晴徨雨読

晴れた日は自転車で彷徨い、雨の日は本を読む。こんな旅をしたときに始めたブログです。

がん・認知症・老化(10)9/17

2020-09-17 | 健康

2020.9.17(木)曇り、雨 「がんに効く生活」-3
 本書は、「がんの進行を予防し云々」とあるので、がんになった患者が、それ以上進行しないようにするための生活を書いているものと思いがちだが、実はそうではない。がん細胞は誰でもが持っていて、やがて発症するか、消えてなくなるか、増殖しないで留まっているかなどの差があるだけだ。だとするとがんと闘病している人にも発病していない人にも同様の効果があるとすることが出来る。つまり治療的効果と予防的効果があるということだ。がんを怖れてばかりいないで、少しずつこういった生活を取り入れるのは意味のあることだと思う。
 がんのなんたるかを知り、がんの弱点を知れば如何なる生活をすればよいか解ってくる。本書ではそれらのことが詳しく書かれている。食生活について多くのページが割かれているが、それは他の書物も沢山出ており参考にしていただければいいが、本書ではこころの問題について詳しく書かれている。著者が精神科医であることも影響しているのだろうが、自分自身ががん患者であることで、恐怖、苦悩、孤独、生死など精神的心理的な面について臨場感をもって語られている。
 医療の現場では過去のトラウマや心的ストレスなど相手にされない、ましてや治療としての心的な療法などなにも無い。食事療法にしてもがんの治療現場では語られない。著者はそのように感じておられるが、それはがんだけでなく、他の病気についても同じようなことだと思う。

 免疫力を高め、がんを発症、成長させないために、マインドフルネスや呼吸法などのストレス調整法を取り入れ、PTSDに対してEMDR療法(眼球運動によりPTSDに効果がある)などを取り入れている。「ロザリオの祈りとマントラ」という項ではそのリズム、バイオリズム、呼吸などから科学的に検証され、免疫システムの正常な作動、炎症の減少、血糖値のよりよいコントロールとがんに対して効果的な状況を生み出しているとされている。先般、般若心経やマントラ(オンマニペメフム)について言及したわたしも(2020.6.8~参照)大変満足している。
 著者のがん治療の現場では、食事療法や心理療法など一切無かったようだが、最近のがんに関する記事など見ていると、こういった方面の研究や治療法も出てきているようだ。放射線治療の最先端で活躍しておられるドクターが、早寝早起き、腹八分目、快便、運動、よく笑うなどの生活習慣を推奨しショウガや人参といった食べ物を推奨されていた。また、笑うことでナチュラルキラー細胞が活性化されがん細胞を殺す、などとも語っておられる。シュベール先生はそういう意味で先駆者だったのだろう。
 がんと戦っておられる方、がんを怖れておられる方、がんなんて関係ないと思っておられる方も必ず役に立つ良書である。おわり
【今日の”のびちゃん”】NO. 41
15日に天橋立に行ったのだワン。ワンコも一杯居て楽しい楽しい、松が斜めになっているなんとかの松まで歩いたのだ。


 

 

コメント
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