天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画】フルスロットル/るろうに剣心 伝説の最期編/ジャージー・ボーイズ/ふしぎな岬の物語【37~40作】

2014年10月09日 | 映画感想
映画の感想が溜まりに溜まる…という程観てないんだけどなー^^;
どうしても「夏の陣」優先になるので、おでかけしてない平日は基本お疲れで廃人仕様なのです。はいぃ~
そんなこんなでここ1ヶ月位で鑑賞した映画のレビューなんぞ…

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「フルスロットル」

2004年にリュック・ベッソンの制作&脚本で制作された仏映画「アルティメット」のハリウッドリメイク。
ハリウッド資本が入ってもやっぱりリュック・ベッソンが制作&脚本を担当してます。
そんな事よりも本作は主役を演じた「ポール・ウォーカー」の遺作となった事で話題になったのでそちらで聞き覚えのある人の方が多いかもしれないですね。
自分は元ネタの「アルティメット」未見です。

本作の一番の見どころは何と言っても驚異的な身体能力を駆使する「パルクール」と呼ばれるフランス発祥のハードランニングアクション。
CGを使わずに全て生身のアクションらしいですよ。本当に驚異的です!本作で潜入捜査をしている主人公刑事役のポール・ウォーカーとバディを組む事になる
ならず者の「リノ」役を演じるダヴィッド・ベルは元ネタのアルティメットでも同じ役を演じている本気のパルクールの達人。
とにかく彼の身体能力が凄過ぎて笑うしかない。ポール・ウォーカーもベルに合わせるように相当アクション頑張ってますよ。本当に本作は「アクション」ONLYの
作品だと言っていい。内容は単純なバディ・ムービー系で、一応黒幕とかいるんだけど誰が観ていても種明かしされるまでもなく直ぐにネタのオチは分かるので
本当に単純に次から次へと繰り出される「無重力【フルスロットル】アクション(パルクール)」を楽しめばもうそれだけでお腹いっぱい♪
だから映画のストーリーを重視する人には本作は全くオススメ出来ません。アクション満漢全席を楽しみたい方には全力でオススメします!

本作を観ていると「このパルクールネタだけで続編とかシリーズ化しても絶対客入るよぅ~♪」と思えるんだけど…返す返すもポール・ウォーカーが惜しまれます。
いいオトコだったよなぁ~!本作でもいい表情するんですよ。身体能力はぶっちゃけベルには勝てないけど、ポール・ウォーカーには圧倒的にムービースターとしての
「華」がありますもんね。本当に本当に惜しい役者さんを私達は喪ってしまいました。心からご冥福をお祈りします。



「るろうに剣心 伝説の最期編」

言わずと知れた佐藤健君が余りにも美し過ぎる「るろうに剣心」実写版第二弾の後編。前作の「京都大火編」も過去にレビュー書いたのでお暇なら読んでね♪
…という訳で、前作の最後は健君が福山君に担がれている所で終わった訳ですが、本作はその続き。
福山君は孤児だった剣心に剣術を教え込んだお師匠様だった、というオチです。んで剣心はシシオを倒す為に師匠から「奥義」を授かりたいと頼み込んで
師匠とやり合うんだけど…福山君好きの私が見てもこのくだりは長過ぎじゃないっすかね?^^;

あと気になったのが蒼紫とのくだり。前作からの続きなんだけどどうしてもこの人の存在って本作の本流の筋から外れちゃってるよね。^^;
まークライマックスで合流するから登場する意味はあるんだけど、何か本作は「完結編」という事でネタをまとめ上げなくてはいけないのに色んな事を
詰め込み過ぎて…いや例えば福山君との絡みシーンとか長過ぎたりクライマックスがバタバタしていたり、色々とバランスが悪かったような気がします。

とは言うもののアクションの質は前作同様かなりのモノです。
本作でも神木君とやり合うんだけど、神木君もやっぱり上手いんだよねぇ~(溜息)あんなに華奢に見えるのにどういう身体能力してるんだろ?ホント不思議。
でも本作観てきっと誰もが思うのは「シシオ最強!」コレですよw
つか「シシオ1人ぼっち vs 剣心ドリームチーム」ってあんまりにもヒドくない?^^;
言っちゃアレだけどさ、映画前半あんなに尺使って福山君から奥義授かったのに結局チーム戦じゃないと勝てないのかよっ!ってツッコミ入れちゃったわよ。

でもね、娯楽アクション映画だけど本作って結構ステキなメッセージが内包されていますね。
「人は自分の【生】をきちんと全うしなければならない」「人は自分の【生】を投げ出してはいけない。【生きる事】にもっと貪欲に執着しなければいけない」
現代の若者に足りないモノを教えてくれていたと思いますよ。娯楽映画を楽しんで心に響くメッセージが貰えるなら最高じゃないですか?^^

まー言うてもね、女子的に一番グッと来たのは…映画のラストシーンの健君のあの表情ですよ!なんだアレ!キュンキュンしまくりだぞ!!



