天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画】ホビット 決戦のゆくえ/ジャッジ 裁かれる判事【3~4本目】

2015年01月22日 | 映画感想
「ホビット 決戦のゆくえ」

遂にホビットシリーズの完結編。はー。長かった…^^;
個人的に特に「指輪シリーズ」に思い入れはないんですね。だから3部作×2って途方もなく感じる。
スターウォーズだったらぜーんぜん気にならないのに!ま、思いは人それぞれって事でねw

長い長いと文句垂れまくるクセに、実は前作の「竜に奪われた王国」には相当ツボった!
今までの指輪シリーズにはなかった恋愛譚等も盛り込んでいるし、相変わらずレゴラス様はステキ!
それに竜との戦いも物凄く臨場感があってハラハラドキドキの連続技。
…という訳で、前作エレボールで「よっしゃ竜を倒したぞ!」と喜んだのも束の間、ぜーんぜんダメージ受けてなかった竜さんはババ怒りして
「テメーらナメてんぢゃねえ!仕返しにご近所の湖の街・エスガロスを見せしめに燃やし尽くしたるわいっ!バーカバーカ」と飛んで行ってしまった、という所で
終わった訳ですが、本作はその続き。映画始まっていきなりクライマックススタートです!

もうワクドキが止まらないー!と思っていると、何とあんなにクッソ強かった竜さんが何ともあっけなく倒されてしまいます^^;
マジですかコレは…だったら前作のあの苦労は何だったのか!?と小一時間問いつm…(薄涙

本作で完結しなければいけない、という事もあるし、あともう一つは前作で目的地のエレボールには辿り着いているので本作には「冒険」の要素がないんですね。
だから延々バトルファイトシーンが続く…流石にちょっと見ていて疲れる^^;
ちょっとネタが多過ぎたのかな?話が詰め込まれ過ぎててよく咀嚼出来ずに話が流れて行ってしまった、という印象は否めません。
特にガンダルフのドル・グルドゥアでのくだりなんてグダグダで「このシーン、本当に必要なのか???」とすら思ってしまった。
まあ後の「指輪物語」に話繋げていかないといかんから必要っちゃー必要なんだろうけど…ところでこの段階ではまだサルマンとは仲良しなのね?
いつサルマンはおかしくなっちゃったんでしょうか^^;

おかしくなっちゃったと言えばドワーフの王子トーリンはいつのまに守銭奴になってたんでしょうか???
前作ではそんなそぶりはなかった気がするんですが、本作では登場するや否やいきなり「竜の病に冒されて…」とかいう説明で「え?はぁ?何ぞ???」状態w
で、散々駄々コネまくった末に何故か自力覚醒。もーお前も大概にしとけやヴォケがー!ってなもんですよ(呆

そんなこんなで少々個人的には「なんか【やっつけ感】満載な感じが…ちょっとダレたな」という感じだったのですが、そーは言ってもそこらのクソB級作品と
比べたらとてつもない映像と迫力ですからね。やっぱりピーター・ジャクソンは見せ場の作り方がお上手です。
本シリーズは私は2作目の「竜に奪われた王国」が一番好きだったかなー。まー何はともあれホビットシリーズ終了です。お疲れ様でしたー!



「ジャッジ 裁かれる判事」

大大大好き♪ロバート・ダウニーJr.様が主演×名優ロバート・デュバルと共演が話題の法廷サスペンス!
…というフレコミ(予告編を観る限り)で観に行った訳ですが、蓋を開けると法廷サスペンスではなくヒューマンドラマでした^^;
いや、それが悪いと言っている訳ではなく、なんか煽ったコピーの予告編だったよな、法廷サスペンスをアテにして観に来た客は相当肩透かし食らうよな、とね。

まああらすじ的には充分「法廷サスペンス」なんだ。
ロバート・ダウニーJr.演じるハンク・パーマーは高額の依頼料を取るものの金の為ならどんな裁判も勝ちに行くという辣腕弁護士。母親が急死したとの報を受けて
久し振りに故郷の田舎町に戻って来たのだが、絶縁状態の父親との関係は相変わらずギクシャク…そんな中、母親の葬儀の翌日に父親が殺人事件の被疑者として
拘束されてしまう。父親は田舎で長年判事を続けていて人々の人望も厚い。そんな父親が人を殺すなど有り得ないと思いつつ父の弁護を買って出たハンクだったが
事件の審理と調査が進むにつれて父親に不利な証拠が次々と現れる。父は本当に殺人を犯したのか?…と、まあこんな感じで、あらすじだけ文章に起こすと確かに
「法廷サスペンス」でしかない訳だ。でも本作はヒューマンドラマ(キリッ

ロバート・ダウニーJr.様も相変わらず上手い。この役の設定ってちょっとアイアンマンのトニー・スターク様と被る。
でも家族構成がまた微妙に複雑で、主人公のハンクは3人兄弟の次男。長男は元々は将来を嘱望された野球少年だったものの次男のハンクがその頃ヤンチャが酷くて
長男はハンクのせいで事故に遭って腕を故障し選手生命を断たれてしまっている。現在は田舎で平凡な自動車修理工場を細々やってる状態。
加えて三男は知的障害を持っていて(自閉症なのかもしれない?)8㎜撮影が三男にとっての「ライナスの毛布」らしい。常に撮影している。

親の自慢の野球少年だった長男と、知的障害を抱えている為に手間の掛かる弟に挟まれた「目立たない次男」として育った為に承認欲求が強く
(その為に思春期に少々グレたのかもしれない)父親に対して愛の渇望感から「可愛さ余って憎さ100倍」よろしく猛烈に反目している姿が透けて見える。
まー簡単に言えば「もっと俺を見て!俺を愛して!」の駄々っ子ちゃんw
厳格な父親もそんなひねくれ者の次男にどう向き合えばいいのか分からずに長年突き放した態度を取り続けていたのだが…というトコロか。
ここらの親子の心のすれ違いだったり不器用な2人の様子を事件の真相を追いながらやや情緒的に表現している所が日本人にはかなりツボると思う。

そう、本作アメリカではかなり評価低かったそうですが、日本人ウケのいい手合いだなーと思いましたね。
日本人ってこういう情緒的なの好きですよね。はっきり示さずにそれとなーく役者の台詞等で遠回しに状況や過去の出来事やその時の気持ちを語らせておいて
「後はお察し~」な表現ね。台詞の裏に内包された気持ちは観客が汲み取ってあげようね、的なヤツね。

ロバート・デュバルもあのご高齢にしてかなりハードな演技(アクションがあるとかそーいう事ではなく、人としてなかなか表現したくない事等…)をしていて
流石オスカー俳優!の貫録を見せつけてくれます。本当に役者の演技の光る素晴らしい作品だと思います…が、個人的にもう一つ物足らないというのか?
何がどう、とはっきり言えないんですが、何というのか…いい映画だとは思うんだけど「平凡なヒューマンドラマ」「パンチが弱い」という感想が
頭の奥からムクムクと沸き上がってもう一つしっくり胸に響かなかったという、まあ何だ、私の心がスレ切ってるって事でしょうかねぇ(溜息
コメント
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