日々の恐怖 9月17日 一軒家(1)
十年ほど前、美術系の大学に入学したての頃の話です。
キャンパスが片田舎なので、同じ学科の仲良し3人で一軒家を借りることになった。
大学近所の不動産屋の紹介で、一軒家といっても、40年程前にご隠居用に建てた小さな平屋の3LDKだった。
ご隠居が亡くなってから15年経ち、私らが使ったあとは壊す予定なのでボロボロにしてもOK。
周囲は畑と雑木林に囲まれた野中の一軒家なので、真夜中に金属加工のためのトンカチを振るってもOK。
礼金敷金無しだったが、たったひとつ出された条件は4年契約一括払い。
月1.5万円×48回で72万円。
3人の親の了承を取り付け、なけなしの金をかき集め、入居したのはゴールデンウィーク真っ只中だった。
一緒に住んでた面子を紹介。
A(私)・・・東京生まれの東京育ち。お菊人形みたいな五頭身地味顔チビ。
B・・・インド女優顔の長身スリム美女だが、茨城県出身で微妙に訛ってる。そのせいでよく外人と思われがち。
C・・・黒髪長髪色白の和風美人。ただし、一番ブッ飛んでいて、大型バイクを乗り回してハードロックが大好き。
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