「ジャージー・ボーイズ」

クリント・イーストウッド監督最新作はトニー賞も受賞した傑作ブロードウェイミュージカルの映画化。
1960年代を中心に活躍したPOP STAR「ザ・フォーシーズンズ」の栄枯盛衰を描いた作品…代表作の「シェリー」やフランキー・ヴァリのソロ「君の瞳に恋してる」等は
流石に私も知ってるけど、ビートルズ以前の時代のスターとなると私もあまり知ったかぶれない^^;

元ネタはミュージカルだけど、本作は当然ミュージシャンの半生を描いているから楽曲は沢山登場するものの、決して「ミュージカル」という作りではない。
でもそこは多分元ネタのミュージカルの流れを組んでいる…リスペクトしているのでしょう、劇中で登場人物達がそれぞれ物語を引き取ってスクリーンのコチラ側にいる
観客に向けて当時の心情だったり様子をレクチャーしてくれるシーンが度々登場します。
イーストウッドは様々なジャンルの作品に意欲的に取り組んでいると思います。そして本当に撮り方が上手い。

もっとドラマティックな演出も出来そうなモノなのに、不思議とフランキーは感情を爆発させる事がほとんどない。
それはバンド仲間のトミーが作った莫大な借金を背負った時も、妻が自分から離れて行く時も、最愛の娘を喪った時ですら感情を激する事がなかった。
劇中唯一フランキーが激昂したのは、トミーが自分の愛人を口説いていると知った時だけ…何だかなぁ~って気もするんだけど、でも現実人間なんて
こんなものなのかもしれない。余りにショックな事が起こると人は感情を閉ざして無反応になってしまうのかもしれない。むしろその方が自然なのかも…
どうも映画の観過ぎでドラマを求め過ぎているのかもしれないわね私。ヒマなんだなぁ~(溜息

「君の瞳に恋してる」がこんな流れから作られた作品だったとは全く知らなくて、晴れやかな恋の歌なのに物凄く切なくなりました。
辛く苦しい事の連続だったけどボブ・ゴーディオとの友情と信頼は本当に結束が強かったのだな…いい仲間に出会えただけでもフランキーには幸いだったな、と感じましたね。
つーか、ボブ・ゴーディオという人は本当に才能の塊のような人だったんだなぁ!この人本当に凄い。勿論色んなタイミングや偶然が重なって才能が爆発したんだろうけど
もしかしたらこの人はザ・フォーシーズンズに入らなくても勝手に1人で売れまくっちゃったんじゃないの?と思わずにいられない。

思ったよりも淡々と静かに話が進行して行くんだけど、何故か目が離せない不思議な吸引力を持った作品です。劇中歌も勿論申し分なかったですしね!
映画ラストの本当の意味で「ミュージカルなシーン」は必見です。色々軋轢のあった人達もみんなが笑顔で踊っています。観ていて清々しい気持ちになりました。



「ふしぎな岬の物語」

試写会で鑑賞。ちょこっと前に本作フランスの某映画祭でなんか賞取ってましたよね?よく知らないけど^^;
オヤジの永遠のマドンナ・吉永小百合さんが初めてプロデュースした?作品だそーです。勿論ご本人主人公としてご出演もされています。

舞台は千葉県房総半島のある港町。この街の岬の上に吉永小百合さん演じる主人公「悦子」は小さなカフェを経営している。
悦子を慕って街の人々は毎日このカフェを訪れている。悦子は未亡人で夫を早くに亡くしていて、画家だった亡き夫の最期の作品を店に飾って眺める日々。
そんなカフェと港町で繰り広げられる様々な人達の群像劇…という感じですかね。元ネタは森沢明夫氏の小説をベースに企画されているようです。

コレがなー。感想の書きようがないんだなー。ゆるーい話が細切れにチョコチョコ繋げてある。ただそれだけの話。
そんでもって登場人物達の誰にも全く共感が出来ないんだよな。何かどいつもこいつも「お前頭大丈夫か?」って聞きたくなるよーな不毛なキャラばっかり^^;
特に阿部寛さんの演じた「浩司」というキャラはヒドかったなぁ~…いくら永遠のマドンナとは言え、あの年齢差、あの実年齢で吉永小百合さんに本気で
惚れて守ろうとか有り得ないだろーに。阿部寛さんがまた無駄に演技が上手いから益々痛々しい状態になっちゃってさー。

何か、どのエピソードも微妙に不幸せな陰が付き纏う…観ていてどーにもすっきりしない話でした。
最後もまあ大団円っちゃーそーなのかもしれないけどさ、何て言うのか「え?まさかの……ちょっと尻が軽過ぎるんぢゃーありませんか?」と思わずにいられないw
吉永小百合さん目当ての方だったら幸せな2時間が過ごせるだろーと思いますよ。それ以外の方には正直ちょっとオススメ出来ないレベル…(アイタタタ
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