仏道雑感 20２１／令和３年
今年も、早、師走を迎え、寒い冬の季節がやってきました。今年の大きな特徴は、人事一般に及ぶ、地球規模の天災気象の勃発・病理疫病の蔓延です。今や、気象やウイルス感染は、地球上の小さな一国の事件や事象でなく、地球丸ごと、「宇宙規模の事件・事故」になっています。日本の熱海市で、大量の雨で土砂崩れが起きると、列島自身が、唸りだし、「鯰」も大忙しです。
米国では巨大竜巻が発生し、さながら地球のキャンバスに、大きく、瓦解した高層ビルやがれきの下敷きに埋まった人の阿鼻叫喚の生き地獄の絵を描いたようなものです。こうなると、今や人類も、宇宙ロケットで、宇宙観光等と、吞気な事を言って居れなくなるでしょう。ウイルス感染による、人間の恐怖も、人種・生活の格差、貧富の差や大人・こどもの違いなど、改善策の議論をして居る時では、ありません。今や、地球上の喫緊の課題だと思います。。コロナ感染の、恐ろしさは、必ず死者が出ることです。
こうした災害はお釈迦さまが、御生誕された2500年以前から人間社会で常に直面している宿命でした。
わが国では、昔はこうした時、歴代の天皇は、疫病や飢餓飢饉に苦しむ人たちを救い出そうと毎日のように宮中に多数の高僧を集めて厄除け祈願を行われました。このありさまは、福聚講のブログで、連日の様に紹介されていることでも分かります。この様な、悲惨な、事象を修めることは、人間の力では、到底できない。助けを、何処の誰にうったえればいいのか？昔も今も、残念ながら神仏に頼るほかありません。
今、私も、神仏に、祈願しているものがあり、何時、願が叶えられるのか？お願いしてから4年にもなるのですが。この間、神様、仏様には、毎日、欠かさず祈祷をつずけて来ています。この間、果たして、神様、仏様は、一人一人の人間の希望や願いを聞き取り、叶えることが出来るのだろうか。そして、結局は、存在しない神仏に、頼りにしているのではないか？
恐れ多いことですが、つい、愚痴をこぼしてしまうのです。難しい仏教書を読まずとも、己の、今ある力で、仏さまの、法力を感得し、私の願いが叶えさせて頂けないものか。お釈迦様も、苦しみの中で、自助努力し、自己改造に成功したと言います。
お釈迦様が創設した仏教という宗教の基本は何か。それは、自分の努力によって、自己を改造することで、様々な苦しみにも動じない絶対安穏状態を実現せよという主張、もっと端的にいえば「自分を変えることによって苦しみを消す」という教えでしよう。この世は、誰かが作ったのではないし、誰かがコントロールしているのでもない。この世はただ、原因と結果の因果律によって粛々と機械的に動いているにすぎない。そんな非情の世界で我々は、年をとり、病気になり、死んでゆく。助けて欲しいと願っても、救済者は、何処にもいない。この世は実につらく悲しい苦悩の海である。そうなると、わが身を救う道は、一つしかない。外から押し寄せる苦しみを苦しみと感じないような独自の在りかたを、自助努力によって作り上げていくのである（佐々木閑・宝島社）。この、ブログを書いているうちに、先日、このブログ欄で、講員の一人である、松田京子さんのブログを思い出しました。松田さんも、私と同じ、心理的な境遇に遭遇していたようでしたが、松田さんは、すでに、お釈迦様の精神的な領域を超えたように思いました。松田さんは、神仏に願い事をしたら、願が成就するまで祈ること。祈りつずけると人間が変わる。お釈迦さまと、同じ趣旨のことを、自身の、体験談として、紹介されていました。よかったですね、おめでとうございます、と言いたいです。（松田さんの体験談です。https://www.google.co.jp/url?sa=t&rct=j&q=&esrc=s&source=web&cd=&cad=rja&uact=8&ved=2ahUKEwiE97jXlOf0AhVKFqYKHYAwAd4QFnoECAUQAQ&url=https%3A%2F%2Fblog.goo.ne.jp%2Ffukujukai%2Fe%2F3c55005d8d27fa941899ec14f55de869&usg=AOvVaw3qYeQKtkf_Gl6WaIZtQbkf
私の場合は、この、人間が変わるという精神的領域に到達するには、まだまだ時間がかかるということだとおもいます。厳しいですが、諦めることは、出来ないので、つずけてゆきます。そして、私の場合は、生きて行く時間との勝負もあります・・人間は、困窮状態になると、神仏を思い出し救いを求める、存在なのですね。「南無大師遍照金剛」
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