昨年12月の話ですがシネモンドで鑑賞。
トム・シリングが出ているので観たかったのです。
(トム・シリング関係の過去記事 その1 その2 その3 その4 その5 その6 その7)
す・きなのでけっこう書いている・・・)
ナチ政権下のドイツ。少年クルトは叔母の影響から、芸術に親しむ日々を送っていた。ところが、精神のバランスを崩した叔母は強制入院の果て、安楽死政策によって命を奪われる。終戦後、クルトは東ドイツの美術学校に進学し、そこで出会ったエリーと恋に落ちる。元ナチ高官の彼女の父親こそが叔母を死へと追い込んだ張本人なのだが、誰もその残酷な運命に気付かぬまま二人は結婚する。やがて、東のアート界に疑問を抱いたクルトは、ベルリンの壁が築かれる直前に、エリーと西ドイツへと逃亡するものの、西の学校の教授から作品を全否定され、もがき苦しむ。映画.comより
監督 フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
クルト:トム・シリング、 カール・ゼーバント:セバスチャン・コッホ、 エリー・ゼーハント:パウラ・ベーア
2019年度アカデミー賞外国語作品賞にノミネートされています。
ゲルハルト・リヒターをモデルにしているそうですが、登場人物の名前は変えてあるしどこがフィクションでどこがノンフィクションなのか分からないようになってるそうです。
子ども時代のクルトが美しい叔母に手を引かれて絵画の鑑賞をしているシーンから始まります。
芸術に造詣が深い叔母でしたが、精神を病み、強制入院させられガス室に送られてしまった。
大好きな叔母との悲しい別れ。
クルトの子ども時代の描写がたっぷり描かれていて、トム・シリング登場シーンまでけっこう時間があった気がしました。
家計を助けるために看板描きの仕事をしていたクルトに才能を見出した親方のおかげで美術学校入学の道が開かれる。
ドレスデンの美術学校で妻となるどこか叔母に似たエリーと知り合い結婚。
エリーの父は産婦人科医で元ナチスの高官でした。
ベルリンの壁が築かれる前の1961年、クルトはエリーとともに西側へ亡命します。
デュッセルドルフの美術学校へ入学したものの、教授に全否定?されてしまい、迷走してしまい、キャンバスに向かうものの何も描けない日々が続く。
でもあるきっかけで再び筆をとる。
波乱万丈、というか本当に「数奇」な人生。
子役時代がけっこう長く描かれていたり、クルトが絵を描いているシーンはやたらと詳しく筆遣いを見せてくれたり、じっくり、ゆったりと贅沢に時間が流れる映画でした。
デュッセルドルフの美術学校で知り合い、何かと世話をやいてくれるギュンター役は「フリー・フォール」でマーク役のハンノ・コフラーでした。うれしかった。