20141127
ぽかぽか春庭日常茶飯辞典>十四事日記11月冬支度(2)珈琲を飲みながら
茶飲み話のできる友達がいる人といない人の、「余命」を疫学調査した研究があります。話し相手のいない人が残りの人生を生き続ける年数は、友達がいる人の余命よりずっと短いそうです。わざわざ研究しなくても、経験的にわかっていたことですけれど、きちんと科学的な調査でわかった、というところが大事。笑うと長生きできるってことも、免疫力の増加などで検証されたように、友達力もちゃんと証明されました。
しかし、人付き合いの下手な私は、気楽におしゃべりできる友達がごく少ないです。高校同級生のやっちゃんとも、大学同級生のK子さんともそう頻繁に会えません。
私にとって、顔を合わせてのおしゃべりの代わりがこのブログです。どうということのないとりとめもない内容のおしゃべりをここにぶちまけているので、読んでくれる人がコメントなどくだされば、ほんとうにありがたいことだと思います。
でも、やはりリアルおしゃべりの相手もいてほしい。
いちばん頻繁に顔を合わせるのは、毎週金曜日夜にいっしょにジャズダンスの練習をしてきたミサイルママでした。
長いことおつきあいしてきたジャズダンス仲間のうちでも、「女手ひとつで子どもを育ててきた苦労仲間」のミサイルママは、誰よりも気兼ねなく気軽に貧乏話も話しあえる人でした。ブランドの服とか豪邸とか、そういう「もの」に興味をもっていないし、「もの」の価値で人の価値を決めない、というところも共通している人だったので、ほんとうに気安くおつきあいが出来たのです。ふたりとも、ジャズダンス仲間がくれる「お下がり服」を平気で着ている、というところも共通点。
「子どもが結婚して自立を見届けたら、子育て完了」という人も多いですが、ミサイルママと私は、「子どもが結婚しそうもない、孫を持つ身になりそうもない身の上」、ということも共通していました。
そのミサイルママが、「いつまで待っても、子どもが結婚しそうもないので、自分が結婚して、先に自立することにした」、ということになって、いよいよ子育て卒業。
「これから毎週パートナーのうちへ泊まりに行って、来年の夏ぐらいに向こうの家に同居するつもり」ということになりました。
おしゃべり相手をパートナーさんにとられてしまうような気もありますが、ここはひとつ、大人の友情らしく「パートナーゲット記念お食事会」でお祝いしようと思い立ちました。
ディナーのレストランは、ミサイルママの次男さんが働いている東京駅前のビルの店。
次男さんは、大学では教員免許を取得し、アルバイト先の珈琲店ではバリスタ(コーヒー・マスター)の資格をとった頑張り屋さん。今は、専門学校のバリスタクラスの先生をしています。しかし、調理コース入学者は大勢いるけれど、バリスタコースの生徒さんは少ないから、今のところ、バリスタ講師業は週に1回だけ。あとは、レストランでバリスタとしてコーヒーを淹れ、レジなど接客の仕事もする。
これまで、ミサイルママは、演劇をやっている長男さんの公演のときには、真っ先にチケットを買って、ほとんどの公演を見てきました。私も、半分くらいの公演につきあってきました。美人のミサイルママの長男さん、とてもハンサムです。
しかし、次男さんは20代のうち、「親が店に来ると恥ずかしいから、ぜったいに、来るな」と、母親の「参観日」を拒否してきました。それが、30歳を過ぎたら、ようやく反抗期も終わったのか、「うちの店に来てもいい」というお許しが出たのですって。
それで、私もようやく次男さんを見る機会ができました。
東京駅前のビル、1階で待ち合わせて、カジュアルイタリアンの店へ。
ワォ、長男さんもハンサムだけれど、次男さん、もっとイケメンだわ。
いつもは和食の大戸屋で定食を食べるのがミサイルママとの会食なのですが、この日はパートナーゲットのお祝いなので、ちょっとだけ奮発。ディナーコースを注文しました。生ビールで乾杯して、前菜、副菜、パスタ、メインの魚、デザート。満腹になりました。コーヒーもおいしかったです。
前菜は、半分以上食べてから、あ、写真撮っておこうと思いついたので、お皿がさびしくなっています。右は、エビのアヒージョ(えびのガーリックオイル煮)。
メインの魚ソテー
ナスときのこのパスタ、撮影するのを忘れてしゃべっていました。
デザートは、あんのう芋のアイスクリーム
お会計を済ませると、次男さんは「お店からサービスです」と言って、パンとジャムのセットを持たせてくれました。レストランのお土産セットをもらうなんて、初めてのことです。次男さんの好意、ありがたくいただきました。
ミサイルママは「息子ふたりとも、ちっとも稼げない仕事を選んだ」と言うのですが、わたしは「ふたりとも、演劇とバリスタ、自分の好きな道を選んで人生を進んでいるんだから、偉いわあ、立派に育て上げたじゃないの」と、感想を言いました。むろん、イケメン好きの私ですから、その分ポイントかさ増しです。
レストランバルコニーから見た夜の東京駅
あとは、ミサイルママも自分の幸せを追求していくのみ。
合唱、水彩画、ジャズダンス、登山という多彩な趣味のどれも「パートナーとの生活が安定するまで、しばらくは全部休む」と言って、私たちのジャズダンスサークルも退会する、と言っていたのですが、「やっぱり、健康のためにダンスだけは続ける」と、思い直してくれました。
よかった!
数回、ミサイルママがいないサークルで自主練習をやってみました。しかし、私も含めて皆、振り付けを覚えていなかったので、曲の振り付け練習ができず、柔軟体操や体幹づくりの基礎練習しかできませんでした。
ミサイルママがやめてしまうのなら、来年は私もやめようかと思っていてたのです。でも、ミサイルママが練習を続けてくれることがわかって、私も続けることにしました。
老い支度は体力づくり。体力づくりはジャズダンスで。
ジャズダンスサークル参加者を募集中です。
<つづく>