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高温で瞬時に約2千倍硬くなる高分子ゲルを開発

2019-12-07 | 科学・技術
 北海道大学大学院先端生命科学研究院の野々山貴行特任助教、グンチェンピン教授らの研究グループは、高温で瞬時に約2千倍硬くなる新規高分子ハイドロゲルを開発した。本研究成果は、2019年11月18日(月)の「Advanced Materials」誌に掲載。
 ポイント
 〇加熱すると瞬時に2,000倍近く硬さがジャンプする高分子ゲルを開発。
 〇一般的な高分子の性質とは逆の,低温で柔らかいゴム状態,高温で硬いガラス状態を示す。
 〇温度に応答して硬くなるスマートプロテクター等の応用に期待。
 一般にペットボトルなどの高分子材料は低温で硬く(ガラス状態)、高温で柔らかく(ゴム状態)なる。研究グループは、温泉源などに生息する好熱菌の100℃以上の高温でも変性しないタンパク質構造に着目し、一般の高分子とは逆に低温で柔らかく高温で硬くなる高分子ゲルを作製した。食品添加物にも使用されるこの高分子ゲルは、汎用性のある安価で無毒な原料から簡単に作製できる。室温付近の比較的低い温度では柔らかく伸びやすいが、ある温度以上で急激に硬くなる。これは、柔らかい食用ゼリーが硬いプラスチックへ瞬時に変わるほどの劇的な変化だ。冷やすと元の柔らかい状態へ戻り、急激な硬化を何度でも繰り返せる。
 この高温で硬くなる性質を利用して本高分子ゲルとガラス繊維布を複合した材料は、交通事故やスポーツのアクシデントの際に発生する大きな摩擦熱に応答して硬くなり、身体を保護するスマートプロテクターとしての応用が期待できる。実際に、アスファルト表面に荷重を掛けて高速で引きずったところ、ゲル繊維複合体が摩擦熱で硬くなり、ほとんど壊れないことが実証された。また、硬くなる際に大きな熱吸収を伴うため、本高分子ゲルは昨今の酷暑対策となる熱吸収材としての応用も期待できる。窓ガラス等に本高分子ゲルを貼っておくと、太陽からの熱の一部を吸収し、室内の温度上昇を抑える効果が確認された。

 今日の天気は、青空が見えない曇り空、雨や雪は降ってない。風は弱く、寒いけど暖かい?。
 久しぶりの散歩。歩いて気が付いた、”ヤツデ”に白い球状に集まった花が咲いている。
 ”ヤツデ:八手”は名の如く大きく裂けた葉が特徴である。花は雄性先熟で、一つの花が始めに雄花(雄花期)となり、次に花弁と雄しべを落として雌花(雌花期)となる。一つの枝で雄性期と雌性期が同時になる事は少なく、雄性期と雌性期をずらして自家受粉を避けている。始めに咲く雄花には花弁が5枚と長い雄しべが5本あり、雌花は短い雌しべが発達し、雌しべのみの花となる。(写真には雄花と雌花がある。)
 原産地は日本。葉が掌状に7~11裂する葉を「手」に見立てた命名。「八」は”数が多い”という意味から。学名:Fatsia japonicaの”Fatsia”は日本語の”八”で、”八”は古い日本語の発音では「ふぁち」・「ふぁつ」とF音を使っていた。例えば、「母」の発音は「ふぁふぁ」・「ふぁわ」だった。”japonica”は日本産を意味する。
 ヤツデ(八手)
 別名:天狗の葉団扇(てんぐのはうちわ)
 学名:Fatsia japonica
 ウコギ科ヤツデ属
 常緑低木(丈は1.5m~3m)
 開花時期は11月~12月
 小花が枝分かれした柄の先にまとまる