天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画】マネーモンスター【15作目】

2016年06月15日 | 映画感想
「マネーモンスター」

ジョディ・フォスター監督作品。
彼女はもう役者として自分が出演する事は考えてないのかしら?少なくとも本作の番組ディレクターの役、ジュリア・ロバーツじゃなくて
ジョディ本人が演じても凄く知的でハマリ役だったんじゃないかと思うんだけど。勿論ジュリアも上手かったけど、でもジョディの方が
むしろハマったんじゃなかろうか?と思ったんですが。

…と、いきなりレビュー書いてもナンデスカ?って感じですかw

あらすじはー、ジョージ・クルーニー演じる「リー・ゲイツ」が司会を務める高視聴率財テク番組「マネーモンスター」が
ある日拳銃を持った男「カイル」によって占拠される。爆弾付ベストを着せたリーに向かってカイルは「お前が番組で煽った銘柄を
買って全財産を失った」とブチ切れまくり。番組をジャックした上で番組中で今回の株価大暴落のからくりと真相を調べろと要求して来た。
ディレクターの「パティ(ジュリア・ロバーツ)」は方々に連絡を取りながら真相を調べようと遁走するのだが…

今年はオスカーにノミネートもされたけど「マネー・ショート」や本作のように金融ネタの作品が豊作なんでしょうか?今後もこのジャンル増えるのかな?
ま、マネー・ショートは事実の映画化なんだけど、本作は完全にオリジナルストーリーみたいですね。ってかこの展開が実際に起こってたら
世界中で大ニュースになっててんやわんやになるわなw
そんな訳で本作、金融ネタだけどマネー・ショート程かた苦しくない。株売買の基本的なルールさえ知ってれば中学生が見ても分かる内容。

金融サスペンスではあるものの、そこに「劇場型犯罪」のスリル感を足して、更に犯人と番組司会者との遣り取りを通じて次第にお互いが
心通わせて行くヒューマンドラマな側面もプラス。まーなんとも贅沢な作りなんですが上映時間は1時間半ちょっと。最近の映画にしては
尺が短めなのでポンポンとテンポ良く話が展開していきます。
テンポが良過ぎて深みが足りない…という向きもありますが(苦笑)、あくまでも本作は「エンターテイメント」に徹していて決して「社会派」を
気取った作品ではないので、コレで充分だと自分は思いましたね。
基本シリアスなサスペンス進行ではあるものの、所々に「クスッ」としてしまうような展開を用意しています。
例えばカイルの彼女(妊婦)に説得して貰おうと警察が呼び寄せるものの、当の彼女はカイル以上にブチ切れてて物凄い罵倒しまくって
逆効果になっちゃったり、番組内で投資家に呼びかけて株を買って貰おうとお願いするも…とかねw

最終的にTV局を飛び出して真相を暴きに行く辺り「…流石にコレはねーなw」とは思うものの、ハラハラドキドキのスリルは楽しめます。
…真相に辿り着くまでの手順が少々お粗末で拍子抜けする感はあるんですけど(苦笑)
後、この手の話ってオチは勧善懲悪なのかと思ったら本作そーでもなくて、いやむしろ少々後味の悪い結末で、でも考えようによったら
このオチの方がリアルに近いですよね。映画の中ぐらいは笑って終わりたい、という気持ちと「いやいやコチラの結末の方が色々と
考えさせられるじゃーないか」という気持ちが自分の中でせめぎ合ってましたよ。

ジョディ・フォスターもクリント・イーストウッドみたいにその内オスカー監督になって行くのかしら…本作なかなか面白かったですよ。
コメント
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