春庭Annex カフェらパンセソバージュ~~~~~~~~~春庭の日常茶飯事典

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ぽかぽか春庭「2017年9月目次」

2017-09-30 00:00:01 | エッセイ、コラム


20170930
ぽかぽか春庭>2017年9月目次

0902 ぽかぽか春庭シネマパラダイス>家族映画、愛という名の(7)ラビング愛という名前のふたり
0903 家族映画、愛という名の(8)この世界の片隅に

0905 ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記9月(1)昔の名前で出ています
0907 2017十七音日記9月(2)新宿たんタンたん
0909 2017十七音日記9月(3)池袋とろトロとろ
0912 2017十七音日記9月(4)ダンサーくるクルくる
0907 2017十七音日記9月(5)夏風邪こんこんこん
0914 2017十七音日記9月(6)かにかくにずわい蟹
0916 2017十七音日記9月(7)パスタ反省会
0917 2017十七音日記9月(8)教科書シンポジウム
0919 2017十七音日記0月(9)ディズニーオンアイス

0921 ぽかぽか春庭感激観劇日記>2017年9月の劇場(1)幻の国by昴
0923 2017年9月の演劇(2)幻の国その2
0924 2017年9月の演劇(3)バリャガンガーラ再演

0926 ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記九月尽(1)家庭内カラオケ大会夏バージョン
0928 2017十七音日記九月尽(2)工芸展でとんぼ玉作り
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ぽかぽか春庭「工芸展で手作りとんぼ玉」

2017-09-28 00:00:01 | エッセイ、コラム
20170928
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記九月尽(2)工芸展で手作りとんぼ玉

 9月の最後の日曜日、区の工芸展に出かけました。
 区内には、人間国宝に選ばれた鍛金工芸の工芸家もいます。伝統工芸の工房なども数多く、1年1度の工芸展で作品を見せてもらうのを楽しみにしています。

 これまでは、工房の作品を見るだけだったのですが、今年は、会場で行われている「手作り教室」に、手作り大好きな娘を誘いました。
 私は毎月ロビーで行われるオルガンのミニコンサートを聞いてから会場にいきました。私が地下の工芸展示フロアに行くと、娘は、ガラス工芸の工房が実施している「とんぼ玉作り」を終えて、「べっこう細工でアクセサリーを作る」を始めていました。工房がべっこうの作品を作った切れ端のベッコウを利用してペンダントやストラップなどを作るのです。

 娘が選んだ切れ端は、タツノオトシゴに見える形でした。きれいなつやを出すために、娘はべっこう切れ端にせっせと磨きをかけています。
 鎖や紐を通すための穴を工房の人に開けてもらい、「どうしようかなあ」と娘は悩んでいましたが、結局革紐をつけてペンダントにして「母にあげる」と、プレゼントしてくれました。娘はさまざまな手作りの作業が好きなのであって、できあがった作品はほとんどプレゼントしてしまいます。以前はおばあちゃんにあげることが多かったですが、おばあちゃんがいない今、だいたいは、私がもらいます。

 私は、娘がべっこう細工を仕上げる間に、娘も作った「とんぼ玉」に挑戦しました。娘は、何年か前、箱根に遊びにいったとき、ガラス細工に挑戦してガラス皿を仕上げたことがあるのですが、私はガラス細工、生まれて初めてです。

 とんぼ玉工房海津屋のなかのせんせいが指導してくれます。ガスバーナーの火の中にガラス棒を入れて、まごまごして上手にガラス棒をくるくると回せないでいる私に、先生が私の手を取り、ガラス棒回転のてほどきをしてくれました。

 くるくる回しているうちに、ガラス棒の先がしだいに玉になっていきます。ガラスが溶けすぎて下に落ちないように気が気じゃありません。なにせ、不器用な上に初めてのこと、手順が悪くて、模様をつけるところなど、ほとんど先生にやってもらったようなもの。

真剣な顔で制作中


 なんとか丸いガラス製とんぼ玉ができあがりました。あとで、娘が革紐をつけてペンダントにしてくれるというので、まかせました。

 ガラス細工あこがれはあったけれど、なかなか実際にやることはできないでいました。火がこわそうだから、と尻込みしていたのですが、初めて体験できてよかったです。
 赤いガラス玉に白いマーブル模様がついたとんぼ玉。同じ人が作っても、2度と同じ模様はできない、と先生がおっしゃる「世界に一つだけの玉」です。

 青い玉は娘が作った髪留め。赤い玉はHAL制作。ストラップですが、そのうちペンダントになる予定。べっこう切れ端、タツノオトシゴに見えなくもない。


<つづく>
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ぽかぽか春庭「家庭内カラオケ大会夏バージョン」

2017-09-26 00:00:01 | エッセイ、コラム
20170926
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記九月尽(1)家庭内カラオケ大会夏バージョン

 息子の加入している通信ゲーム機が季節ごと年に4回くらい「無料通信カラオケ」のキャンペーンを実施します。利用料を払っても、300円で24時間だった歌い放題になるのですが、無料大好きの私の「お楽しみは無料で」の方針を引き継いでいる娘息子は、無料の日をめいっぱい楽しみます。
 今回も、朝10時の利用開始から夜6時の修了まで8時間歌い続けました。
  
 私は「図書目録作成」という仕事があり、自分の本を寄贈するリストを作っていました。日本語の教科書や指導書など、30年間に増えてしまった日本語教育関連の書籍を、ようよう有効活用処分することができます。
 カラオケが始まってから午後3時までで。とりあえずリスト完成。100冊の目録できあがりました。たぶんエクセルを利用すればもっと簡単にリストが作れるのに、私はエクセルが苦手。ワードで作ったので、すごく時間がかかりました。アナログ人間の悲しさです。

 3時からカラオケ参戦。娘息子とかわりばんこに歌います。
 私の今回の選曲は、最初に「NHK朝ドラ主題歌特集」というマイ企画。
 最初に。第96作『ひよっこ』(2017年4月~)桑田佳祐「若い広場」。第95作「べっぴんさん」)(2016年10月~) Mr.Children ヒカリノアトリエ 第94作『とと姉ちゃん』(2016年4月~)宇多田ヒカル「花束を君に」。第95作「あさが来た」(2015年10月~) A6KB48「365日の紙飛行機」。第90作『花子とアン』(2014年3月~)絢香「にじいろ」。ぐんと前になって「ひらり」(1992年10月~)ドリカム「晴れたらいいね」これは、1993年のジャズダンス発表会で踊った曲。

 平均視聴率52.6%という国民的朝ドラ「おしん」すら、たまに見る程度であった私が、ほとんど全部見た、と言えるのは「ひらり」のほかは、とと姉ちゃん、べっぴんさん、あさが来た、花子とアン、あまちゃん、など、最近のドラマです。「女性が自分自身を信じて仕事をしていく」というストーリーが好きなんだと思います。あとは、イケメン登場次第。

 朝ドラ、毎日見ていたわけじゃないのだけれど、数回聞けば耳になじむ曲が多い。これは朝ドラを見る年齢層をターゲットにしたわかりやすいメロディラインが作曲されていることが理由だと思います。桑田の「若い広場」も、60年代後半の若者ウケした曲風だし。そんな中、ミスチルだけは年齢層に関係なく自分の芸風(?)通りのメロディラインを変えていない、という娘の評。

 娘息子の歌う歌は、私には初めて聴く曲が多い。レキシという歌手が歌う「KATOKU」という曲。「♫世襲制、昔から決まっていたこと」から始まって「♫君に家督を譲りたい、今日は家督を譲りたい」と繰り返します。これって、日本で一番古い世襲家督を息子に譲りたい、と昨年発表した人の歌なんじゃね(語尾上げ)。

