先週金曜日3/12はJRダイヤ改正の前夜で、上野駅からは寝台特急北陸と夜行急行能登が走る最終日だった。
引越し後の職場のオフィスから上野駅は徒歩圏内である。
20時半頃に仕事が終わったので、その上野駅に歩いて行ってみたのだ。
私の興味は上野駅がどうなっているかだ。
このブログの記事からもわかるように私は鉄道は好きだ。
ただし、最終日の列車を撮りたいという願望はまったく無い。
どうせ混雑しているし、イベントめいたものに興味は無い。
もしそのブルートレインなり長距離列車に思い入れがあるなら、
最終日になど行くまでもなく、そのずっと前に撮りに行っている。
最近、すごい鉄道ブームである。
書籍の販売をみても、車よりも鉄道の書籍が売れている時代だ。
私の第一の興味は、なぜ、急にブームが訪れるかだ。
どこからか急にワラワラとファンが湧き出てくるのだ。
この現象は知っておきたい。
仕事として、ブームの起こり方を知ることが重要だ。
それがわかれば限定的であれども、ブームを作ることができる。
ただ、この考察はまた別の機会にしよう。
どうせ結論はいくつも考えられるのだ。
もう一つの興味は群衆心理だ。
先日、大阪で鉄道ファンが記念列車を撮るために線路内に立ち入り、
列車を停めてしまい、警察が事件として捜査を開始した件があった。
マスコミはこの件をオタクのシワザとしてクローズアップし、
上野駅のダイヤ改正前夜を「厳戒態勢」と面白おかしく書きたてた。
まあマスコミのことをいまさら論じたところで、その幼稚さ加減、無知加減は
とうの昔から周知であるので、どうでもよいのだが、
群衆心理というのは実際は、かなり危険であるのも事実だ。
それが鉄道まわりであれば危険度は高い。
誰でも知っている例では、デパートのバーゲンに我れ先にと殺到する群衆、
コンサート会場での異様な盛り上がり、などがあろう。
たくさんの人が集まった場合では冷静さを失うのが人間だ。
パニック状態に陥る原因もいろいろあるだろう。
今回、上野駅の最終列車を見ようと集まった群衆は3000人ぐらいだそうだ。
狭い1本のホームにこれだけの人が集まればパニック状態だ。
狭く暗く、ある短い時間のために3000人も集まれば人は冷静であるはずがない。
物理的にその周辺は人ごみで気温が上昇する、声が飛び交う、駅員が大きな声で
注意を呼び掛ける、人と人がぶつかり合う。
これだけでも限界なのだ。
ラッシュの電車内で、もめ事が起こるだろう。
あれよりも厳しい状況である。殺到すべき求めるものがあるからだ。
それでも結果、惨事にならなかったのは、駅員や警備員がきちんと整理したこと、
鉄道ファンの群衆も意外にも冷静だったことだ。
マスコミはもしかしたら上野駅で惨事が起こることを期待していただろう。
「鉄道ファンの暴走」の見出しを準備していたはずだ。
事件が起こらなければ仕事にならないのがマスコミだ。
因果な商売だが、それを真に受ける大衆もこれまた厳然と存在する。
だから私はTVを見ない。
さて実際の写真だ。
特急北陸と急行能登が出発する2時間も前だ。
そのまま居続けて出発シーンを見るつもりはないので、ほんの20分間のスナップである。

上野駅に着いた時間は9時前だ。
ちょうど青森行きの寝台特急「あけぼの」が入線していた。
この列車が今回廃止されるわけではないが、もののついでだろうか
みんな撮影していた。
確かに新幹線の青森開業が近いので、この「あけぼの」も存続は危ういかもしれない。

電気機関車のいるホームの先頭部まで歩いていく。

まだ歩けないほど混雑してるほどではない。

むかしの駅には、こういう乗車案内板がたくさんぶら下がっていた。
それこそ空間が無いほど連なっていたのだ。
この案内板を頼りに早い時間からホームに並んだ経験はたくさんある。
もう、こういう看板もほとんど見られなくなってしまう。

