福聚講

平成20年6月に発起した福聚講のご案内を掲載します。

四国88所の霊験・・・58

2018-11-26 | 四国八十八所の霊験
64番前神寺の次は65番三角寺です。
2000年の逆打のときは雲辺寺からここへ来ています。途中の遍路道であまりに有難いことがあったので三角寺の書院の縁側でうれし涙にくれていたら、高野山真別所でご指導いただいた僧正様が団体遍路をつれてきておられ、不思議な出会いに双方びっくりしたことがあります。ここの先先代の御住職は父と同級生だったと聞いていましたがとっくになくなっておられるのでしょう。ご本尊も生家と同じ十一面観世音菩薩でなにか深い因縁を感じる寺です。

2012年末は順打で三島の遍路宿「ロンドン亭」に泊まり雨の中迷いながら登ってきて三角寺へお参りしています。六時ころ山門の鐘を撞くと「朝早いので周りの迷惑になります」と御住職に注意されたことを思いだします。

数年前にも逆うちミニ遍路で椿堂から三角寺を目指したことがあります。道は緩やかな坂ですが舗装されていて歩きやすい道です。ちょうど山中にはいるころ、上から墨染めの衣を着た10代後半とも思しき剃髪の若い若い尼僧が降りてきました。よく見ると背中にテントらしきものを背負っています。こういう姿の尼僧さんにあうのは初めてです。お大師様もお若いときこういう感じで歩いておられたのかもしれないと思い、感無量になりながら「こんにちは」と声を掛けました。尼僧さんも同時に「こんにちわ」と挨拶してくれました。若い身で1番から65番まで危険を冒して野宿をしながら歩いてこられたのでしょう。頭が下がります。きっと世を導くすばらしい尼僧様となってくださることでしょう。

三角寺への道は延々と続きます。しかし雲辺寺の遍路道と違いこちらは舗装されているので歩きやすい上、標高も雲辺寺(900m)の半分の500メートルということだから・・・と自分にいいきかせて歩きます。途中「紫蘭」が群生しているところがありましたが、このときは花の名前を急に思い出せなくなり焦りました。歩きながらしきりに思い出そうとするのですが、ついに思い出せないまま三角寺に着きました。

そして三角寺の石段を登り本堂に向かうとそこの庭にも紫蘭が群生していたのです。ここですれ違ったお遍路さん達が「『シラン』が沢山生えているわね」と言っているのが聞こえて、やっと紫蘭の名を思い出しすっきりしました。

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