 我が家には譲り渡すほどの家督もないけれど、こうして「無料で楽しもうとする遺伝子」は残せたか。

<つづく>
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ぽかぽか春庭「バリャガンガーラ再演」

2017-09-24 00:00:01 | エッセイ、コラム

劇団ノーヴィレパートリーシアター・スタニスラフスタジオ公演

20170924
ぽかぽか春庭感激観劇日記>2017年9月の演劇(3)バリャガンガーラ再演

 昨年、友人のK子さんが熱演した「バリャガンガーラ」が再演されることになりました。
 今回はダブルキャストでK子さんが出演するのは4回のみなので、ジャズダンスの仲間、行ける日が限られています。すでに退職しているメンバーもみな、合唱や西洋古典舞踊、登山に油絵教室、朗読サークルなど、さまざまな活動をしているので、空いている曜日が少ないのです。

 ミサイルママも「木曜日、絵の教室があるからどうしようかな」と迷っていましたが、「絵の教室は毎月あるけれど、パラちゃんの劇は今週だけだから」と、いっしょに行ってくれることになりました。

 「バリャガンガーラ」は、アイルランドの作家トマス・マーフィの戯曲です。
 1801年、アイルランドはイギリスに併合され、不作による飢饉とつづく人々の餓死、飢饉を逃れてアメリカにどんどん移民していく時代がありました。100万人が餓死、130万人がアメリカ移住。
 現在までに移民となったアイルランド人は7000万人。人々は希望のないアイルランドの地で希望を見いだそうともがいていました。

 バリャガンガーラとは、「笑いのない町」という意味のアイルランド語のようです。
 笑いを失い、鬱屈して暮らす、認知症の老婆とその介護を続ける孫娘メアリー。結婚して家を出て行ったものの、不実な夫とはうまくいっていないもう一人の孫娘ドリー。女性3人のお芝居です。
 
 おばあさんは、コミュニケーションがとれなくなっていて、ひとりで「笑いのない町がどうして笑いを忘れたか」という昔話を、いつもあるところまでくると、ループして最初にもどってしまい、また繰り返す。
 孫娘との会話は「紅茶が熱すぎる」と文句を言い、さましてもらうと「冷たい」と怒り出す、というような、不毛なやりとり。

 看護師をしていたメアリーは、人生に疲れて実家に戻り、それまでドリーがやっていたおばあさんの介護を引き受けたのですが、ほとほと疲れ果てています。
 妹のドリーは姉の恋人を奪って結婚したのに、その結婚生活はもはや破綻しています。

 メアリーが試みようとしたのは、おばあさんの昔話をなんとか最後までハナさせようとすること。もし、最後まで話を聞けたら、この閉塞した家の中に違う光がさすのではないか、、、、

 ラストシーン、ミサイルママは涙滂沱の状態でした。涙をぬぐいながらアンケートに感想を書き、劇場(28席というミニミニ劇場)を出ました。

 地元に戻り、和食屋で牡蠣フライ定食を食べながらおしゃべりしました。ミサイルママの牡蠣は4個でミニグラスのビール。私は牡蠣6個で中生。
 ミサイルママのお母さんは2年ほど前になくなったのですが、亡くなる前数年間は、一男二女の子供の名前もわからなくなった、という状態だったとのこと。
 劇の最後に、おばあさんとふたりの孫娘が並んで仲良くベッドに横たわるシーンで、ミサイルママはご自分のお母さんを思い出して、泣けてきたのですって。お母さんは、たまに顔を見せるミサイルママのことはたまに思い出すのに、同居して介護を続けている妹さんのことは、完全にわからなくなったとのこと。

 K子さんが難役に挑み、深い人間像を描き出したのも見事ですが、泣きながら劇場を出てきたミサイルママの感受性もいいなあと、思って、私も感激観劇の一日でした。

<おわり> )
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ぽかぽか春庭「幻の国その2」

2017-09-23 00:00:01 | エッセイ、コラム

劇団昴上演の「幻の国」チラシ。シュタージの秘密書類の倉庫です。

20170923
ぽかぽか春庭感激観劇日記>2017年9月の演劇(2)幻の国その2

 ナチスドイツの無条件降伏のあと、ドイツは米軍が駐留していた地域はドイツ連邦共和国(西ドイツ)となり、ソビエト連邦が駐留していた地域は、ドイツ民主共和国(東ドイツ)となり、分断国家となりました。実質は東西冷戦の結果、東西に引き裂かれたのであり、特にベルリンは東ドイツの首都東ベルリンと西ドイツ側西ベルリンに分けられ、東西の間には冷戦を象徴する壁が築かれました。

 東ドイツは、国名こそ民主共和国と名乗っていましたが、実質はソ連の指導下にある社会主義統一党の独裁国家であり、特に、エーリッヒ・ホーネッカーが権力を握って以後、西側との格差に不満を持つ国民を押さえるために、秘密警察(シュタージ)が暗躍し、政権に不満を持つ国民を次々に逮捕拘留していきました。人々は不満を持ちながらも、互いに監視し合い、行き詰まる牢獄のような国の中で暮らしていたのです。

 「幻の国」は、ソ連の基盤が緩んだ1980年代以後、東ドイツにもその影響が及び、ベルリンの壁が崩壊して東西ドイツが統一されるまでの数年間を、東ドイツ側の視点で描いた作品です。

 ホーネッカー政権下、秘密警察員とその協力者は国民の6人にひとり、という高い割合で存在し、ひとりが自国民5人を監視し、プライバシーも含めて逐一権力者側に報告される、という体制をとっていました。

 幻の国の主人公、マリアとヘルムート夫妻。ヘルムートは、「社会主義の理想を実現するために、今は不十分な社会主義を維持しなければならない。そのためにはシュタージの活動もやむをえない」と考えてシュタージの一員として忠実に働いています。ヘルムートの妻マリアは、夫に頼まれて、ご近所の住民を監視する「協力者」として密かに活動していました。同じ団地に住む女性達を監視し報告する役割に加え、新しく引っ越ししてきたカタリーナに近づいて、彼女の動向を報告するよう求められています。

 カタリーナはだれとも親しく付き合わない孤独な女性です。劇の冒頭、シュタージの職員に、夫が逮捕拘留されたあと、自殺したとして遺体が返されたことに納得していないというやりとりがなされ、大きな緊張感から舞台が幕をあけました。しかし、マリアの部屋に集まっておしゃべりする女性達は、みな屈託無く、不満も無く、東側社会の中では消費生活が向上している東ドイツに不満などない、という顔をしています。ときに本音が出て、西側の性能のよい車へのあごがれを語ったりはするけれど。

 舞台は横長のつくりで、下手はマリアの居間。上手はシュタージの事務所。中央のソファは、マリアの部屋の客間にもなるし、シュタージの上官の部屋にもなります。
 セリフだけで舞台を想像しているアコさんには、舞台の作りがちょっとわかりにくかったようです。

 マリアとヘルムートは、ローザ・ルクセンブルクを尊敬しています。ローザのことば「自由とはつねに、思想を異にする者のための自由であるFreiheit ist immer die Freiheit des Andersdenkenden.」は、ふたりにとって、「本当の社会主義、自由で平等な社会」に至るための希望のことばです。この言葉を真に実現するため、社会主義を守るために、シュタージの活動もあるのだ、と信じることで、シュタージの活動をかろうじて肯定しているのです。ローザのことばは、私にとっても希望のことばでした。

