阪神株買い取り 早期交渉成立を決算発表で専務
(2006年 5月17日 (水) 16:20産経新聞)
阪神電気鉄道の縄田和良専務は十七日、平成十八年三月期決算発表の席上、阪急ホールディングス(HD)と村上ファンドとの阪神株式買い取り交渉が、節目とされていた同日までにまとまらなかったことについて、「できるだけ早く交渉が成立してほしい。両社の合意のため阪神電鉄もできるだけの支援をしたい」と述べた。
縄田専務は、阪急HDの財務アドバイザーが村上ファンドと行っている交渉の席に、阪神電鉄のアドバイザーもオブザーバー参加しているとし、「一秒でも早く交渉が成立することを切望している」と述べた。
阪神株決着「下旬まで」延期 村上ファンドと交渉の阪急
(2006年 5月18日 (木) 01:28 朝日新聞)
阪急ホールディングスは17日、村上ファンドから阪神電気鉄道株を取得する交渉を延長し、5月下旬を新たな決着目標とする考えを表明した。阪急は阪神との経営統合のため、17日決着を目指していたが、取得価格で合意できなかった。
両社は、ともに6月29日の定時株主総会で統合議案を諮る考え。まず総会の招集通知に統合議案を記載して同月中旬までに株主に発送する必要がある。事務手続きを考慮すると、5月中旬までの交渉決着が理想で、阪急と阪神は決算発表の17日をめどにしていた。
ただ、決着が5月末までなら手続きを急ぐことで、定時株主総会での統合決議はなんとか間に合う見通しだ。
一般的には交渉当事者が焦りを見せるのは得策ではないのですが、いいのですかね。
前にも触れたのですが、村上ファンド自体も、経営までしたいとは思っていないでしょうから、交渉の長期化は望ましくないと思っている可能性もあります。
(なによりせっかくシンガポールに逃げたのに、ノコノコ株主総会に出席するために帰国するのはリスクと思っているかもしれませんし)
それから、阪急のファイナンシャル・アドバイザー(何でいちいちカタカナ用語なんだろう)として佐山展生氏がテレビのインタビューに応じて得々と話してましたが、阪急はこれを許可したんですかね?
勝手な想像ですが「外資系投資銀行や国内証券系にまかせると連中は皆村上ファンドとつながっているので食い物にされるだけですよ」などと言って自分を売り込んだのではないかと思うのですが、結局自分のPRに使っちゃうんですよね、この手の人々は。
本来なら交渉をまとめてからたっぷり自慢すればいいのですが、うまくまとまりそうにないので今のうちに、という読みがあるのでしょうか。
ということで、相変わらず「天然」風の阪神側ですが、やはりここは伝統の「結果オーライ」に賭けているのでしょうか(どうも昔のお家騒動ばかりする「ダメ虎」のイメージがダブッてしまう・・・)