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自己モニタリング力を高める

2008-05-17 | ヒューマンエラー
自己モニタリング力を高める    

自分の心を知るには、内省をすることになる。内省は、心理学の中では、その扱いが面倒なものの一つである。やや余談じみた話になるが、内省をめぐって何があったかについて一言。  

1879年に実験心理学の研究室を作り、現代心理学の祖とされているW.ブントは、実験室の中で周到に準備した刺激を知覚させたときの心の動きを子細に内省報告させることによって心理データを収集した。これは内観法と呼ばれた。  その後、被験者に内省の仕方を訓練してから実験をする「組織的内観法」も弟子のティッチナーによって考案されたが、行動主義の勢いに押されて、内観法は、ほぼ半世紀にわたり、心理学の技法からは追放されてしまった。

なお、行動主義とは、刺激と反応の関係だけに心理学の研究対象を限定すべしとする立場である。  
半世紀がたって、行動主義に代わって、頭の中の高次の精神過程に目を向けるべしとする認知主義が台頭してきた。その中で、頭の中で今起こっていることをそのまま報告させたデータを使った分析(プロトコル分析)が使われるのようになり、再び、「内省」が復活してきた。ただし、内観法は、課題が終ってから遡及的に心で起こったことを振り返るのに対して、プロトコル分析では課題をしながら心の動きをオンラインで(その時その場で)発話するので、まったく同じではないが、心に中に目を向ける点では共通している。  

いずれにしても、小学校高学年くらいから人間には、その巧拙はあるにしても、自分で自分の心を内省してそれを言語報告する能力がある。それを心理学のデータとしてどのように利用するかはさておいて、ここでは、エラー、事故を防ぐことを念頭において、メタ認知力をつけるために、内省をどのようにしたらよいかを考えてみる。

●内省の習慣をつける  
性格的なところもあるので、誰もがいつでもというわけにはいかないが、自分の心を内省する習慣をつけることが第一である。そのためには、心の日記のようなものを付けさせることが一番であるが、業務日誌などに、内省報告的な項目を用意しておくようなやり方もある。いずれにしても、書かせることによって、より深い内省に導くことができる。  とりわけ、エラー、事故のリスクが高いところでは、内省の習慣は必須である。この中には、予想されるエラー、事故へ思いはせることも含まれる。いわば、バーチャルKYTの習慣づけである。

●ヒヤリハット体験を活かす  
内省ができない、あるいは内省習慣のない人でも、インシデント(ヒヤリハット)やアクシデント(事故)を体験したときは、自分がなぜ、どうしてとなるはずである。  
それを報告させるときに、ここでも、内省を促す項目やチェックリストを用意するとよい。言うまでもないが、自分の心だけの問題としてしまわないために、状況分析(5W1H)は必須であるが、それに加えて次のようなチェックリストの項目を用意することになる。  
・エラーのタイプ(「うっかりミス」か「思い込み」か「記憶違  いか)  
・エラーにつながった自分の側の原因    
注意(レベルは コントロールできていたか)    
状況認識(見聞き落とし、見聞き間違いなど)   
判断(妥当性 情報の量と質)    
行為(省略 やらずもがな 時間遅れやはやとちり)  

ある看護学校では、自分でヒヤリハット体験を経験する事態を作り、そのときの自分の感じたこと、思ったことを報告させる訓練、いわば、プロトコル・ベースの内省訓練を試みている。オンラインの発話が難しければ、ビデオ録画しておいてから事後的に、ビデオを見ながら「あの時、何を考えていたか」を問うようなやり方も効果的である。

●心を記述する語彙(心理学用語)、知識を豊富にする  誰もが自分の心を語る語彙はそれなりに持っている。たとえば、自分の今の感情状態を語ることができる。あるいは、事故を起こしてしまったときの注意の状態がどうなっていたかを語ることができる。  
これは、誰もがそれなりに内省力を持った「心理学者」だからである。しかし、この素人心理学学者は、認識が浅くてあいまい、世間的な常識に囚われるなど必ずしも、自分の心を適切に知ることができるわけではない。  それをより適切で深いものにするためには、心理学の語彙、知識を持つことである。