 しかし、現実には、シュタージの活動は市民・国民を抑圧する度合いがどんどん強まっていきます。
 戦前の日本の特高、ソ連の秘密警察、おそらく現在の北朝鮮にも秘密警察は存在し、人々の思想と行動を監視する役目を負っていました。そして、戦前の日本の大半の国民がそうやって監視されることについて「特高がアカをつかまえるのは、国を守るために当然のことで、よき国民である自分には特高につかまる理由はない」と考えて暮らしていたのと同じように、東ドイツの国民も、「不満はあるけれど、そこそこ幸せ」な生活を送っていたのです。

 それが。ハンガリー・オーストリアの国境が開放されたことから、社会が大きく変化していきます。東ドイツからハンガリーへは、簡単に旅行できます。同じ社会主義の国だから。そして、ハンガリーからオーストリアへ渡ることができるなら、オーストリアから西ドイツへ「旅行」することもできるのです。1989年5月以後、人々には「西側へ渡るか、東にとどまるか」の選択がありました。

 東にとどまる決断をしたマリアの近所の夫婦「もう、東はおしまい。どうせ東西が統一されるのなら、今無理して西へ行くことはない」と考えました。
 
 マリアは、人々の動向を見て、自分の苦しみを打ち明けてしまいます。ただひとり、マリアの見方になったのは、マリアが一番監視をしなければならなかったカタリーナでした。

 時が流れ、シュタージは独裁者ホーネッカーの権力失墜以後、組織が崩壊していきます。上層部のなかには、シュタージの秘密書類を盗み出し、「西側の組織に売れば金になる」と考える者も出てくる始末。ヘルムートは、それを阻止します。

 東西の統一を祝う花火が打ち上げられた夜、マリアのご近所さんたちは、わだかまりをとき、再びマリアの部屋に集まります。西ドイツの大学に入学することになったロッテ、西ベルリンに移住して、西側の車を手に入れることができたクララとアロイス夫妻。
 それぞれの思いの中、花火の光が人々の顔を照らします。
 今は博物館として保存されることになったシュタージ。ヘルムートの上司のひとりは、ひっそりと東ドイツの消滅に自分の運命を委ねます。

 ヘルムートが命がけで守ったシュタージの秘密書類は、博物館で保存されることになりました。
 マリアは「私たちが間違いを犯したこと。人々を追い詰めたこと、それを忘れてはいけない」と述懐します。

 私がこの「幻の国」に心震えた、と言ったのは、この「忘れないこと」というセリフにあります。自分たちに都合の悪い出来事は「なかったこと」にしたがり、「都合よく忘れること」がお得意な権力者たち。

 忘れてはいけないのです。
 そして、ローザのことば、「自由とはつねに、思想を異にする者のための自由である」を、忘れないでいようと思います。

<つづく>
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ぽかぽか春庭「幻の国by昴」

2017-09-21 00:00:01 | エッセイ、コラム
20170921
ぽかぽか春庭感激観劇日記>2017年9月の劇場(1)幻の国by昴

 「演劇を楽しむ視覚障害者の会」の活動を続けているアコさんのお誘いで、劇団昴の演劇に親しんでいます。アコさんのガイドヘルプ役としては、役立たずのヘルパーで、各駅停車に乗るべき駅なのに、準急に乗ってしまって、昼ご飯食べる時間がなくなってしまったり、失敗続きですが、今回はちゃんと、池袋大山に到着して、昼ご飯食べる時間もありました。
 アコさんの友人の全盲のあっちゃんと弱視のヒロミさんもごいっしょです。

 大山のピット昴で上演された『幻の国』。
 昴のお芝居、「どん底」も「アルジャノンに花束を」も、いかにも「新劇」らしい作りで、もはや能や歌舞伎と並んで「伝統芸能」と思う演劇です。心配なのは、役者にはどんどん若い人が入ってくるけれど、観客は高齢化が止まらないこと。若い人は新劇を見ない。

 そんな中の新劇上演ですが、今回は脚本家も演出家も外部から迎え入れた公演です。
 「劇団チョコレートケーキ」という若い演劇人の作、演出。あまり期待して見た訳では無かったのに、久しぶりに「演劇を見て心ふるえる」という思いがしました。

 劇団チョコレートケーキは、2000年に駒澤大学卒業記念として卒業時の一回限りで公演を、というつもりで出来た劇団。あさま山荘事件を描いた「起て、飢えたる者よ」以降、古川健の劇作、日澤雄介の演出で、大逆事件やナチスなど社会的な事象をモチーフにした作品を上演。大正天皇を家庭人として描いた「治天の君」で第21回読売演劇大賞選考委員特別賞を得るなど、近年の活躍が続いています。

 この地上に、たった51年だけ存在した幻の国ー東ドイツ、ドイツ民主主義共和国。正しくは50年と361日。(ま、満州国の13年よりは長いけれど、満州国は国際的には国家としては認められていない、いわば日陰の国)。

 東ドイツは曲がりなりにも「東欧圏の一員」として、私たちはオリンピックでもその国の選手達が国旗の前に立つ姿も目にしてきました。しかし、、、、

(つづく 「幻の国」続き後半は次回)

 
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ぽかぽか春庭「ディズニーオンアイス」

2017-09-19 00:00:01 | エッセイ、コラム
20170919
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記0月(10)ディズニーオンアイス

 17日の日曜日「用のないものは外出を控えてください」と、ニュースのアナウンサーも強調していたけれど、我が家、用があったので、台風接近ニュースの中、出かけてきました。 

 ディズニーのキャラクターたちがフィギュアスケートでショウをする「ディズニーオンアイス」。半年も前に「早割」か何かのサービスチケットを購入してあったので、「電車が止まるなどのことが無い限り公演するだろうから、気合いを入れて出かける」と、家族一致してお出かけしました。出かけるときのニュースは「九州に上陸したあと、台風18号は四国に上陸。四国と中国は暴風域」と報じていました。九州四国の人には申し訳ないけれど、東京に台風がやってくるのは、今夜半になるだろう、夜までは電車も動くだろうと、午後2時開演のショウ、埼玉スーパーアリーナに向かいました。

 私は、1981年だか82年だか、とにかく、ディズニーオンアイスのショウがはじまってすぐくらいに見たことがあります。そのときは、スケート技術もまだまだの時代で、アイスショウとしての完成度もそれほど、という印象がありました。

 2度目といっても36年ぶりくらいですし、ショウアップも進化しているだろうと、楽しみに出かけていきました。初めて見る娘と息子はもちろん、わくわくと楽しみにしていました。ディズニーフリークのふたりは、シーズンごとにディズニーランドかシーに出かけていき、この夏はディズニーシーで海賊のショウを楽しんできたところ。

 しかし、17日は、「台風襲来」です。娘はインターネットを確認しつつ「台風のため電車が止まり、公演は中止」、というお知らせがHPに出ない限り、雨でも行く、と初めてのアイスショウに期待していました。
 さいたま新都心駅からスーパーアリーナまでは、屋根がある通りですが、それでも吹き付ける風雨は強く、屋根の下でも雨が吹き付けました。

 2時開演のショウですが、グッズも買いたいしと1時には会場につき、プログラムやキャラクターのバッグなどを買い込みます。
 周囲は「保育園幼稚園小学生低学年とその親」という連れ立ちが一番多い客層で、女の子達の1割くらいは、ディズニープリンセスのドレスを着込んでいます。一番人気は雪の女王エルサ。アナもいるし、アリババの恋人ジャスミンや人魚姫アリエルもいました。シンデレラや白雪姫、最近は人気低下らしい。

 娘は「私も小学生のとき、ああいうドレス着たかった。でも、あのころはプリンセスドレス売っていなかったし、もし売っていたとして、母は絶対に買ってはくれなかったろうから、売ってなくてよかったのかも」
 そうそう、我が家にとって、ディズニーランド行きは1年1度の大イベントですが、使えるお金も限られていました。子ども達が小さい頃は、お弁当を持って行って、ピクニックエリアでサンドイッチなどを食べ、パスポートと飲み物程度の最小限の消費しかできませんでした。それでも、幼い娘と息子にとっては、普段連れて行かれる公園とは違う、夢の世界だったのです。

