ジョン・フランケンハイマーの「影なき狙撃者」のリメイク。原題は「満州の候補者」の意味。
オリジナルをわたしは見ていないんだけど、朝鮮戦争の英雄が実は中国によって洗脳されていて……なストーリーらしい。フランケンハイマーのことだから単なる反共産主義映画にはしていないだろう。その問題作をリメイクしたのが「羊たちの沈黙」のジョナサン・デミであることからもそれはうかがえる。
デンゼル・ワシントン、メリル・ストリープ、リーヴ・シュライバーに加え、「マイレージ・マイライフ」で“国内線のトイレでセックスをする女”を絶妙に演じたヴェラ・ファーミガまで出ていて豪華なことだ。
ただしデンゼル・ワシントンの悪夢に悩む軍人役は柄に合っていないし、デミの演出もゆるい。
それを補って余りあるのが“息子を溺愛するあまりに国家を崩壊させてもかまわないと突っ走る狂気の母親”役があまりにはまっている(笑)メリル・ストリープ。怖えよ。
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