ユビキュタス・ドネーション

2008-05-17 | 心の体験的日記
その気になってみると、
寄付する場所やチャンスがいたるところにある
コンビニ
街頭
郵便貯金の利子から
などなど
そのつど、少しでも、寄付をするように心がける
焦点ぼけもあるが、
寄付心を忘れないためには、効果がある


写真
八千代 プレーパーク開所式

アクセス数解析

2008-05-17 | Weblog
2008.05.16(金) 1315 PV 408 IP 914 位 / 1017868ブログ
2008.05.15(木) 1302 PV 438 IP 878 位 / 1017250ブログ
2008.05.14(水) 1281 PV 409 IP 936 位 / 1016632ブログ
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愛読感謝

写真 東京成徳大学
大学案内より

因果関係

2008-05-17 | 心理学辞典
「因果関係」  
因果関係は、次の3つの要件を満たす必要がある。  
一つは、影響力である。原因(独立変数)が結果(従属変数)を引き起こす力がなければらない。  
2つは、時間的順序性である。原因が結果より時間的に先行しなければならない。  
3つは、十分条件である。原因があれば結果が起こらなければならない。  

実験法では、こうした要件を満たす因果関係を人為的に確認することになる

理香ちゃんには
ちょっと難しい話だったかな?

歩数報告

2008-05-17 | 心の体験的日記
累計 103911歩
距離で62000キロ
千葉県 浦安まできました

1万歩は、絶対無理という感じ
昨日は、ちょっと散歩と90分のたちっぱなしでも
5000歩もいかない

うーん、もっと楽で自然にできるメタボ解消策が必要かなー

信州春景色
島田ブログより

認知的体験 再掲

2008-05-17 | 心の体験的日記
●認知的体験05/2/18海保
「恒例の咳に悩まされる時期」
ちょうど、花粉が飛び始めるのと軌を一にするように、猛烈な咳がでる。風邪のようでもあるし、花粉症のようでもあるし。つらい時期である。それを見越して仕事を片づけておいてよかった。
●認知的体験05/2/21海保
「咳き地獄からの生還」
水曜日からはじまった。恒例の花粉の飛びはじめの風邪。猛烈な咳きと珍しく熱も。金曜日はなんとか大学で用事を済ませて、帰宅。そこから日曜の午後まで、咳きのためお腹の筋肉が痛くなってしまった。昔は風邪で薬なんて飲むことはなかったが、最近は手元ある風邪薬を飲む。症状が和らぐからである。月曜日朝三時。めざめた瞬間に、あーこれで生き返ったと実感。
***
***
この症状が5月の今出ている
年によって、飛ぶ時期の違う花粉かもしれない
恒例なので心配はしていない


昔書いたもののリスト

2008-05-17 | 心の体験的日記
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○上から順に新しくなっています

○下の方に、領域別「ヒューマンエラー」「認知・頭の働き」「マニュアル」「教育」「わかりやすい表現」「文書設計、広告」「インタフェース」などに分類してあります

●マニュアル

 マニュアルに従いながらそこから脱却する


●国立教育政策研究所の<参考資料>を読んで

編集後記(02/7/10)

●「道具が使える楽しさ」を考える(02/7/3)

●擬人化(02/6/20)

●日本語を読むブーム(02/6/12)

●やさしく、わかりやすく、簡潔に表現する

看護師のためのコミュニケーション(02/6/11)

●ネーミングの心理学 (02/6/4)

●ジェンダーの心理学(02/5/28)

●ヒューマンエラー 目標取り違えエラー 思い込みエラー 

うっかりミス 確認ミス(02/5/21)

●学力低下論争に思う(02/5/2)

●図解ーー思考を明晰にする(02/4/30)

●模倣---まねられる力こそ創造性の基盤(02/4/29)

●会話ーーー人から知をもらう(02/4/23)