 ディズニーオンアイスの座席は、大いに奮発してSS席を買ったのですが、SS席が全体の半分を占めていて、私たちの席は中ほどの場所でした。見づらくはなかったですが、スケーターの顔までは判別できない距離があります。
 来月は、フィギュアスケートのジャパンオープンも見に行く予定で、そちらのほうは顔が識別できるくらいの距離で見たいので、リンクに近い席が望ましいけれど、ディズニーは、衣装で登場人物が判別できるから、ま、この席でもいいや、ということになりました。

座席からショウのリンクを見る


 写真も動画も取り放題、という公演なのに、私は肝心のカメラもビデオも持って行くのを忘れてしまいました。娘がHPを見て「撮影自由ですって」と教えてくれたので、そりゃ、ちゃんと充電しておかないと、途中で電池切れになったらたいへん、と思って充電器につないで、そのままにして、カバンの中に入れませんでした。いつもこういうドジばかり。
 娘と息子の携帯写真だと、ズームが効かず、あまりきれいに撮れていないのが残念です。

オープニング、ミッキーやグーフィーがすべりました。


プリンスプリンセスのペアのすべりも、この程度にしか撮影できず


ほんとは、こういう具合に撮りたかった。HPからの借り物。娘は、フィギュアのペアスケートで、この「デス・スパイラル」で氷の上をすれすれにグルングルンぶん回すのが大好きです。


一番の見所は、やはり「アナと雪野女王」です。雪が降るシーンはきれいでした。


アナとエルサ(借り物)


木蘭にはドラゴンも登場


エンディングは全員勢揃いでにぎやかに。

 娘と息子は初めて見たアイスショウ、大満足でした。ちびっこたちに負けずに並んで。グッズを買っていました。

 娘が「ああ、楽しかった」と言ってくれると、貧乏でせつない子供時代をすごした娘に、少しは子供時代のやりなおしをさせてやれたかという気になります。
 子ども達の幼い頃、休日には貧乏で近所の公園や荒川土手などお金のかからない場所に行くしかなかった。けれど、それはそれで楽しい時間を過ごしたのですから、子ども達は気にしていないのですが、私としては、娘に負担をかけてつらい思いをいろいろとさせてしまったことが心のしこりになっているのです。
 
 ときにはデス・スパイラルかと思うような厳しい生活ではありますが、どうにか、アイスショウのチケットを買えるのも、元気で働けるおかげ。
 この先もパラサイトシングルを右手にひとり左手にひとり抱えて、とぼとぼよぼよぼと歩いて行きます。
 
 ゲートで


<おわり>
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ぽかぽか春庭「教科書シンポジウム」

2017-09-17 00:00:01 | エッセイ、コラム
20170916
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記9月(9)教科書シンポジウム

 15日金曜日、勤務していた日本語教育センターで、今年出版された日本語教科書の完成記念シンポジウムがあり、ワークショップで勉強させてもらいました。

 2015年3月に退職するまで私も関わっていたプロジェクト。2016年2017年も編集作業が続き、ついに上巻下巻2冊の日本語教科書として発売に至りました。
 私は、編集の初期作業に加わっただけなのに、編集の先生方のなかに加えていただき、名前が奥付にあったので驚きもし、また、うれしく思いました。小さなちいさな部分での協力しか出来なかったのに、いっしょに一冊を作り上げた仲間といて遇していただいて、感謝です。

 世の中の大勢には影響のない教科書に小さく名前が載るだけでも、なんだか一仕事した気分になれるのですから太平楽なことです。
 こういうことを喜んでくれる姑がいないのが残念です。夫もこどもたちも「名前が載ったって?ふんふん、そりゃ、おめでたいこって」と鼻先で言うだけでしょうが、姑は「いい仕事させてもらったねぇ」と言い、デイケアセンターのお仲間や指導員さん達に「うちのヨメが~」と、ひとしきりの茶飲み話にしたでしょうから。

 ワークショップでは、共に編集作業にいそしんだ若手の先生(といっても、40代だと思います)が、教科書に出ているイラストについての説明をしてくれました。
 上巻に500枚以上、下巻にも500枚以上のイラストが掲載されており、文型導入を行うにも、練習やタスクを行うにも、豊富なイラストによって学生の理解が行き渡り、一連の日本語指導が直接法によりスムーズに運ぶということを、この教科書の特長としてあげていました。

 次にイラストをつかって、対話を作るワークショップが行われました。3人から5人のグループになり、一枚のイラストに対して「導入」あるいは「練習」の文型を選び、対話を作る、というワークでした。
 私のグループは5名で、リーダーとなる方がおいでだったので、私が行った仕事は、書き込み用のマジックペンをビニール袋から取り出す、という作業のみ。若い人たちがどんどん対話も考えてくれました。また、補助イラストを加えるという作業も、会話の気持ちを表すニコちゃんマークや疑問符マークなどを加えて、1枚ができあがりました。

 最後に発表が行われましたが、他のグループは積極的に手をあげて発表をしていたのに、私のグループは誰も手をあげようとはしませんでした。
 作ったイラスト用紙は、壁に張り出されたので、シンポジウムが終わってから、ゆっくり見せてもらいました。

 情報交換会(茶話会)で、勤務していたころお世話になった教務補佐員さんと教材作成補佐員のおふたりにも久しぶりに会えて、元気な顔を見ることができ、よかったです。

 定年退職した会社員に対して、在職者から「お近くにおいでの際は、会社にお立ち寄りください」などと挨拶することもあったとして、実際に元の職場に顔を出すと迷惑がられるだけ、ということ聞き及びました。
 私の場合、退職後も大学から派遣の形でミャンマーでの仕事を続けてきたし、こうして大学の集まりにも顔を出せて、なつかしい同僚にも会えたし、有意義な時間をすごすことができました。

 日本語初級教科書、一般の人が使うことはない本ですが、本屋にあればうれしいです。

<つづく>
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ぽかぽか春庭「パスタ反省会」

2017-09-16 00:00:01 | エッセイ、コラム
20170916
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記9月(8)パスタ反省会

 どうにも振り付けがちゃんと踊れなかったダンス発表会の反省会をパスタ屋で開催。木曜日7時から、駅前イタ飯屋で、サラダ、スパゲティ、ピザなど食べながら、10日発表会の反省と、早くも来年発表会へ向けての計画作り。

 反省その1 発表会の振り付けを始める時期が遅すぎ、振り付けが完成しないうちに先生が夏のバリ島バカンスに出かけてしまったので、新曲が発表会直前までできていなかった点について。
→ 先生に新曲振り付けをお願いするのは、発表会後1ヶ月以内。11月から練習をはじめる。

 新曲の全体像がわからないと、部分的な振り付けの練習だけでは踊りのイメージがつかめない。
→ 先生はビデオを見て練習することに反対であるけれど、やはり、ビデオをみて練習することは大切。まったくの新振り付けで発表ビデオを見ることができない場合には、先生におおよその振り付け全体像を示していただく。

などの意見がでました。
 みな、これからも踊り続けることに意欲満々です。ミサイルママは、早くも来年の発表会計画を打ち出しました。ミサイルママは、ソロで踊りたいそうです。

