日々の恐怖 10月3日 一軒家(6)
梅雨に入ると、BとCが悪夢を見るようになった。
大男が出てきて、
「 出て行け!」
と叫びながら追いかけてくる夢とか、老人5人ほどに囲まれ、
「 なんで、おまえらがいるんだ。」
と説教される夢とか。
Cちゃんは、守り刀の代わりにバイク整備用のロングドライバーを枕元に置いて寝るようなり、Bちゃんは、
「 怖い怖い・・・・。」
と私の部屋で一緒に寝るようになり、
” これはやっぱり問題なんじゃないか・・・・。”
ということで、各々の家族に相談することになった。
Bの家族が懇意にしてるという地元の神様さん(霊能者?)に遠隔で視てもらうと、
「 その土地は、江戸時代、処刑場で云々・・・・。」
(そんなことはない。二百年以上前から○○家の田畑。)
Cの家族は、
「 弱気だからつけこまれるんだ!」
と、なぜか、リポビタンDをケースで送ってきた。
で、私が地元で内科医院をやってる父に、
” どうせ、馬鹿にされるんだろうな・・・・。”
と電話で相談してみると、意外なことに父はバカにせず、すべてを聞き届けた上で、こう言った。
「 その件は、兄さんに相談しろ。
父さんには、よくわからない世界だから。」
童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。
大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