天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

三本の指

2008年09月25日 | 趣味・ペット
美術ネタ、続きます。(興味ない方はスルー推奨&激長文)

昨日の日記を読んだリアル友からメール。
「で?その三本の指に入る残りの2人の画家は誰なのー?」
・・・アンタ、意外に難しい事聞いてきますね(苦笑)

テキトーに「三本の指に入る」と書いたものの、じゃあ残り2人は誰でしょ?
少なくともマティスともう1人、フェルメールは決定。問題は残り1人。


子供の頃から絵はかなり好きで、実際学生時代は美術の成績は良かった。
小学生の頃には某絵画コンクールで総理大臣賞も取った事がある。
そんな大層な賞まで取ったヤツがこんな絵を描いてるようじゃー
お話にならないんですが(苦笑)

絵が好きなのは父親譲りだろうと思う。
亡きパパも絵心のある人で、パパがデザインした灰皿は今でも東急ハンズに売ってる。
(コレは海外向けに企画した物だったが、どうやら逆輸入された模様)
パパが海外向けにデザインしたメモ帳とかプレゼント用パッケージ、
クリスマス用?フィギュアは今でも世の中で流通しているようだ(時々見かける)

ちなみにうちのパパはデザイナーではありません。
陶磁器・カトラリー(刃物)・ステイショナリーグッズの輸出会社を経営してました。
途中で輸入に切り替えて扱う商品も変わったから、自分が企画する事はなくなりましたが。

パパの影響で兄弟3人(兄貴・私・弟)の内、兄貴と私は絵が好きな子供に育った。
弟だけは芸術方面には全く興味を示さなかった。
ちなみに兄貴と私はパパと同じ血液型(O型)、弟はママと同じ血液型(A型)。
血液型占いはほとんど信じませんが、趣味趣向を見ると何か根拠はあるのかもしれない。

そんな訳で、中学に入った頃からお小遣いを貰ってはせっせと美術館に通った。
ちなみに部活は運動部だったが、部活のない週末は最低月に1度は美術館に行った。
中学時代に色々見て、この時期に本物の名画を沢山見たのが今も影響してるんだろう。
高校は美術部で油絵も描いた。ただし高校の美術部は「お遊び部」のようなモノで
絵を描くというよりは「寄り集まって飲み会をする部」に成り下がっていたが(苦笑)

兄貴は3浪もしやがった末、某美大の油絵科に入った。
彼は真面目に絵を描きたかった模様。本当は「画家」になるのが夢なんだろう。
いや、今もその夢は捨てていないらしく、現在はフリーのグラフィックデザイナー
として生活費を稼ぐ一方で、都内に住居兼事務所とは別に大学時代の友人とシェアして
アトリエをもう一軒借りていて、そこで今でも油絵を描き続けている。
年に1度は友達と集まって銀座の画廊を借りてグループ展も開いている。


自分の話に戻すと、私は子供の頃から「好きな画家」がコロコロと変わっている。
その時代の自分の服装の好みだったり、ハマってるものだったりで
時代、時代で好きな画家がどんどん変わっている。

中学時代に好きだったのは、いわゆる印象派に代表される「キレイな絵」
ルノワール、マネ、モネ、シャガール、セザンヌ等の、誰が見ても「美しい」と思える絵。
それから印象派ではないが、確か中学2年か3年の時に「プラハ美術館展」か何かで
アルフォンス・ミュシャの油彩画「百合の聖母」という作品(かなりデカい)を見て
もうこの絵の余りにも神秘的な美しさにはぶったまげて、しばらく心酔していた。

高校に入ると、美術部所属という事もあって益々美術館に足が向く。
それまでは「キレイな印象派の絵」ばかり目が行っていたが、この時代にもっと幅の広い
ジャンルの作品を見るようになり、この時代に好きになったものが今も引きずっている。
ルネサンス、バルビゾン、ロマン派、キュビズム、シュールレアリスム、フォービズム、e.t.c.
個人的には古典よりも近代以降の方が好きな画家が多いかな。

レンブラント、フェルメール等のオランダ画家が好きになったのもこの時代から。
マティスを見て感動したのも高校に入った辺り。
それから改めてピカソの偉大さに目覚めたのも高校時代。
ピカソの素描画集を見る機会があって、もう頭ぶん殴られた位の衝撃だった。
それからエゴン・シーレ、クリムト等が好きになったのも高校時代。
特にエゴン・シーレにはかなりハマっていた。
中学時代には興味のなかったゴーギャン等の民族色の強い絵が面白いと思うように
なったのもこの時代だし、モディリアーニに感動したのもこの時代。
ゴヤを見て溜息付いたり、ダ・ヴィンチ展を見に行って萌えたり。
もうとにかく節操のなさったら半端じゃーなかった。


さて話は長くなったが「三本の指」に入れる後1人。
誰が好きかな・・・このラスト1人は、その時の気分と趣味で流動的に変わる枠、かな?
ゴッホ展を見に行って「やっぱゴッホ、ただのキ○ガイ(をい)じゃねーわ。すげーわ」
と思ってみたり、去年ヴァチカン行ってシスティーナ礼拝堂の巨大天井画を見た時は
「ミケランジェロはやっぱ神だわ」と思ったり。
でも基本は素描の美しい人だよな、そう考えるとピカソは外せないよな、と思ってみたり。

絵の好みはその時代のその人の精神状態や生活状況にも影響するんじゃないかな?
そんな訳でやっぱりマティスは思春期以降ずーっと今も変わらず好きです。
何しろフォービズム(野獣派)ですから。私の人生も「野獣派」なんですわ(笑)


コメント (4)
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