 「人生100年」時代突入とか。みな、つらい人生も経験してきた中、背筋をピンと伸ばし、明るく笑って踊っていこうという気持ちを共有しています。

 来年のことを言うと鬼が笑う、ということわざは承知していますが、鬼といっしょに大笑いしながら、来年の曲目をみなで考えました。

 ダンスは趣味のひとつですけれど、こうして毎週顔をあわせながら、いっしょに身体をうごかし、「振り付けが難しすぎた」と文句を言ったり「ここのターン、心配していたけれどうまくいった」「私は、ここ、間違えた」と賑やかにおしゃべりできる仲間がいること、趣味を超えて人生を豊かにしてくれるなあと、しみじみ感謝しました。

 ブログでことばを交わし合う仲間がいること、いっしょに身体を動かす仲間がいること、ありがたいことです。

<つづく>
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ぽかぽか春庭「かにかくにずわい蟹」

2017-09-14 00:00:01 | エッセイ、コラム
20170914
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記9月(7)かにかくにずわい蟹

(万葉集巻14東歌3452)
おもしろき 野をばな焼きそ 古草に 新草交り 生ひは生ふるがに
(口語訳)趣のあるこの野を焼かないでください。古い草に新しく芽吹いた草が交じり生い育っているようですから。

(古今集829)
泣く涙雨と降らなむ渡り川水まさりなば帰りくるがに
(口語訳)泣いて出てくる涙が雨になって降ってほしい。三途の川の水を増して、川を渡れなくしてあの人が帰ってくるように

 近代短歌にも生きている古語。
 古典語「かにかくに」現代語訳「あれこれと、いろいろと」 
 当然、高校生の私は「蟹角煮」だと思っておりました。豚角煮の豚は角にできるけれど、蟹はどうやって角に切るのか。

かにかくに 祇園はこひし寝るときも 枕の下を 水のながるる (吉井勇 )

 「蟹は食べてもガニ食うな」ということわざがあるがに。この終助詞「がに」とは推量をあらわして、「~かのように」「~しそうに」という意味の古語です。
 「ガニ食うな」のガニとは、蟹のエラのこと。かって冷蔵冷凍が発達していないころには、エラ部分に細菌が発生しやすく、エラを食べると食中毒の危険があったのです。

 春庭、9月11日月曜日の晩ご飯は、ガニを食わずに蟹を食べました。スワイガニです。
 9月5日に、池袋サンシャインで娘と私のパスポート更新申請をして、1週間後の11日が受取日。娘と息子には、10日文化センターでのジャズダンス発表会のビデオ撮影写真撮影を頼んだので、そのお駄賃として「11日に食べたいものを頼んでいい」と、約束しました。食いもんで釣らないと、母の頼みなど聞いてくれぬ子らです。

 パスポートは、まったく待たずに受け取れたので、娘はサンシャインの中のキャラクターグッズ売り場でなにやら買い物。同じようなキャラグッズがごろごろあるのに、と言うと、「母だって、同じような本がツンドクになってるじゃないの」と反撃される。確かに、文庫本買ってきたら、ツンドクの中におんなじ本があった、というのは頻繁に。

 私は、サンシャイン通りのブックオフで、漢字練習帳を買いました。私がこれまで教えてきた漢字クラスは、非漢字圏の欧米やアジアの学生が多くて、英語解説のある漢字教科書だったので、中国人向けの漢字教育を模索中。いろいろな漢字教材を眺めておこうと思って、買いました。定価1800円の練習帳が150円。

 息子が買い物をしている家電店の休憩広場で待ち合わせをして、レストランフロアへ。
 今回は、蟹料理の店に決めました。「お得な蟹コース2000円ドリンク無料」というのが目に入ったので、まあ、いいかなと決めたのですが、席について注文したら、「こちらのコースは5時までのランチメニューです」とウェイターが言う。

 メニューをみると、なるほど5時までと書いてあるのだけれど、店の前の看板には、5時までという表示は目に入らないようになっている。ランチメニューなら、ランチが終わった時点でランチの看板はひっこめるのが筋と思ったけれど、5時までという小さな表示を見落として入店してしまった客が悪いのでしょう。ぷんぷん

 全席禁煙かとか、いろいろ言ったあとで、いまさら店を出にくい雰囲気。しかたない、夜メニューの「お気軽コース一人前3000円」というのを頼むことになりました。私には3000円もするコース、ちっともお気軽じゃない。
 飲み物別料金で、私は瓶ビール1本、息子は柚ハイ、娘はマンゴージュース。

 コースは、・前菜甘海老ユッケ ・かにと大根のサラダ ・浜茹でずわい ・自家製たるたるチキン南蛮・ポテトフライ ・エビチリ揚げ春巻き ・鉄板一口黒豚餃子・蟹チャーハン。
 蟹コースというわりに、蟹はちょっぴりで、チキンやポテトなどの単価安食材でかさ増ししている感じ。サラダの蟹もチャーハンの蟹も、3人で分けたら、蟹はぽっちりでした。
 蟹は、ズワイで、私は一番大きな爪と腹の半分。もうちょっと蟹盛りだくさんに食べたかったけれど、貧乏人には「豪華コース一人前1万円」なんて無理。このところ、外食続きでふところ寒いのに。

 それでも、娘が「私はおいしく食べたから満足」というので、よしとしました。娘はたいていの食べ物について「辛くなければOK」で、今回のメニューで辛かったのはエビチリの揚げ物だけだったので、満足したがに。

 バスで帰ることにして、始発だから席も座れました。ビール1本だけだけど、眠くなったので、少々寝る。
 私の前に座っていた息子が立った気配にあわてて手提げカバンひっ掴んで降りました。
 家に戻り、ドアの鍵を開けようとしたら、あらまあ、なんてこと、財布、携帯、鍵が入ったショルダーバッグがありません。

 わぉ、バスの中に忘れてきたがに。「ねぇ、ねぇ、たいへん。貴重品入れのほうのバッグをバスの中に置いてきちゃった。早くはやく、バス会社に電
話して」とドア前で騒ぐ。
 「ここでギャーギャー言ってないで、とにかく中に入りましょう」と娘。娘は夫に似て、決して忘れ物落とし物をしないのです。一方息子は私似で、終始一貫忘れ物名人。学内で学生証をなくして再発行してもらうこと8回。息子学部4年修士2年博士3年の計9年の学生生活でしたから、1年1度は落とした計算。遺伝だから仕方がない。なにかに気を取られると、注意力が他のことにむかなくなり、二つ目のことは出来ないのです。ふたつのことを同時進行しようとすると、たいていどちらも失敗する。発達障害の症状のひとつがに。

 バスの営業所に電話をして、待つこと30分。「バスの中で落とし物がありました」という電話がありました。
 なにせ、財布、ケータイ、運転免許証、保険証、大学教職員身分証、銀行のカード各種(たいして中身はないカードだけれど)、おまけに更新してきたばかりのパスポート。なくしたら困るものがいっぱいでした。

 娘はあきれて、どうしてショルダーバッグなのに、肩からはずしてバスの座席の脇においたの。ショルダーバッグなんだから、肩からはずさなければ、落とすことないでしょ」と言う。まあ、正論ですがに。でも、その時は、はずしたい気分だったんです。たぶん。
 ビール1本飲んだだけで、とんだ騒動でした。
 今後、家以外でビールは飲まん。ショルダーバッグは肩からはずさぬ。右、心に誓います。

・かにかくに肩には重きカバンなれ バスにな忘れそ手放さぬがに

<つづく>
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ぽかぽか春庭「ダンサーくるクルくる」

2017-09-12 00:00:01 | エッセイ、コラム


20170912
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記9月(6)ダンサーくるクルくる

 9月10日、1年間の練習成果を発表する「文化センター祭」
 私たちジャズダンスサークルの出演は、午後1時半から2時までの30分間です。
 新しく練習してきた「朝日のようにさわやかに」と、ミサイルママ振り付けの「恋のメキシカンロック」。それから、復習曲「ロドリゴベイ」「ロックソーラン」、フィナーレのラインダンスは「夢見るプラネット」。

