芳賀明夫の思いつくままに

フィジーから帰国して

遠藤周作さんとの思い出

2020年02月07日 | Weblog
goo.blogから昨年2月4日付け「遠藤周作『深い河』の話は無事終えることができた」に関連した記事を書くよう勧められたので遠藤周作さんと編集の打ち合わせをしていた頃の思い出の一コマを。
サッパリ昇進しない小生のことを心配してくれて「君、鶏口となるも牛後となるなかれだよ。樹座に入りたまえ。座長に取り立てよう」樹座は遠藤さん率いるドタバタ演劇集団である。
「私の役は何ですか」
「樹の役で、立っているだけでいいよ」
「そんなセリフのないのなんか、いやですよ」舞台で木になって手を上げ続けるなんて出来ない。疲れて手を下ろして爆笑を誘うのが遠藤さんの狙いだったのかもしれないが、折角の遠藤周作さんの優しさに応えずに終わってしまった。