●ワープロと認知活動(02/4/16)

●生活用具の開発・評価にあたっての認知工学的視点

----デザイン性、使用性、安全性、機能性をめぐって----(,2/5/13)

●自己監視力(02/3/24)

●ちょっとした日常事故をちょっとした配慮で防ぐ(02/3/18)

●専門職業人・看護師として、誤りをみつめることの大切さ

    ----心理学からの7つの提言---(02/2/21)

●自己評価(02/2/7)

●失敗を「まーいいか」にする心の訓練(01/5)

●予測 現在を越えて考える(02/1/30)

●理系と文系(02/1/28)

●ユーザ理解とマニュアル設計

●認知心理学とは(98/8)

●未来のインターフェース(98/5)

●総合的な学習と情報教育 海保 (02/3月頃)

●最近の広告について認知心理学から考えること(01/12/26)

●注意管理不全とヒューマンエラー(01/12/18)

●文具の認知心理学

●思考管理不全とヒューマンエラー(01/12/11)

●表現力 わかりやすく説得的に

●暖かい知 思考に気持ちを込める

●身体の復権(01/11/19)

●知覚管理不全とヒューマエラー (01/11/12)

●記憶管理不全とヒューマエラー(01/11/12)

●知識獲得の心理学エッセンス(01/10/23)


●心の管理不全と心理安全工学(01/10/22)

●マニュアルの5つの支援機能


●注意集中


●メタ認知

●TCシンポ挨拶(アクセシビリティ)

●失敗しながら生きる

●勘

●ステレオタイプ(固定観念)

●TCマニュアルコンテストに寄せて

 ---まだあるこんな劣悪表現

●なんやねんアクセシビリティ--TCシンポ会長挨拶(01/7/12)

●基礎基本

●心の癒しブームと心理学の行方を考える

●情報処理のマクロモデル

○具体と抽象を行き来する

○正解のない世界を楽しむ--連想

●絶対評価の導入は教育の何を変えるか

●人のタイプと失敗傾向

●マクロとミクロ

●文章研究の課題と方法 01/4/25

●書評-わかるとは何か

●失敗文化

●生きる力の評価

●なぜ今心への関心が高まるのか

●失敗を「まーいいか」にする心の訓練

●どこへ行く心理学く

●サイバー空間と購買行動の認知特性と最適設計


                            トップへ戻る

●医療事故 

●広告とアカデミズム

●思い込みながら生きる


以下は、テーマごとに並べたものです************

わかりやすさ

●やさしく、わかりやすく、簡潔に表現する

●表現力 わかりやすく説得的に

●わかりやすさの認知工学(講演記録)

●未来のインタフェース

●プレゼプレゼンのチェックリスト

●書評---わかるとは何か

認知一般と頭の使い方

●マニュアル---マニュアルに従いながらそこから脱却する

(02/**7/17)

●図解ーー思考を明晰にする(02/4/30)

●模倣---まねられる力こそ創造性の基盤

●会話ーーー人から知をもらう(02/4/23)

●ワープロと認知活動(02/4/16)

●自己管理力(03/3/24)

●予測 現在を越えて考える(02/1/30)

●理系と文系
●認知心理学とは

●表現力 わかりやすく説得的に

●暖かい知 思考に気持ちを込める

●知識獲得の心理学エッセンス

●注意集中

●メタ認知

●勘

●ステレオタイプ(固定観念)

●情報処理のマクロモデル

●なぜ今心への関心が高まるのか

●メタ認知についての1考察

●思い込みながら生きる

●マクロとミクロ

●失敗文化

○正解のない世界を楽しむ--連想

○具体と抽象を行き来する

●どこへ行く心理学

                  トップへ戻る

教育

●学力低下論争に思う(02/5/2)

●自己評価(02/2/7)

●総合的な学習と情報教育 海保 (02/3月頃)

●身体の復権(01/11/19)

●基礎基本

●絶対評価の導入は教育の何を変えるか

●総合的な学習と情報教育

●認知心理学からみた学び方(学習方略)

