好調な米国販売と円安をテコに、トヨタ自動車の業績が急回復する。2日に発表した2013年4~6月期連結決算(米国会計基準)は税引き前利益が7241億円と前年同期比74%増加。14年3月期通期の利益見通しを2兆300億円(前期比45%増)と、従来予想から1400億円上方修正した。原価低減などの効果も引き続き出る。トヨタの好決算は、環境好転や合理化で競争力を取り戻した日本の製造業の本格復活を象徴している。
2兆円台の税引き前利益(日本基準の経常利益に相当)は、最高益を記録したリーマン・ショック前の08年3月期(2兆4372億円)以来。売上高の見通しも従来の23兆5000億円から24兆円ちょうど(前期比9%増)に引き上げ、6年ぶりの高水準となる。
記者会見した佐々木卓夫常務役員は「営業面の努力や原価低減で、リーマン前よりも収益構造が改善している」との見方を示した。
4~6月期の売上高は6兆2553億円と前年同期比14%増えた。世界販売は223万台で前年同期比ほぼ横ばいだが、主力の北米市場で需要回復をとらえ、利幅が厚い大型車「アバロン」などの販売を伸ばしている。また日本からの輸出台数が多いため、円安による輸出採算の改善効果が大きい。円安の利益押し上げは、この3カ月間で2600億円に上った。
海外のライバルの4~6月期の税引き前利益をみると独フォルクスワーゲンは約5070億円(33%減)、米フォード・モーターが約2500億円(40%増)。利益額、増益率いずれもトヨタの好調ぶりが目立つ。
トヨタは通期の利益見通し修正について、4~6月期の円安効果を反映させたとしている。これまでの想定レートは1ドル=90円。第2四半期以降の為替動向を見極める必要があるとして、通期の想定は1ドル=92円と小幅修正にとどめた。
今期の世界販売は前期比3%増の910万台で期初計画を据え置いた。国内はエコカー補助金の終了で落ち込んでいるが、新型「クラウン」などのハイブリッド車(HV)が健闘。欧州やアジアの苦戦を北米や中南米などの伸びでカバーする計画だ。海外市場の動向や円安基調に大きな変化がなければ、通期の利益はピーク時の水準に迫る可能性がある。
また同日、13年のグループ世界生産(ダイハツ工業・日野自動車含む)を前年比2%増の1012万台とする計画も正式発表した。
2兆円台の税引き前利益(日本基準の経常利益に相当)は、最高益を記録したリーマン・ショック前の08年3月期(2兆4372億円)以来。売上高の見通しも従来の23兆5000億円から24兆円ちょうど(前期比9%増)に引き上げ、6年ぶりの高水準となる。
記者会見した佐々木卓夫常務役員は「営業面の努力や原価低減で、リーマン前よりも収益構造が改善している」との見方を示した。
4~6月期の売上高は6兆2553億円と前年同期比14%増えた。世界販売は223万台で前年同期比ほぼ横ばいだが、主力の北米市場で需要回復をとらえ、利幅が厚い大型車「アバロン」などの販売を伸ばしている。また日本からの輸出台数が多いため、円安による輸出採算の改善効果が大きい。円安の利益押し上げは、この3カ月間で2600億円に上った。
海外のライバルの4~6月期の税引き前利益をみると独フォルクスワーゲンは約5070億円(33%減)、米フォード・モーターが約2500億円(40%増)。利益額、増益率いずれもトヨタの好調ぶりが目立つ。
トヨタは通期の利益見通し修正について、4~6月期の円安効果を反映させたとしている。これまでの想定レートは1ドル=90円。第2四半期以降の為替動向を見極める必要があるとして、通期の想定は1ドル=92円と小幅修正にとどめた。
今期の世界販売は前期比3%増の910万台で期初計画を据え置いた。国内はエコカー補助金の終了で落ち込んでいるが、新型「クラウン」などのハイブリッド車(HV)が健闘。欧州やアジアの苦戦を北米や中南米などの伸びでカバーする計画だ。海外市場の動向や円安基調に大きな変化がなければ、通期の利益はピーク時の水準に迫る可能性がある。
また同日、13年のグループ世界生産(ダイハツ工業・日野自動車含む)を前年比2%増の1012万台とする計画も正式発表した。