天網恢恢疎にして漏らさず

映画レビューを中心に(基本ネタバレバレです)スキーやグルメ他、日々どうでもいいような事をダラダラと綴っています。

【映画2024】「身代わり忠臣蔵」@10作目

2024年02月21日 | 映画感想
「身代わり忠臣蔵」

土橋章宏氏著の同名タイトル小説を実写映画化。原作小説未読です。
ある程度の年齢の大人なら人生で一度ならずも見聞きした事があるであろう「忠臣蔵」の物語をベースに、大胆な発想で「if」ネタをぶっ込んだコメディ時代劇。

あらすじ
江戸時代中ごろの江戸城内。嫌われ者の旗本・吉良上野介(ムロツヨシ)が、彼に恨みを募らせた赤穂藩藩主・浅野内匠頭に斬りつけられ、瀕死(ひんし)の状態となる。逃げて死んだとなれば武士の恥、そればかりかお家取りつぶしの危機となってしまうため、吉良家家臣は彼にそっくりな弟・孝証(ムロツヨシ)を身代わりに仕立て、幕府をだまそうと画策。一方、切腹した浅野の家臣・大石内蔵助(永山瑛太)が、主君の敵を討つ機会を狙っているかのような動きを見せる。(Yahoo!検索情報から丸パク)

ムロツヨシさんが吉良上野介とその弟・孝証 (架空キャラ…だよね?)を1人2役で演じて正に大車輪の活躍を見せてます。
でね、「ああなぁーんだただのムロツヨシ劇場か(くっだらないネタで笑わすいつもの系のアレな)」って早とちりしそうなんだけど、最初いつものドタバタキャラかと思われたド貧乏生臭坊主の弟・孝証が、話が進んでくると至極真っ当で思いやりもあり人情味溢れる…名君主たらしめる素養を見せて行く訳です。
もっとも…そこに到るまでに家臣・斉藤宮内を演じた林遣都さんとの丁々発止が…いきなり林遣都さんが跳び蹴りカマしてたのには声上げて笑ってもうたわ。林遣都さんとは随所で絡みが多く、だからこそ2人がジワジワと信頼関係を構築していく様子を笑いを交えながら描いているのは見ていて気持ちが良かったです。

そして忠臣蔵のもう1人の主役…いや本来は忠臣蔵と言えばコチラが主役なんですが、の大石内蔵助を演じた永山瑛太さんが上手い!
いや本作のムロツヨシさんの演技も凄く良かったけど、永山瑛太さんも本当に良かったなー。て言うか、お互いいい演技見せていたんだけど、特に2人が直接絡むシーンはお互いの演技を引き出し合ってるような感じがして…まあ簡単に言えば「息がピッタリ合う」て言うんでしょうけど、本当に「心地良い歴史のifだな」と思わせる掛け合いでした。

アレだな要するに脚本が良かったのかな…と紐解いて行くと、本作は映画の脚本も原作小説を執筆した土橋章宏氏が自ら手掛けていらっしゃるそうでして。
しかもこのレビュー書こうと思ってYahoo!で検索掛けたら…土橋章宏氏って「超高速!参勤交代」書いてる方だったんですね!なるほどなるほど超納得!本作も面白いですが「超高速!参勤交代」もめちゃ面白いので、もしも超高速~をご覧になってなくて本作を鑑賞されて楽しまれた方、是非是非超高速~の方も鑑賞してみて欲しいです。強くオススメします!

この手の歴史のifを取り上げた…要するにファンタジーって、「紆余曲折しても結局元の結末に帰着する」という暗黙のルールがありますね。本作はどう落とし前付けるのかなーと思って観ていたら…ナルホドね。家臣の趣味ネタがこの大オチに絡むのか。やっぱ脚本上手いねw
それにしてもクライマックスのラグビーシーンは悪乗りし過ぎ感ありましたけど、あのどう転がってもHAPPY ENDには成り得ない陰惨な事件を生首転がす事で笑いに昇華した、と考えれば浅野内匠頭も吉良上野介も大石内蔵助も草葉の陰で苦笑いしながら許してくれる事でしょうよ(苦笑)

最後、ムロツヨシさんの男泣きに思わず自分もホロリと来ました。
時代劇ってなかなか若者にウケないコンテンツですが、こういう作品から時代物に手を付けて行くのもまた楽しいんじゃないかと思いますね!😊

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