日々の恐怖 7月26日 電話
今から十数年前のことです。
土曜日の昼下がり、電話がかかって来た。
「 適当に押していたら繋ったんです。」
相手は50代位の男性の声だった。
イタ電かと思って切ろうとしたら、時間があったら話だけでも聞いて欲しいという。
暇だったし、丁寧な感じの相手だったんで聞いてあげた。
仕事の愚痴から始まって、妻にないがしろにされていること、子供に馬鹿にされていること、その他諸々と小一時間語った。
相槌打ったり励ましたりしていたら、最後に、
「 ありがとうございました、思いとどまることが出来ました・・・。」
ガチャリ、ツーツーツー・・・・。
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