阪神の玉井氏「誤解招く結果」・社外取締役退任を表明
(2006年5月15日 7:00 日経新聞)
阪神電鉄の社外取締役である玉井英二氏(74、元住友銀行副頭取)は12日、6月末の株主総会で社外取締役を退任する意向を表明した。玉井氏は村上ファンドの株主提案で取締役候補にあげられていた。「阪神側の利益を守るため名を連ねたが、(阪神側の)誤解を招く結果となり、身を引くことにした」という。
阪神電鉄は同日、「村上ファンドの提案が通っても、取締役就任は辞退するとの申し出が玉井氏からあった」と発表した。村上ファンドが玉井氏を次期取締役に推薦したことについて、阪神電鉄は反発していたが、同日に「玉井氏の名誉が傷つけられる結果となったことを遺憾とする」とのコメントも発表。玉井氏は「阪神経営陣の謝罪を受け入れる」と話した。
一方で阪神電鉄のリリースはこちら
また、玉井氏からは、M&Aコンサルティング社関連ファンドの株主提案に取締役候補者として記載されることを承諾された理由について、同氏が引き続き当社取締役に就任し、取締役会においてM&Aコンサルティング社側からの提案に対する抑止力としての役割を果たすことにより、当社の利益を守ることができると考えたためである等のご説明があり、当社はその事情を了解いたしました。
当社といたしましては、玉井氏の4期8年にわたる社外取締役としてのご功労に深く感謝するとともに、これまでの一部報道により同氏の名誉が傷つけられる結果となったことを遺憾とするところであります。
リリースを読む限り阪神経営陣は謝罪しているようには読めないところが、「大人の解決」をうかがわせますね。