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日々の恐怖 2月6日 振り向いて見えたもの

2019-02-05 18:42:08 | B,日々の恐怖






 日々の恐怖 2月6日 振り向いて見えたもの






 学生時代、ホテルで清掃員のバイトをしていた。
午前中に各階に数人ずつ分かれて、使用した部屋を掃除して行く仕事。
拭き掃除などは基本パートのおばちゃん達で、俺はベッドメイクや各階の備品管理が主だった。
 その日は、ホテルは暇で仕事はほとんどなし。
出勤人数も少なく、勤務終わりまで余裕のある日だった。
 人数が少ない分、各階のマスターキーが全員に割り当てられ、俺はたまたま最上階の鍵を渡された。
 一番高い部屋は最上階にあって、普通の部屋の三倍ほどの広さ。
俺は、そこで小休止しようと考えた。
最上階に客はおらず、通路も薄暗くシーンとしている。
目当ての部屋は、ドアも普通の部屋より重くしっかりしていて、何もかも一回り豪華だった。
 中に入り、ベッドに横になって一息ついた所で、俺は部屋の空気が違う事に気付いた。
空気が重い感じ。
浅い金縛りというか、動こうとするのに一呼吸いる様な空気。
 俺には霊感などなかったが、何かヤバイ気がして部屋を出ようとすると、どこかでドアの開く音がした。
この一番高い部屋は、普通の部屋の三倍ほどあり、部屋の中は壁で二部屋に仕切られている。
その仕切りのドアが開く音だった。
 一気に恐怖が込み上げ、俺は仕切りのドアを見ないように全速力で部屋の外に転がり出た。
ドアを閉めようと振り向いた一瞬、部屋の中に見えたのはデカい木の樽。
 サボってたのがバレそうなので、ホテルの他の人に聞くこともできず、程なくバイト期間が終了した。
あれは一体何だったのか、今でも謎。














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2019-02-05 07:01:05 | _HOMEページ_







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