KUMIの句日記

写真と一日一句で綴るブログ。句の転載を禁じます。

詐欺もドラマ仕立て

2023年12月01日 | 俳句
天気 晴

写真は、散歩道だった公園の端、お寺の境内へ続く裏山のあたりだと思う。みごとな紅葉があって、今頃は散り紅葉が綺麗だった。

今日から12月、気温も真冬に近付いた。とはいえ、まだ緩やかなジェットコースターに乗っている気分は続いているので、目眩はおさまった訳ではなく・・外出の気分にはなれず。そろそろ出かけないと・・
と思いつつ、昼食後にテレビを見ていたら、最近流行の電話による詐欺の手口を再現していた。ドラマ仕立てで登場人物も5人くらい居るのだ。最初の電話が「息子の通院先の病院のドクター」なので、息子の名前を告げられれば母親は誰でも詐欺電話の始まり、とは思わないだろう。詐欺予防のために録音機能を付けていたので、全部録音されている。「詐欺師=俳優」たちの演技の旨いこと。
医師、喉の検査の麻酔で声が枯れてしまった息子、病院の警備員、役所の上司、などなど・・あれだけ綿密にシナリオが描かれていて芝居が旨かったら、普通に騙されそう。で、結果は、被害者になりかかった老人と同居していた孫が気づき、金を騙される直前に警察へ通報出来たという。

この「息子」は、検査結果が「がん」と知り、気が動転しているとき母親に電話したあと、スマホをうっかり置き忘れてしまい、置き引きされた設定になっていた。あり得ることを設定したシナリオ作りをきちんとやっているのだ。などと詐欺師に感心してはいけないけれど、防ぐにはやはり、金の話が出たとき、相手に「ちょっとすみません、トイレに行きたくなったので電話を掛け直します」とでも言い、相手が電話を切らないよう言っても強引にかけ直すことだろう。百分の一でも、人を疑うこと。これ、結構難しいかもしれないが。


私も、詐欺電話めいたものは何度も受けたことがある。その入り口は色々なので、最初から「詐欺でしょ!」と解るものではない。
「ご主人が新宿の方にお勤めの時、お世話になりました山本と申します」という電話は、最初の数分は本気で聴いてしまった。昼間で夫は勤めに行って留守だったが。その電話に騙されそうになったのは、本当に、何ヶ月か前まで夫の職場は新宿だった。半年くらい前に定年退職し第2の職場が当時は多摩地域だった。おまけに、何年か前の新宿時代に「山本さん」という後輩が居て、話によく出てきたのだ。
「新宿時代は主人がお世話になりました。でもご存知かと思いますが本人は今は〇〇に勤めていまして・・ご用ならあちらへ電話していただければ」
「はい、でも職場に電話出来るような話ではありませんので、奥さまに・・」
とかいう入りだった。内容は、以前の職場の若い女性と夫が浮気していて、妊娠していると彼女から相談を受けた、奥さんはご存知か・・
思わず電話口で爆笑。つまりはお金が欲しいという「ユスリタカリ」のたぐいか。そこで、この電話は怪しい・・と気づいた。
「あのね、還暦過ぎのジイサンですよ、若い女性の近付くわけが・・」 というあたりまで話したら、相手は電話を切った。還暦過ぎ、は計算外だったようで。
今日の昼の話も、老人の息子がたまたま「体調が悪い」と言っていたので、病院から、という話を信じてしまったのだとか。私も「新宿の職場・山本さん」でひっかかって電話を聞いてしまったが、考えれば新宿なんて勤務先にしている人は何十万も居る。山本さんも職場には必ず居る。ひっかかる人も出てくる訳で。でも、夫の浮気、まで信じる人は確率としてどのくらい?
信じたとして「ご主人の今の職場にバラしますよ」という威しに屈服する人、居るのかしらん?

電話による詐欺の殆どは高齢者の場合、固定電話だという。携帯電話だけにしてしまえば、その心配はほぼなくなる訳だ。固定電話に拘る必要があるかどうか・・高齢者はもう一度考え直した方がいい。スマホでなくたって、携帯電話があれば暮らしには困らない。私はまったく困っていない。ここには公衆電話もないから、携帯・スマホがなければ事務所で借りるしかない。
ここでも、固定電話をひいている人は何人か居る。安心感のために必要なのかもしれない。

雲一朶染めて消えゆく冬夕焼け  KUMI
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする