日々の恐怖 9月20日 一軒家(2)
一番最初に異変を感じたのはCちゃん。
持ち込んだバイク(GSX-R750とかいうやつ)を納屋で整備していたら、屋根の梁から音がする。
「 鼠? 猫?」
と顔を上げると、能面のような白い顔の女が梁の上を行ったり来たりしていた。
「 うわああ・・・!」
と大声を出して腰を抜かしていたら、いつの間にか消えたという。
私とBが大声に気付いて駆けつけると、納屋の土間で尻餅をついたまま、呆然としているCを抱えて家に戻る。
「 タヌキじゃないの?」
「 ハクビシンじゃないの?」
と言うが、Cは絶対に違うという。
「 思い返してみれば、あれは深井か増女の面だと思う。
高校の頃に能面の模写をしたこちがあるから間違いない。」
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