 金曜日夜の最後のリハーサル。先生「今まで何やってきたのっ」と、かんしゃくを起こしたほど、みな、踊りができあがっていませんでした。それで、土曜日午後も自主練習。私は、やっとステップのひとつが「ええっ、そういうステップだったの、まちがえてた」と気づいて、何度も練習しました。

 いざ、10日の本番。文化センター視聴覚室に、知り合いが何人か見に来てくれました。
 春庭息子はビデオ、娘は写真を撮るために、「お願いだから」と頼み込んで、「パスポート受け取りに池袋に行ったら、またおごるから」と泣き落としで文化センターに駆り出す。

 あんなに練習したロドリゴベイなのに、本番ではまちがって覚えてしまったほうのステップを踏んでしまいました。まあ、前日に自分の間違いに気づいても遅かったということ。
 今までに何度も踊ってきて、間違うことはないと思っていた「ロックそーらん」も間違えました。

 ジャズダンスをちょっとだけかじったことのある息子の評「ぼくは振り付けを知らないけれども、母がまちがっているっていうことは見ててよくわかったよ」
 娘の評「母だけ他の人と違う動きだったり、遅れているから、間違っているのがみえみえだったね。でも、笑顔だったから、楽しんで踊っているのがわかったよ」

笑顔で踊る


 そうそう、楽しんで踊ればそれでよし。2015年も2016年も発表会に出ていないので、3年ぶりに出て、自分の衰えもわかったし、オデブがいっそうひどくなっていたこともビデオ見てわかりました。
 来年こそは、ビデオ見られるくらいのスタイルになります。
 娘の評「うん、毎年、発表会のあとビデオ見るとそういっていたね」
 いいの、いいの、いっそ、もうちょっと体重増やしてしまえば、ビヨンセを踊る渡辺直美くらいになれないものか。

 ミサイルママ振り付けの「恋のメキシカンロック」
 左側の黄色いシャツがダンサーe-Na、前列緑色シャツがミサイルママです。くるくる回ると、シャツのフリンジがパッと開いてきれいなので、先生からくるくる回りなさいという指示がありました。せいいっぱい、くるくるくる。
 

ロドリゴベイ 太いほうがdancer e-Na 


ロックソーラン


朝日のようにさわやかに 振り付け、むずかしすぎ。
 とにかく、ミサイルママのうしろの立ち位置で、ミサイルママを見ながらまねする。


最後のキメポーズ 中央で顔を上にあげているのがミサイルママ、その右e-Na


フィナーレ「夢見るプラネット」


 以上、太さが目立たない写真を選んでUPしました。
 
<つづく> 
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ぽかぽか春庭「夏風邪コンこんコン」

2017-09-10 00:00:01 | エッセイ、コラム
20170907
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記9月(5)夏風邪こんこんこん

 8月18日の夜と19日午前中、ジャズダンス練習に行ったら、ミサイルママが咳をしながら練習している。「休もうかと思ったのだけれど、発表会前だから、練習しておかないと」とミサイルママが言うので、仕事も月-金でやっているのに、がんばっているなあと感心していたんだけれど。20日日曜日の文化センター発表会出演団体会議に出席していると、なんだか咳が出てきた。あらま、うつっちゃった。

 ご老体ばかり集まって、実に手際の悪い非効率的な会議なんだけれど、60代が中心の我がサークルは、「若手」のほうなので、ワカゾーらしく遠慮しつつ座っている。
 発表に際してご意見は、というので、「去年も、団体によって出演中の写真撮影をお断りします、というアナウンスをしたところがありましたが、写真を撮る場合に、撮影許可の腕章をしてもらったほうが、わかりやすいのでは」と、ご意見申しあげたら、老女老男から、猛反発をくらった。

 「お友達や家族や、だれが写真を撮ってくれるのか、好意で撮ってくれる人もいるのに、そんな腕章着けてない人は写真撮っちゃダメ、というのは、いかがなものか」「そういう規制をするのって、どうかと思います」などをはじめ、ブーイング。
 カメラサークルというおじいさんが「わたしゃ何十年も写真撮ってきたんだけどね。近頃は子供にカメラ向けたら、親が撮るなって文句言うんだよ。かわいいからって、写真もとれない。いやな世の中になってきたねぇ」とおっしゃる。

 ああ、私に孫はいないけれど、あんたが私の孫にいきなりカメラ向けてきたら、私だって「撮らないでください」くらい、言うよ。勝手に撮られて、勝手にインスタグラムUPされて、それがどういう具合に世界中にばらまかれて、どういう利用の仕方されるかわかったもんじゃない。悪い方を考えれば、子供の写真撮られて、それが児童ポルノサイトに悪用されるかどうかも、こちらとしてはわからないのだから、
 子供にいきなりカメラ向けたら親が怒るのは当たり前でしょ。住所氏名書いた名刺くらい差し出して、決して外部には出さない、もしも写真展に出したりするのなら、必ず事前に連絡するから、と申し出て、許可を得てからの撮影になるところでしょ。

 となりに座っていたTTさんが「もう、言わなくていいよ。インターネットがどういうものかもわからない人たちに、個人情報がどうこう肖像権がどうこう言い出してもわかってもらえないから」と言う。
 「それじゃ、勝手に写真を撮られたくないサークルだけ、発表前に、その旨、おことわりのアナウンスいれるだけにしましょう」と、折れて引っ込んだ。
 
 人様の顔を、勝手に写真撮ったりしたらそれは迷惑な行為なのだ、ということを、「いやな世の中になった」と憤るおじいさんにわかってもらえないあきらめの気持ちで会議をおえたが、会議終了でますます咳が出てきた。コンこんコン。会議中の咳にならずによかった。

 翌日21日月曜日、飯田橋に仕事の打ち合わせにいくのだからと、飯田橋ギンレイで映画見てから打ち合わせに行く。映画館ではあまり咳が出ないでよかったけれど、見終わって待ち合わせ場所に行くと、咳き込んできた。「ちょっと咳がでてきちゃって」と、謝りながら、打ち合わせ。

 火曜日、午後1時からのジャズダンス自主練習を休むことにしました。「今日咳が出ているから病院にいくことにして、ダンスは休みます。水曜日、仕事があるので」
 水曜日、午後、新規の仕事準備。

 木曜日、ますます咳がひどくなりました。コンこんコン。ゴホごほゴホ。薬を飲むと眠くなるので、薬飲んでは朝寝。お昼に飲んでは昼寝。
 金曜日、もう一度医者へ。少し強めの薬にしてもらう。夜、先生のレッスンがあるのだけれど、ジャズダンス休み。土曜日午前中の自主練習も休み。
 日曜日、月曜日、寝ている。火曜日、ジャズダンス自主練習休み。水曜日、うだうだすごす。
 31日木曜日医者へ。咳が少し弱くなってきました。9月1日金曜日、先生のレッスンに出て、発表会のときの立ち位置確認だけ立ち会う。ちょっと踊ってみると咳き込むので、先生もいつもの「e-Naちゃん、振りが入ってない、ほら、遅れた」という叱責をしてこなかった。遅れるのは、ミサイルママの動きをみて、半白遅れで動くからいつものことだけれど。

 9月5日、ようやく咳が弱くなってきたので、夜の特別練習に参加。だいじょうぶか、発表会。先生も、私の様子見て「e-Naちゃん、足、反対側を上げている、ほら、遅れた、あ~あ、首が反対向き」と、あちこちダメだしが忙しかった。

