レストラン船ヴァンテアン
20200329
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2020二十重日記桜咲かそう(4)こんな時ですけど東京湾クルーズ
ヨーロッパやアメリカの感染者数死者数が急速に拡大し、感染が収まりません。
感染が収束してきたと伝えられた中国も、「症状が出ていない人は感染者数に含まない」という統計だそうで、政府の「感染は抑えられている」という発表にも半信半疑。
日本の感染者は少しずつですが増えており、東京の一日の感染者数が41人に増えた25日夜、「週末外出自粛要請」が出ました。25日41人、26日47人の新感染者数は。このうち半数は感染経路がわかっていない感染者で、2週間前くらいに感染していて、潜伏期間を経て発症しているということです。
2週間前と言うと、春庭は教材を買うために都心に出て、ラーメンなど食べています。隣のテーブルは空けて座ったし、店員さんはマスクしていたし、電車はすいている時間帯での移動だったし、感染リスクの低い行動だったと思います。29日現在、だるさも熱も咳もないので、健康状態はいいと思うのですが、28日29日は、外出自粛を守っています。
諸外国に比べて、日本は検査数が少ないので、ほんとうに感染者が少ないのか疑っている人も多く、人々は、電車の中で隣に立っている人がもしかしたら潜在的感染者かも、と疑心暗鬼になっています。3週間家のなかですごさざるを得なかった子供も親も限界になっており、いらいらの爆発が各地で起きるかも、という時期に週末外出自粛要請。
「クラスター感染集団」「オーバーシュート感染爆発」などの新語が一気に広まりました。言葉よりも、心の不安感はどの国よりも大きくなっているのかも。
人々の関心は、オーバーシュートもさることながら、冷え込んだ経済の回復にも向かってきて、やれ現金10万円の配布だ消費税の引き下げだと、百家争鳴。アンケート結果では、10万円もらったら、半分は貯金するとなったそうです。
経済回していこうよ活動。経活。
2月下旬に「イベント等活動自粛」要請が出て以来、みな「こんな時だから我慢するしかない」と、素直に高校野球中止も相撲の無観客場所も遊園地動物園の閉鎖も受け入れてきました。
我が家もお出かけの場所は、区立美術館(入館料550円。おみやげは絵葉書2枚250円)、墓参り(お供え用ぼた餅2個200円。霊園の決まりで、お供えは引き取ることになっており、公園でおやつにする)、公園散歩(入園料一般300円高齢者150円)、、、、って、いつものような消費行動ですから、あまり景気向上には役に立っていませんね。
一番お金を使っている場所は、レストランですが、あちこちでレストランを利用してみても、客は私と娘だけという店も多く、世間の経済どよ~んとしている感じがします。売れているのはトイレットペーパーばかり。
こんな時でも、金儲けできる人はじゃんじゃんお金儲けているのかも。マスク高額転売もあり、保健所からきました~的な詐欺犯も出現。
ちょっとは経済回して世間の冷え冷え景気を向上させよう、というわけで、娘が予約していた東京湾クルーズレストラン船ヴァンテアンに乗船しました。
娘が春の楽しみのひとつとして予約したとき、こんなご時世じゃなかったから、週末は席の確保はむずかしく、平日の午後便(トワイライトタイム16:30-18:30)がようやく予約できました。娘は「週末じゃないけれど、ま、しかたない」と言っていました。
ところが、東京湾クルーズは、平日と日曜日の催行中止、土曜日のみの運行となったのです。
クルーズというと、ダイヤモンドプリンセスクルーズで感染者発生がありましたから、キャンセル続出らしい。平日と日曜日は催行中止。平日に予約した娘が問い合わせると、キャンセル料なしに返金するといわれたのですが、平日から土曜日に振替もできるという回答です。
3月21日土曜日に、レストラン船ヴァンテアン号に乗船することに決定。
こんな時ですけれど、東京湾をめぐるクルーズ、経済ちょっとは回せるか。
竹芝から出港のヴァンテアン号ですから、浜松駅から竹芝に向かう途中にある旧芝離宮公園で山桜の花見をしてから、15:00に竹芝桟橋着。
週末ともなると島旅を楽しむ人や、島との往復をして生活している人で大賑わいになっている竹芝ふ頭なのに、閑散としています。
「ヴァンテアン」とは、フランス語で「21」。21世紀のレストランということだそうです。
竹芝桟橋のデッキからレインボーブリッジ、お台場や佃島などの光景を楽しんだのち、15:50に乗船開始。食事開始の16:30まで、ヴァンテアン号のデッキに出て港の景色を楽しみました。トワイライトタイム(15:50-18:00)の乗船です。昼の光景、夕暮れの光景、夜景の三景を楽しめるお得な時間帯だそうです。
3階のリヴァージュは最大客数130席の一番大きなレストランですが、埋まっている席は30人もいない程度でした。家族の祝いなどの小パーティに使える個室オパールに案内された客は10人以下。船全体でも、全部で50人ほどの客数です。最大客数540人の船。一週間の乗客数は通常なら3000人になるお花見シーズンだったはずが、一週間で100人以下かも。これでは採算とれないだろうなあ、と思いました。
お食事はとてもおいしかったです。娘が予約したのは、スペシャルコース。
・飲み物はアメリカのクラフトビール、ブルームーン
・アミューズ ・前菜 サーモンマリネ サワークリームのポテトサラダ
・軽井沢Asanoyaのパン ・安納芋のポタージュ
・南仏風豚肉と豆のトマト煮込みグラタン仕立て
・デザート バニラアイスとブラウニー
食後のコーヒーを飲みながら、トワイライトの東京湾を眺めました。
大井ふ頭のキリンたち
たそがれのレインボーブリッジ
レストランは「おみやげ」を売るところが多いですが、いつもなら買うことはありません。 が、今回売り場に「乗船キャンセルが多く出たために、おみやげが売れ残ってしまいました。ご協力お願いします」というポップがでていて、3月中に賞味期限となるクッキーやフルーツケーキ、サブレなどが売られていました。半額セールです。
経済回さなくちゃと、3箱買いました。いつもならひと箱2000円するクッキーの箱など買いませんから、ちょっとは経済活動「経活」に貢献した気分。半額という値段にひかれたからですけれど。
船の形のボックス入りクッキー、ヴァンテアンの絵が付いたクッキーの箱、サブレとフルーツケーキのセットを買いました。
タカ氏は、都知事が要請した「週末は不要不急の外出自粛。夜間外出自粛」という要請を先取りして守っているし、春庭は3月はじめから自宅勤務を続けています。
週末、家のなかで暗~くどんよりしている時間になりそうでしたが、クッキー食べて、楽しくおいしかったクルーズを思い出しています。
いつまで自粛要請が続くのかわかりませんが、皆が適切な行動をとり、感染を抑えることができますように。
<つづく>