歩けば楽し

楽しさを歩いて発見

  思い出を歩いて発掘

   健康を歩いて増進

膵臓がんの実験モデルをショウジョウバエで作製

2019-12-10 | 科学・技術
 北海道大学遺伝子病制御研究所の園下将大教授らは、ショウジョウバエを使って膵臓(すいぞう)がんの実験モデルを作製した。膵臓がんに深く関わるとみられている4つの遺伝子を変異させた。膵臓がん患者に特徴的な4遺伝子、「KRAS」「TP53」「P16」「SMAD4」である。
 実験モデルをマウスでの4遺伝子変異は、時間とコストがかかってしまう。米国ではショウジョウバエを使った探索から、抗がん剤開発につながった例もあることから実験モデルをショウジョウバエで作製した。既存薬や新薬候補物質から膵臓がん治療に適した薬の選別に活用する。
 研究が順調に進み治療薬候補が見つかれば、2021年以降に北大病院と連携して臨床研究に乗り出す。
 ◆膵臓がん
  膵臓がんは難治がんの代表で、早期発見や手術、放射線治療が難しい。将来的には肺がんに次いで死亡者の多いがんになると予想されている。
 膵臓がんの5年生存率は、他のがんの5年生存率と比べると非常に低く、全症例のデータをみると、膵臓がんの5年生存率は9.0%である。