急行能登は前に紹介したボンネット型489系だ。
この時間はホームライナー古河として走行中だ。
ついに最後の夜になってしまったのだ。

ホームにはロープが張られて、機関車には近づけないようになっている。
ロープが無ければ、発車は不可能だろう。
見学者はきちんとルールを守っていた。

ホーム先端部分はさすがに人が多い。
そして最先端部はマスコミ専用になっており、身分証明のチェックポイントが
設けられていた。
なんだか変な話だ。

来ている人の多くは男性だが、女性もそれなりにいた。
家族連れも見受けられた。
見るからに鉄道ファンも多いが、サラリーマンも多い。
ただ意外なのは、一眼レフの所有者が割合少ないことだ。
コンデジや携帯で撮ってる人が多い。
俄かファンが多いということか、それとも平日だからか。

三脚や脚立を立てている人も多かったのだが、駅員の注意で一斉に仕舞っていた。
群衆でも言うことを聞く冷静さはあるようだ。
そもそも生死に関わる事象、金銭に関わる事象でもないし。
ただ現場に来て思った。
たくさんの人で溢れかえっている場所では気温が高いからか、興奮するからか、
汗が出るほどだった。
そういう場所で人がぶつかってしまうと、怒鳴りたくなったりもする。
写真を撮っても場所を譲らない人が居れば、「終わったらどけよ。」と
言いたくもなる。
そうやって人はどんどんエキサイト状態になっていくのだ。
傍観者という立場の冷静な私でさえ、そういう状態になっていく。
これが危険なのだ。
やはり厳しい警備は必要だ。

隣のホームを利用して、記念グッズ販売を行なっている。
この辺は商魂たくましい。
鉄道会社としては本来は注目されて利用されたいところだ。
ただ事故が起こりやすい業種なので痛し痒しとなる。

この写真を撮っている時にママから電話が入った。
「御飯食べて来て~。」と。
そこで、駅弁を買って帰ったというわけだ。

どんどん人が増え始め、マスコミもどこに行ってよいのか判らない状況になってきた。
JRの広報がブリーフィングを行なっていた。
マスコミはブームを大袈裟に煽らないで欲しいものだ。
煽れば煽るほど、にわかにファンが急増して混乱を招く。
本当のファン、趣味人というものは冷静なものだ。
SONY α900、AF35mm/F2.0
引越し後の職場のオフィスから上野駅は徒歩圏内である。
20時半頃に仕事が終わったので、その上野駅に歩いて行ってみたのだ。
私の興味は上野駅がどうなっているかだ。
このブログの記事からもわかるように私は鉄道は好きだ。
ただし、最終日の列車を撮りたいという願望はまったく無い。
どうせ混雑しているし、イベントめいたものに興味は無い。
もしそのブルートレインなり長距離列車に思い入れがあるなら、
最終日になど行くまでもなく、そのずっと前に撮りに行っている。
最近、すごい鉄道ブームである。
書籍の販売をみても、車よりも鉄道の書籍が売れている時代だ。
私の第一の興味は、なぜ、急にブームが訪れるかだ。
どこからか急にワラワラとファンが湧き出てくるのだ。
この現象は知っておきたい。
仕事として、ブームの起こり方を知ることが重要だ。
それがわかれば限定的であれども、ブームを作ることができる。
ただ、この考察はまた別の機会にしよう。
どうせ結論はいくつも考えられるのだ。
もう一つの興味は群衆心理だ。
先日、大阪で鉄道ファンが記念列車を撮るために線路内に立ち入り、
列車を停めてしまい、警察が事件として捜査を開始した件があった。
マスコミはこの件をオタクのシワザとしてクローズアップし、
上野駅のダイヤ改正前夜を「厳戒態勢」と面白おかしく書きたてた。
まあマスコミのことをいまさら論じたところで、その幼稚さ加減、無知加減は
とうの昔から周知であるので、どうでもよいのだが、
群衆心理というのは実際は、かなり危険であるのも事実だ。
それが鉄道まわりであれば危険度は高い。
誰でも知っている例では、デパートのバーゲンに我れ先にと殺到する群衆、
コンサート会場での異様な盛り上がり、などがあろう。
たくさんの人が集まった場合では冷静さを失うのが人間だ。
パニック状態に陥る原因もいろいろあるだろう。
今回、上野駅の最終列車を見ようと集まった群衆は3000人ぐらいだそうだ。
狭い1本のホームにこれだけの人が集まればパニック状態だ。
狭く暗く、ある短い時間のために3000人も集まれば人は冷静であるはずがない。
物理的にその周辺は人ごみで気温が上昇する、声が飛び交う、駅員が大きな声で
注意を呼び掛ける、人と人がぶつかり合う。
これだけでも限界なのだ。
ラッシュの電車内で、もめ事が起こるだろう。
あれよりも厳しい状況である。殺到すべき求めるものがあるからだ。
それでも結果、惨事にならなかったのは、駅員や警備員がきちんと整理したこと、
鉄道ファンの群衆も意外にも冷静だったことだ。
マスコミはもしかしたら上野駅で惨事が起こることを期待していただろう。
「鉄道ファンの暴走」の見出しを準備していたはずだ。
事件が起こらなければ仕事にならないのがマスコミだ。
因果な商売だが、それを真に受ける大衆もこれまた厳然と存在する。
だから私はTVを見ない。
さて実際の写真だ。
特急北陸と急行能登が出発する2時間も前だ。
そのまま居続けて出発シーンを見るつもりはないので、ほんの20分間のスナップである。

上野駅に着いた時間は9時前だ。
ちょうど青森行きの寝台特急「あけぼの」が入線していた。
この列車が今回廃止されるわけではないが、もののついでだろうか
みんな撮影していた。
確かに新幹線の青森開業が近いので、この「あけぼの」も存続は危ういかもしれない。

電気機関車のいるホームの先頭部まで歩いていく。

まだ歩けないほど混雑してるほどではない。

むかしの駅には、こういう乗車案内板がたくさんぶら下がっていた。
それこそ空間が無いほど連なっていたのだ。
この案内板を頼りに早い時間からホームに並んだ経験はたくさんある。
もう、こういう看板もほとんど見られなくなってしまう。

急行能登は前に紹介したボンネット型489系だ。
この時間はホームライナー古河として走行中だ。
ついに最後の夜になってしまったのだ。

ホームにはロープが張られて、機関車には近づけないようになっている。
ロープが無ければ、発車は不可能だろう。
見学者はきちんとルールを守っていた。

ホーム先端部分はさすがに人が多い。
そして最先端部はマスコミ専用になっており、身分証明のチェックポイントが
設けられていた。
なんだか変な話だ。

来ている人の多くは男性だが、女性もそれなりにいた。
家族連れも見受けられた。
見るからに鉄道ファンも多いが、サラリーマンも多い。
ただ意外なのは、一眼レフの所有者が割合少ないことだ。
コンデジや携帯で撮ってる人が多い。
俄かファンが多いということか、それとも平日だからか。

三脚や脚立を立てている人も多かったのだが、駅員の注意で一斉に仕舞っていた。
群衆でも言うことを聞く冷静さはあるようだ。
そもそも生死に関わる事象、金銭に関わる事象でもないし。
ただ現場に来て思った。
たくさんの人で溢れかえっている場所では気温が高いからか、興奮するからか、
汗が出るほどだった。
そういう場所で人がぶつかってしまうと、怒鳴りたくなったりもする。
写真を撮っても場所を譲らない人が居れば、「終わったらどけよ。」と
言いたくもなる。
そうやって人はどんどんエキサイト状態になっていくのだ。
傍観者という立場の冷静な私でさえ、そういう状態になっていく。
これが危険なのだ。
やはり厳しい警備は必要だ。

隣のホームを利用して、記念グッズ販売を行なっている。
この辺は商魂たくましい。
鉄道会社としては本来は注目されて利用されたいところだ。
ただ事故が起こりやすい業種なので痛し痒しとなる。

この写真を撮っている時にママから電話が入った。
「御飯食べて来て~。」と。
そこで、駅弁を買って帰ったというわけだ。

どんどん人が増え始め、マスコミもどこに行ってよいのか判らない状況になってきた。
JRの広報がブリーフィングを行なっていた。
マスコミはブームを大袈裟に煽らないで欲しいものだ。
煽れば煽るほど、にわかにファンが急増して混乱を招く。
本当のファン、趣味人というものは冷静なものだ。
SONY α900、AF35mm/F2.0