「むらさきのスカートの女」は芥川賞受賞作。
今村夏子は普通にそこらに居る女性みたいで、特に文豪という雰囲気も高貴な雰囲気も無く、
庶民的な感じで、実際に大学を出てアルバイトを転々とした人。
主に清掃の仕事が多かったとのこと。
人に接しない仕事を選んだとのことだし、漫画家にもなろうとしたし、人と接しない究極の仕事である
小説家になったとのこと。
休日は旦那さん、娘さんとイオンに行く。
などなど、とても庶民的。
でも太宰治賞、三島由紀夫賞、野間文芸新人賞、そして芥川賞をとっているという不思議さ。
小説はなんだか面白いのだが、私小説っぽくもあり、現代のアルバイト生活の実際だし、
ホテルの清掃の仕事での女性関係の大変さや、あるあるも出てくる。
実体験にも基づいているんだろうか、リアルな感じもするし、現在社会のメンタル面の厳しさを随所に感じるし。
どんでん返しっぽくもなってるし、一気に読んでしまうことになる。
現代社会の縮図を描いてるところが評価されるんだろう。
読んでいて辛さも感じたりするが、他の著作も読みたくもなる。
やはり不思議な魅力だ。
広島生まれ、大阪育ちの大阪在住とのことだが、小説は中央線っぽいかなw。
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