどろかされます。


この日は88番大窪寺からバスでもう一度87番長尾寺まで戻り、電車で高松、岡山経由で高野山に登りました。
高野山には数えきれないほど登っていますが遍路姿はこのときが初めてでした。衣とは別の雰囲気です。
遍路姿も高野山の霊気にピッタリあっています。いいものです。

 参道では遍路の人と何度か行きあい挨拶をしました。
お互い遍路同士は語らずとも姿を見ただけでジーンとくるものがあります。結願のお遍路さんの白衣は傷んで背中の南無大師遍照金剛の文字も薄くなりかけています。
道中の長さを無言で物語っているのです。
 御廟前の石畳に座ると同行二人でお大師様も共に回っていただいたのだとひしひしと感じました。
理趣経を上げ、お大師様にお礼を申し上げました。
そのあと不動堂の横で納経してもらいました。

 
大門には覚鑁上人の「日々出でて影向を闕かさず」「處々の遺跡を検知す」というおことばを琳賢検校が掲げられています。大師はいまでも有縁の地をまわって衆生済度しておられるというのです。
高野山は標高900m、周りを1000m級の8つの山(八葉の蓮華にたとえらる)に囲まれています。大日経には曼荼羅造壇の適地として山中の平地で木々があり花が咲き水のあるところとされていますがまさにぴったりの地相です。
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