天気 晴
朝、フィリッピンの地震で、警報ほどではないが小さな津波が沿岸に押し寄せたようだ。津波だけ来る、というのも怖いもの。
昨日が初霜だったようだ。霜の残っている時間に外へは出ていないが、部屋から見下ろす民家の屋根は朝日の当たる前は真っ白。寒そう。朝の室温も、20℃を切るようになった。廊下は一晩中暖房しているので、室内がさほど冷える訳でもないし就寝中の暖房は切っている。
今日は午後、ボランティアのヴァイオリン演奏があった。ご近所に住む方、というだけで詳しいことは語らない中年の女性だったが、演奏は素晴らしかった。ピアノとは違いヴァイオリンはあまり良く解らないけれど、聴いていて心地よい音であれば聴衆の気持を動かす。ピアノ演奏のボランテァの方の時はあまり熱心に聴いていなかった人も(ことに認知症の)今日は身じろぎせずに聴き入っていた。
曲も「戦場のメリークリスマス」とか「アヴェマリア」など、飽きない選曲だった。その最後に近い時刻、「情熱大陸」を演奏してくださった。まさかここで聴けるとは・・と大喜びしていたら、会場の食堂の入り口に所長が見えた。今日はお出かけだったようで、今帰ったところか・・喪服姿だった。さすがに中へは入らなかったものの、私の座っている席あたりからは、しっかりと見えている。私のあまり知らない他階の入所者の葬儀だったらしい。しかも、曲の終わるまでそのまま立っていて・・
あのね、楽しい場に喪服を見せるものじゃないのよ、しかも入所者の葬儀の帰り、って・・事務室へ寄ってせめてネクタイは外してくるのが大人のジョウシキというものよ。楽しい気分は半減した。以上、不快その①
次に不快その②
演奏会の席は、別に決まっている訳ではなくて入室した順に座る。私は、Kさんという以前にちょっとの間、食事で一緒のテーブルだった方の隣になった。食事ではチト不愉快だったけれど、今日は演奏を聴くだけなので別に誰が隣でも問題はない。彼女は私より少し若くて、変人だけれど認知症でもないし。
と思ったのが間違いで・・マスクをしていたにも関わらず、以前にも経験のある「洗濯していない不潔なニオイ」がだんだん立ち込めてきた。彼女、今も着た切り状態で衣類をまったく替えていないのだ。以前に匂ってきた時は介護士に「洗濯して」と頼んだことがあった。今も又同じ・・そういえば、なぜか夏の終わりから着ているダウンのベスト、ずーっと着た切りなのだ。食事の席が離れているので気づかなかった。他の下着などは入浴の時に着替えると思うけれど、自立している彼女の上着までは管理しない。でもこの匂いは・・はっきり言って何ヶ月もの汗と垢の沁み込んだ衣類の匂い。体臭とはまったく違う。
喪服の件とベストの異臭とがなければ、もっと楽しめた演奏会だったのに。
風に音乗せヴァイオリン弾き終る KUMI