大峰正楓の小説・日々の出来事・日々の恐怖

☆奇妙な恐怖小説群
☆ghanayama童話
☆写真絵画鑑賞
☆日々の出来事
☆不条理日記

日々の恐怖 8月13日 海の家 (6)

2019-08-13 18:44:22 | B,日々の恐怖




 日々の恐怖 8月13日 海の家 (6)



 母曰く、

「 あの頃、うちは貧乏だったから、アレも哀れに思ったんだろう。」

ただ、骸骨だけは、

「 いかんヤツ。」

だと母は認識していた。

「 アレは、海で死んで、遺体が発見されてないヤツなんだと思う。」

骸骨は置いておいて、俺は海藻人間が見た目よりいいヤツだったことを、ここで初めて知った。
 父は母から、

「 あの海の家はお化け屋敷だ、早く何とかしてくれ。」

と何度も電話で言われていたらしい。
 しかし、理数系だった父は信じず、あの8月15日の骸骨を見るまでは、

“ 面倒臭い・・・・・。”

としか思っていなかったらしい。
 それが、あの骸骨を見て、

“  あんなお化け屋敷に妻子を置いておけない!”

と、本気で借金処理を頑張ったんだと、後から知った。








童話・恐怖小説・写真絵画MAINページに戻る。
 大峰正楓の童話・恐怖小説・写真絵画MAINページ

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« しづめばこ 8月10日 P... | トップ | 日々の恐怖 8月16日 海... »
最新の画像もっと見る

B,日々の恐怖」カテゴリの最新記事