●ゲームに上達する

●生きる力を育てる認知面の評価

漢字

●日本語を読むブーム(02/6/12)

●外国人の漢字学習の認知心理学的諸問題

●非漢字圏日本語学習者の漢字形の学習への提言

●日本語教育と認知研究

ヒューマンエラー

●ヒューマンエラー 目標取り違えエラー 臣込みエラー 

うっかりミス 確認ミス(02/5/21)

●ちょっとした日常事故をちょっとした配慮で防ぐ(02/3/18)

●専門職業人として、誤りをみつめることの大切さ

    ----心理学からの7つの提言---(02/2/21)

●失敗を「まーいいか」にする心の訓練(01/5)

●注意管理不全とヒューマンエラー(01/12/18)

●思考管理不全とヒューマンエラー(01/12/11)

●知覚管理不全とヒューマエラー (01/11/12)

●記憶管理不全とヒューマエラー(01/11/12)

●心の管理不全と心理安全工学(01/10/22)

●失敗しながら生きる

●注意の心理工学ーーー注意管理不全とヒューマンエラー

●ヒューマンエラーと自己モニタリング

●運転失敗心理学

●医療事故 海保

● ヒューマンエラー低減のための認知心理学からの5つの提言

●失敗を「まーいいか」にする心の訓練

●人のタイプと失敗傾向

マニュアル

●マニュアル---マニュアルに従いながらそこから脱却する

(02/**7/17)

●「道具が使える楽しさ」を考える(02/7/3)

●ユーザ理解とマニュアル設計

●マニュアルの5つの支援機能

●TCシンポ挨拶(アクセシビリティ)

●TCマニュアルコンテストに寄せて

 ---まだあるこんな劣悪表現

●なんなねんアクセシビリティ--TCシンポ会長挨拶(01/7/12)

●マニュアルのユーザビリティ

●操作説明はなぜ難しいのか

●TCシンポ 会長挨拶

●くたばれ マニュアル

●マニュアルの世界から出撃する

●人はなぜマニュアルがわからないと言うのか

文書設計( インターフェース、

文書一般、広告、情報環境、文書研究など)

●生活用具の開発・評価にあたっての認知工学的視点

----デザイン性、使用性、安全性、機能性をめぐって----(,2/4/11)

●未来のインターフェース(98/5)

●最近の広告について認知心理学から考えること

●不安に配慮した情報環境デザイン

●情報デザイン設計原理

●文書設計のための認知心理学


●新聞広告の注目率と精読率

●広告とアカデミズム

●サイバー空間と購買行動の認知特性と最適設計

●文章研究の課題と方法


                  トップへ戻る

そのほか

●擬人化(02/6/20)

●ジェンダーの心理学(02/5/28)

○文具の認知心理学

●心の癒しブームに思う

●雑事の熟達者を育てるーーー大学管理の効率化のために

●研究を評価する

*************** トップへ戻る

以上は、別ファイルです。クリックしてください

@@@@@@@以下は、この下に本文もあり@@@@@@@@



●ドキュメント設計と認知心理学

●研究評価

●医療現場の対話環境の改善ーーー対話不在の医療現場


心理学ワールド原稿 00年6月発売予定

●現代用語の基礎知識 2000年版 心理学

●読み方略を包括的にはかる尺度の作成と検討」 

●ヒューマンエラー低減のための提言(講演記録)

●瞬間情報処理ーー人が2秒間でできること

 序の部分

 福村出版 2000年9月出版予定

●わかりやすの認知工学(講演録)


@@@@@@

やっと週休2日に

2008-05-17 | 心の体験的日記
いやー、すさまじい10日間だった
世の中の働く人からすれば、どうということのない日々かも
しれないが、なまけ人間にとっては、
これでも死ぬ思い(大げさでした)
やっと2日連休。
そのあと火曜、水曜も断固休んでやるぞー
そして、理香ちゃんにみたいに寝なくるぞー