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ぽかぽか春庭「十六夜さまよい日記拾遺」

2016-12-27 00:00:01 | エッセイ、コラム
20161227
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2016十六夜さまよい日記拾遺(1)申年は去る

 2016年のまとめです。
・1~3月 ミャンマー国ヤンゴン大学に赴任。日本語教育立ち上げを行う。ハードな仕事でしたが、それなりの成果を出して後任に引き継げたと思います。

・4~6月 仕事を失ったことは残念でしたが、家族に寄り添って生活できました。娘を満1歳で保育園に預けて以来、食い扶持稼ぎに時間をとられて、娘と朝から晩までぴったりいっしょにいる時間がとれませんでしたが、思いがけず、娘との時間をたっぷりとることができました。

・7~9月 娘との時間を大切にしつつ、仕事のない母が、「娘との共依存」になりがちだ、という認識を持ち、私だけの時間を持つようにしていました。せっせと美術館に通い、音楽会に出かけ、娘に寄りかからないようにしました。

・10~12月 来年はどうしようかなあ、国民年金で親子3人が食べていけるわけないので、そろそろ就活しないと、2017年は飢え死にだ、と思ってやや憂鬱になったところで、ふたつの私大から来年度授業担当の打診がありました。先方から仕事を依頼してくれるなんて、やっぱり捨てる神(国立大)あれば拾う神(私大)と、ありがたく引き受けました。まあ、国立大からお払い箱になるのは、65歳当然の定年ですから、私大で拾ってくれるのは、貧乏家族にとっては溺れる者がつかむ藁。渡りに船。むろん、週に2校6コマの授業の講師料では食べるほどにはなりませんが、焼け石にもスズメの涙。

 非常勤講師は、何年勤続しても臨時雇いですから、1年契約を繰り返し、年金も国民年金。厚労省の規定による「貧困家庭」の水準からついに抜け出すことなく老いてきました。
 人様と比べて何の益もないことは承知ですが、60歳からの年金生活が充実している友人と比べると、老いてなおワーキングプアとして働き続ける我が身の不憫さに涙こぼるる縷々るるルル。

 と、2016年、最後まで毎度おなじみの愚痴をこぼして終了です。同じ世代の中には、子どもが自立し、夫婦二人の生活に戻って楽しい、という人もいれば、毎日が日曜日の濡れ落ち葉夫がわずらわしい、という人もいる。私はといえば、これからもずっとパラサイト娘息子をスネにぶら下げたまま歩いて行く。母から離れない子を抱えるのも運命。

 4月以来、娘にひっついて過ごし、ふたりであちこち出歩きました。共依存だなあとふたりで言い合いながら。
 娘は、働く母に代わって小学生のときから弟の世話をし家事を引き受け、おばあちゃんの介護を担当してきました。おばあちゃんの病院いに付き添っても、デイケアセンターの送り迎えや、近所の買い物に付き添っても、誰にも「こんないいお孫さんがいつもいっしょにいてくれて、おばあちゃん、お幸せね」と、言われてがんばっていました。普通の若い娘のように合コンだとか、ブランドものの服とか、いっさいなく、家族のために尽くしてきました。4月から私が家にいるのですから、娘にはめいっぱいわがままをさせてやろうと思いました。

 食べるの大好きで体重オーバーの娘。歩くことが体調にもよいと言われて、いっしょに博物館やスーパー買い物につきあってせっせと歩きました。が、たいてい出かけた先で歩いて消費した以上のカロリーのランチやデザートセットなどを食べてしまうので、ダイエットにはほど遠かったです。

 娘は、服も靴もアクセサリーもいらぬ、ただただおいしいものが食べたい、というので、娘の食べたいと言うものをステーキでもお寿司でもおなかいっぱい食べさせて、今年のエンゲル係数すごいことになっています。
 食べたいものがあるのは幸せなことと思って、食べたい食べ物を買える程度には、来年も働こうと思います。
 来年も課題は体重管理ですね。

<つづく>
コメント (8)
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