 私が踊れないのは、風邪で休んでいる間に、私の立ち位置が変わってしまったせいです。私は後列に並んで、前の人の動きを見ながら踊るから、振り付け覚えたことないのに、4回練習を休んでいたら、ロックソーランの立ち位置が前列に変わっていました。TTさんが、「振り付け覚えられないから後列に変えて」と、要望したので、「じゃ、e-Naちゃんと交代。e-Naちゃんは、ソーランを何度も発表会で踊っているから大丈夫でしょ」と、変わってしまったんです。大丈夫じゃないですぅ。何度も踊っていたって、人の振りを見ながら踊っていたので、前列に出たら振り付けの順番がわかりません。泣き。
 
 ミサイルママが私の咳を気遣って、メキシカンロックに着るTシャツを切ってフリンジにするのを、全部やってくれました。ありがたし。

 9月8日、午後1時半から、発表会の会場、文化センター視聴覚室の準備。椅子を並べて終わり。ひとりでストレッチや振り付け確認をする。午後5時から最後のリハーサル。衣装を着けて、照明もつけて。先生の叱責の声ますますアップ。先生も「私、豊田議員みたいだね」と、おっしゃる。秘書を怒鳴りつける口調に似てきた、ということろ。
 私、まちがえまくり。ま、本番じゃないし、いいか。
 9月9日、土曜日の午前中、新規の仕事準備をして、午後は文化センターへ。COZUさん出演の合唱を聞いてから、裏庭で振付確認。私のステップが合わなかったところ、やっと正しいステップを教えてもらってなおりました。エアプレーンのまわり方が逆回りしていたところもなんとか修正。

 20年に1度くらいのしつこい風邪でした。踊り不十分なのは、風邪のせいです。足が上がらないのも、右左逆のほうをむいてしまうのも、エアプレーン回りきれないのも、全部風邪のせい。コンこんコン。

 と、泣き言を並べても、10日日曜日、文化センターで発表です。私たちのサークルは、フラダンスサークルの次で、私たちのあとは、日本舞踊のサークル。バーサンたち、年に1度の厚化粧でがんばります。

 夏布団咳する媼は背を丸め 春庭
 夜もすがら夏の咳にも慣れしころ 春庭
 咳き込んでさび付く医院の門を押す 春庭

<つづく>
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ぽかぽか春庭「池袋でトロとろトロ」

2017-09-09 00:00:01 | エッセイ、コラム
20170909
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記9月(3)池袋でトロとろトロ

 娘と私のパスポートが10月で切れるので、9月4日、更新にいきました。
 池袋サンシャインビルのパスポートセンター。

 パスポート用の写真、私は駅ナカにあるボックス自動4枚で700円というのでいい、と言ったのだけれど、娘は、「10年使うのだから、きれいに撮られたいから、パスポートセンターの隣の写真屋でちゃんと撮ってもらいたい」と主張。私は、セルフのテキトー写真でも、もとがもとだから、どうせ同じ」と思ったのだけれど、これから10年後までと思うと、やはりちょっとはマシになるかと思って写真屋へ。セルフのカメラとたいして違いないくらいの流れ作業でパチリと撮られて、2枚で2300円。1枚増やすと400円増し。娘は出来た写真を見てえらくがっかりして、「え~、これならセルフ写真ととおなじような顔だなあ」とぼやく。だから、そう言ったじゃないの。だって、もともと同じ顔を撮っているんだから。「プロが撮るんだから、もうちょっと修正してくれてもいいのに」と、娘。見合い写真じゃあるまいし。

 申請書の書類。私は、このたぐいの書類を1回でちゃんと書けたことない。住所と名前の欄を間違えたり、電話番号間違えたり。今回も。緊急連絡先に夫の名を書くべきところに自分の名をかいてしまいました。よっぽど夫の名を書きたくない深層心理があったのでしょう。よくわかんないけど。受け取りは1週間後です。

 夏休み明けの月曜日だったので、パスポートセンターは混んでいなくてよかったけれど、サンシャインビルのなかは、全館点検修理中。レストラン街は58,59階やプリンスホテルのレストランをのぞいて全部休み。

 なので、息子が買い物をしている家電店へ。息子はもうケータイの機種変を終えたところ。3人で調理家電のフロアに行って、湯沸かしポットを買いました。新ポットは節電タイプというのですが、どうなんでしょ。節電したけりゃ電気ポットで沸かすな、という話だが。

 買い物を終えて、家電店の7階へ。
 娘は「す~しすし、す~しすし、食べ放題。ビールは別料金」と歌っている。食べ放題寿司屋に入る。
 ネットで店の評判を見たとき、「クオリティはそこそこだが、腹いっぱい食べたい人にはいいかも」という評価でした。

 高級寿司ダネも食べ放題、と、キャッチコピーには書いてあった。高級というのは、そりゃあ、数寄屋橋次郎のようというわけにはいかないだろうけれど、われわれ庶民が行く回転寿司よりはちょっとはいいんじゃないかと思っていたのだけれど、まあ「高級」とはいえないネタでした。しかも種類が限られていて、ブリもハマチもスズキもヒラメもカレイも注文票になし。かんぱちも「本日の入荷なし」
 戻り鰹と炙り太刀魚、目鯛とキスが「本日のおすすめ」

 単価低そうなネタばかりでした。60種類の高級寿司が食べ放題、というのだけれど、カッパ巻きや納豆巻きも入れての60種類だからね。はっきり言って、クオリティは、そこらの回転寿司に比べて、高級とはとても言えない、と思えました。
 それで、ひとり4000円。ネットには「一貫100円の回転寿司と同じようなクオリティだから、ひとり40貫食べればもとがとれる」と書いてあったけれど、いくら私が大食いでも、そんなに食べられるはずもなく。

 ものすごくコスパが悪い気がしました。娘は、「好きなだけウニと中トロを食べたから、私は満足」という。トロ、とろ、トロ。
 私は最寄り駅の回転寿司で10皿20貫1600円のを食べたときの方が満足度が高かった。と、文句を言っても仕方がない。池袋という場所柄、一見客だけでも店は成り立つんだろう。リピーターがつく店とは思えなかった。それに、ネットの評判では「高級といっているが、回転寿司よりグレードは低い」と、ちゃんと書いてあったのだから。

 一人前4000円というのは、私にしてみれば、お高い食事代です。プンプン。
 それでも、日頃は、デパ地下やスーパーの寿司コーナーで半額セールになってからの寿司折りがメインの娘は、「私はもう1回くらい来てもいいけれどね」と言う。そりゃ、私も自腹じゃなけりゃ何回でも来るが。

 ちょいがっかりの私は、腹の虫おさまらない。腹の虫が、、、、あらま、無理してモトとろうと、詰め込んだので、腹の虫もぐうともいわない。

 って、こんな「食べ放題の日」でした。

<つづく>
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ぽかぽか春庭「新宿タンたんタン」

2017-09-07 00:00:01 | エッセイ、コラム

新宿南口のながめ

20170907
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記9月(2)新宿たんタンたん

 9月2日、新宿へ出かけました。東口サブナードの店でジャズダンスシューズを買うためです。
 私のダンスシューズは、20年も前に買ったものを修理しながら今まで履き続けてきた骨董品です。ちゃんと踊る人は、もう何足も履きつぶしているというのに。

 大事にしてきたといっても、20年履いていれば、あちこち傷んでいます。ショートブーツタイプくるぶしの止めマジックテープがキレてしまって、踊っているうちにテープがとれてしまうので、買い換えなきゃとずっと思っていたのですが、「踊れるのもあと何年かわからないのに、靴買っちゃって、もったいないってことになるかも」と躊躇し続けていて、買えなかった。

