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日々の恐怖 10月6日 一軒家(7)

2022-10-06 15:21:39 | B,日々の恐怖



 日々の恐怖 10月6日 一軒家(7)





 私には兄がいる。
兄と私は異母兄妹で、前妻の子が兄、前妻が亡くなってやってきた後妻の子が私だ。
 6歳上の兄は中学卒業とともに、前妻さんの実家に跡継ぎとして養子に出され、以来、4年に1回ぐらいしか会わない。(私の誕生日祝い等のお祝いは律儀に贈ってくれる関係)

” なんで兄なの・・・・?”

又聞きだけど、兄は大学卒業後、前妻の家業である小さな商社の跡を継いでるはず。
 父は、

「 いいから、詳しいことは兄さんに聞け。
そういうのは俺は全然わからないけど、あいつは詳しい。」

と言った。
兄に今までのことをメールすると、一度、現地を見てみようということになったのが、梅雨の終わり頃だった。
 梅雨明け宣言ほぼ同時に、兄がバイクでやってきてくれた。
ちなみに、兄の見た目は竹内力とかホタテマンみたいな感じ。
それがバイクで来るから、かなり怪しい。
 敷地内にバイクで乗り込んできたと同時に、兄は、

「 いやあ、こんなところによく住めるな・・・。」

と大笑い。
どういう意味かと問うと、

「 ここは近所のモノノケの吹き溜まりになってるんだよ。」

と宣った。
 兄によると、

” 大昔、ここらは雑木林だったはずで、それを拓いて田畑にしたんだろう。”

と言うことで、

” 家の裏手にある雑木林が、それまで住んでたモノノケの最後の棲家で、おまえらが邪魔なんだよ。”

と説明された。

「 なんで、そんなことがわかるの?」

と問うと、兄は、

「 なんとなくだな、なんとなく。」

で終了した。











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