Jaws (1975) - Scars Scene (6/10) | Movieclips
Vol.57「マウンティング」はこちら。
40代の男性教員。10年以上前に公務員だった頃、交際した女性のことで今も苦しんでいます。彼女は私のお金でブランド品を買いあさっていました。
私は教員になりたい気持ちが強くなって公務員を辞めたのですが、同時に彼女は私の口座から大金を引き出して姿を消しました。私は捜さず、しかし心には傷を負いました。
私は現在、教員の傍ら、施設の子どもたちに勉強を教えるボランティアをしています。彼女のことをきっかけに「本当にお金を必要としている人のためにお金を使いたい」と思うようになり、子どもたちが欲しがっている本を匿名で寄付するなどしています。
でも、「あの時のお金があれば子どもたちにランドセルも贈れるのに」などと考えてしまう自分の器の小ささも感じて悩んでしまいます。何かアドバイスをいただけないでしょうか。
【大阪・G男】
わっるい女にひっかかりましたねえ。この女は安定した収入がみこめる公務員だった男を捕まえ、さんざん搾り取った挙句に退職手当までかっさらっていったと。
しかしここからのあなたは偉い。まず、その女を追わなかったことです。追わずに、自分を責めた。なかなかできることではありません。加えて、教員になる夢を実現し、施設でボランティアまでしている。なんと優しい。きっといい先生なのでしょう。少し、気が弱そうだけれど。
つまり、あなたは今いい人生を送っている。そのことをまず誇っていい。いずれあなたの生活にゆとりができれば、そのときに伊達直人になればいいんです。
ひるがえってその女の人生はどうでしょう。他人を食いものにして得た金で、今度は別の獲物を見つけているのかもしれない。しかし、彼女の人生は自転車操業です。欲望にふりまわされ、目をらんらんと光らせながら全力疾走していく。泳ぐのをやめたら死んでしまう魚のようなものです。
あなたはそんな魚と接触して傷を負った。でも、いい人生を送っていれば、古傷を笑って見れる日がきっときます。
「JAWS」のなかに、ロバート・ショウ、ロイ・シャイダーたちが古傷自慢をしていると、学者のリチャード・ドレイファスが自分の心臓を指さし、女の子の名前をつぶやき「She broke my heart」という爆笑のシーンがあるのでご覧ください。
Vol.59「一生懸命な人」につづく。
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