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●質的研究法をめぐって

2008-11-20 | 認知心理学
質的研究法をめぐって
海保博之(東京成徳大学)


1) 質と量
カテゴリーデータの多変量解析として林の数量化理論が知られている。そこでは、たとえば、男女、地域など、カテゴリーデータを素データとして分析が行われるが、分析の結果として、各カテゴリーに適当な数値が割り当てられることになる。質が量に変換されてしまうのである。
このように、「質的」というときには、「量的」と相対するかのごとく考えがちだが、実はそれほどのものではないことをまず指摘しておきたい。
1) 「科学的」な質的研究の嚆矢
「科学的」心理学の歴史のなかでは、質的研究が一定の正当性をもって採用されたのは、認知科学研究の技法として、サイモンらが思考発話法(プロトコル分析)を使って見せたときからではないかと思う。
 実時間の言語報告なので多彩なノイズを含んだデータとなる。それが、科学的なデータとなりうるためには、ノイズ除去のための強固な道具が必要になる。
その一つが、作業内容の論理的分
析である。もう一つが、人の問題解決のモデルである。サイモンらは、この2つの鏡を巧みにつかうこと







で、プロトコル分析の地位を「科学的」水準にまで押し上げた。
2) 昨今流行の質的分析研究について
 日本質的分析心理学会が2004年に設立された。それまでのうっぷんを晴らすかのように続々と論文が機関紙に発表されている。そこからうかがえる特徴は4つあると思う。
① 日常性 取り上げる事例が特異
的な「臨床」事例だけではなく、ごく日常的な事例が分析の対象になっている。
② 分析の枠組の多彩さ 日常の多
彩さに切り込むための枠組の必然的に多彩にならざるをえない。
③ かかわり研究 研究者みずから
が研究現場に積極的にかかわりながら現場を変えていく。
④コンセプト・ワークの重視 データに含まれるノイズ除去、あるいは、ノイズの背景を見通すためにはコンセプトによるトップダウン的思考が求められる。
3) 質的研究の限界
① 領域固有な理論をいかに普遍化していくか
② データ収集の主観性をいかに克服していくか
③ 再現性の保証をどうするか

人のことを笑えない

2008-11-20 | 心の体験的日記
首相の誤読
爆笑

一定のステータスになると
「殿、それは、こう読むのです」
と周囲から指摘してもらえなくなるのだろう
でも、これで麻生首相
支持率アップ間違いない
親しみがわくからである
話題性があるからである

でも、そろそろ別の話題作りをしたほうがよい
学習院にまで飛び火しそうだし

昔、校長をしていたとき
ずいぶんと神経を使った
特に名前
かなを振ってもらったこともある

内助の功
をうちすけのーーー
とやったこともあった

●9.3 会話で親しみを高める

2008-11-20 | わかりやすい表現
9.3 会話で親しみを高める

親しみを生み出すもの  
人に対する親しみを生み出すものはいろいろあります。  
まず、その人に会ったとたん第一印象として、親しみを感ずさせるものがあります。顔つきや服装などの外面的なもの、言葉使いや物腰などコミュニケーションにかかわるもの、性格や気質などの内面的なものなどなどです。  
さらに、だんだんとその人に親しみを感ずるようになるということもあります。  「同じ釜の飯を食べる」というものです。文字通り、一緒に食事をすることもありますが、一番大事なのは、ともかく顔を会わせて会話することです。その人の顔を見ながらどれほど会話をかわしたかが親しみやすさを決めます。  
「単純呈示効果」と呼ばれる、有名な実験があります。  
それは、外国人に漢字をただ見せるだけで、見せた頻度が、漢字に対する好感度を高めるという実験です。  
人が相手でしかも会話ができるなら、接触頻度の効果はもっと凄いものがあるはずです。 親しみを増す会話の工夫  頻繁な会話に加えて、親しみを高めるためには、それなりの工夫も必要です。
1)話し方の工夫  
若者だけが使う言葉がありますね。あなたも日常的に使っているはずです。友人との会話には必須です。なぜかというと、それを使うと、仲間意識が芽生えて、親しみが増すからです。携帯メールには、そんな言葉が飛び交っていますね。  
言葉はコミュニケーションの媒体という役割が主ですが、対人関係の雰囲気を作り出す役割もあります。  ややくだけた言葉使いも、親しみを増すためには有効です。 いつもいつも馬鹿丁寧な言い方ばかりでは、親しみは沸いてきません。 2)非言語的メッセージの工夫   
表情、手振り身振りには、感情が無意識のうちに現れます。したがって、大事なのは、相手と親しくなりたいという気持ちです。 それがあって自然に明るい顔、親しみの手振り身振りが出てきます。
3)会話の場での工夫  
相手とどのような位置関係に自分を置くか、あるいは、どれくらいの距離を取るかといったことです。  
相手の正面に座って顔を突き合わせるのは、喧嘩の時です。  
親しみを増す会話の場では、対面で1m前後の距離(私的距離)が基本です。 4)話の内容の工夫  
話の内容も親しみに関係します。  
まずは、ややきわどい工夫になりますが、自己のプライバシーを開かす(「自己開示」)というのがあります。 これによって、秘密の共有をするような感覚が生まれます。  
さらに、話題として、2人が同じような気持ちや意見をもっている第3者や対象を持ち出します。自分が好きで相手が嫌いな人や対象では、会話の場が緊張状態になってしまいます。親しみどころではありません。