 息子が、「誕生日プレゼントに買ってあげる」というので、息子娘と新宿へ。
 娘は、新宿東急ハンズの手作りコーナーへ。
 
 息子とふたりで、サブナードへ。ふたりとも方向音痴なので、息子ケータイのナビを見ながら、私は紙の地図をみながら、ふたりして「どっちへ行くかわかんないなあ」地図が読めないのは、私の遺伝子。

 店に辿り着くまでにちょっとかかりました。ちなみに息子は、私の弱点と夫の弱点を全部引き継いでしまったノビタタイプです。
 ダンス・バレエ用品の店、トゥシューズの品揃えはよかったですが、ジャズダンス靴の品揃えはいまひとつ。

 今履いているくるぶしの上まであるジャズブーツと同じタイプの牛革の靴は、22cmのワンサイズしか置いてなくて、他のサイズは他店に問い合わせして在庫確認した上で、取り寄せは1週間後、という店員さんの説明なので、パンプスタイプのジャズシューズにして、息子に買ってもらいました。取り寄せていたら、発表会に間に合わないから。

 店内は、バレエを習いたての小学生くらいの女の子がママといっしょに練習着を買いにきていたりして、土曜日の午後、みな上達めざして真剣です。
 ふう、息子に買ってもらった手前、今年でやめるなんてことできないわ。

 買い物を終えて南口の高島屋で待ち合わせ。
 13階のレストランフロアをぐるりとひとまわりして、牛タン屋の前で、娘と私は同時に「牛タン牛タン牛タンたん」という牛タンゲームの歌を歌い出したので、ここに決定。娘は「私は、母のいいところと父のいいところを両方もらった」と自己主張しているので、たぶん、調子にのってすぐ歌うところは、私の「いいところ」です。
 
 娘と私は、牛タン3種セット。息子はふつうの牛タンセット。
 座った席は、冷房超効き過ぎの席で、となりのテーブルの人たちも「寒い」と文句を言っていました。しかし店員さんは、高島屋のビル全館冷房で個々の調整はできないという。となりの席の人たちは、ほかの席に移動。私は、せっかく眺めのいい席にすわったので、移動したくなくて、寒いほうをがまんすることにしました。娘がバッグにいれておいた桜染めのスカーフを貸してくれたので、羽織りました。

眺めはよかった。新宿南口方面


 牛タン、おいしかったです。牛タンセットのごはん、メニューに「麦ご飯おかわり自由」とものすごく小さい文字で書いてあったのを見落として、娘は「しまったあ、牛タンで一杯目、とろろ汁で2杯目を食べるんだった」と残念がるので、高島屋地階でケーキを買って、家に帰って小腹が空いたらケーキ食べることにしました。私はおなかいっぱいでしたが、ケーキは別腹。私はサバランにしました。

 シューズの新調で、踊りも上達するといいのだけれど、ケーキの分、ターンする身体は重くなっているだろうなあ。食べなきゃいいんだけれど、別腹が4つほどあるから、、、、牛の胃袋かよっ。牛タンタンタンタン。

 娘手作りの藤蔓で編んだ籠と息子からのプレゼント「ダンスシューズ」、これ履いて、10日の発表会で踊ります。「ロドリコベイ」でタンタンタンとステップ。
   

 来年オープンの某所より花束ももらいました。うれしいしありがたかったけれど「お食事券」か「ビール券」のほうがもっとうれしいかも。ビール飲めたら踊って見せるんだけれど。「メキシカンロック」でステップ。タンタンタン。



<つづく>
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ぽかぽか春庭「昔の名前で出ています」

2017-09-05 00:00:01 | エッセイ、コラム
20180905
ぽかぽか春庭日常茶飯事典>2017十七音日記9月(1)昔の名前で出ています

 小笠原に居座って暴れた台風5号、去って、さて、暑い。まだまだ30度はくだらない。という予報だったのに、今朝は涼しい。最高気温は29度に訂正されていた。なんだかよくわからいが、それでも暦をめくれば9月。お暑いのはさる雲の上つ方のおふたりさんと、ヒートする一方の襟裳岬の沖のほうか。

 年が改まる1月と、学年が変わる4月と、もうひとつ、私には「心機一転、こんどこそちゃんと勤勉な真人間になる」と決意新たにする月が9月です。
 まあ、学年は変わらなくなったけれど、日本では会計年度なんか3月で閉めて、4月から新しくするから、新しい気分になれる。
 9月は、、、、。年齢が変わるんです。年齢が。

この秋は何で年よる雲に鳥 芭蕉
・この秋に馬齢かさねて馬肥ゆる 春庭季重ね

 今日5日から、68歳です。90歳までいかずとも、「ふん、なにがめでたい」と言われるだろうけれど、私としては、1月に決意してもだめ、4月も変わりなしだったダイエット決意を新たに仕切り直すためにも、ここはひとつ、なにやらめでたがってやってくださいまし。

 やれやれ、自分が還暦迎える年になるとは思わなかった、と思ってからだって早8年。
 何度も失敗を繰り返してきたけれど、この9月からは、新たな雇用契約なぞ締結し、また、新たな人生ステージに立とうかというところ。

 新しいステージは、場末のスナックのやとわれママ、というような役どころです。せいいっぱいサービスに相務めまするゆえ、おひまなら来てよね。ああ、古い。

 このスナック、居抜きで始められるような気持ちでいたら、とんでもなかった。内装も外装も何もできてないし、小皿ひとつ鍋敷きひとつもありゃしない。しかたがないから、自前でコースターくらいは用意しようかと思ってはいるけれど、新装開店までには、紆余曲折幾星霜。当局の検査は厳しいし、トイレの改装ひとつとっても、なにやらの検査もあるしなんとかの書類も出さにゃならぬ。ああ、めんど。
 
 今までだって勤勉一途に働いてきたけれど(自己評価)、こりゃ今までにないくらいのハードワーク。ま、自分で決めたことだから、68歳老骨むち打ち、いててて、、、、。
 生日快楽。

 引き受けたからには開店まで、がんばるけれどさ。それにしたって、オーナーさんは何もわかっていない状態で開店を決めたみたいで、やれやれ、おんぶにだっこで面倒みるはめに。ああ、めんど。給与を振り込むから通帳番号をメールで知らせろ、というから、村のよろず屋に雇われたんじゃない、仮にも会社組織にしたのだったら、給与振り込む前に、雇用契約書を出せ、ということからご指導申しあげる。どんぶり勘定でやるつもりだったらしい。

 そりゃ、30年のベテランって言われりゃ、小皿にビーナッツ10粒くらい並べて「突き出しでぇす」くらいのことはやってきた。でも、私がやりたいのは、本格並の味の料理を適正価格で出すスナックのわけで。昔の名前で出ることになった新開店。

 むかしむかし出ていた店に、「あたしが水割りくらい作れるってこと証明しなけりゃならんから、在勤証明書出してよ」と頼んだら、近頃入ったチーママは「27年前だってぇ、そんな昔のこたぁおぼえちゃいねぇなあ」と言ったけれど、大ママは、売り上げ悪かった子持ち女のことをうすぼんやりは覚えていたそうで、在勤証明書出してくれました。

 あ、68歳のお祝いくれるなら、現金ですゲンキン。ひとくち百万からクラウドファンディング。小皿に名前を書いておくから。
 あなたの名前のその隣、「HALの命」と書きました。流れ女の最後の止まり木に、あなたが止まってくれるの待つわ。だから、ボトル入れてよ、ボトル。ご祝儀は、ひとくち百万だっつうの。

 ぼったくりにきをつけませう。
 さて、これから水割り作らなきゃ。あ、水割りじゃなくて時間割だったっけな。
 とりあえず、乾杯。

<つづく>
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