事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

今月の名言2019年10月号PART2 身の丈。

2019-11-02 | 受験・学校

Stevie Wonder - Front Line

PART1「文春砲連発」はこちら

「どんなに裕福でも2回しか結果は提出できないので、試験の条件は平等な制度」

萩生田光一文科大臣の、いわゆる身の丈発言はこう続いていた。言っている本人だってこんな理屈は信じていないだろう。彼はこうも発言しているのだ。

「民間試験なので、全ての人が(本番の)2回しか受けてはいけないというルールにはなかなかできない」

世の中は不平等なものなのだから、それを承知することも必要だと擁護する人もいる。安倍晋三べったりの彼は、現内閣の姿勢をもっとも体現する人物だし、内閣支持率が堅調であることから、そう考える人も実は多いのだろう。弱者に気を払うことをやめた内閣、弱者を叩くことに熱心な人々。

しかし百歩ゆずって不公平不平等が仕方がないとしても、今回の入試英語への民間試験導入は筋が悪かった。大学も困惑、高校も混乱、誰よりもいまの高校二年生たちは不安で仕方がなかったはず。誰も、こんな事態を歓迎などしていない。

わたしは共通一次すら経験していない最後の世代だけど、人の一生を左右するであろう入試制度の改革が、どうしてこうも拙速に進められようとしたのか。

「読む・聞く・話す・書く」の4技能が必要だとする議論が、民間業者の活用に結びつくという理屈がどうにもわからない。しかもTOEICが逃げ出し、東大も当初は採用しないとし、北大や東北大、そして慶応や明治も不使用とされるほどに脆弱な計画……

にしても、導入が延期された以上、文科省のメンツは丸つぶれ。ろくでもない大臣がやってきたことを官僚たちは恨みがましく思っているだろう。そして、官房長官のコメントがふるっている。

「(萩生田光一文科大臣は)適材適所だと思う

文科省もなめられたものではないですか。

高校生諸君、もう気づいていることと思う。君たちの英語力を上げようという動機でこの話が右往左往したわけではないと。これがオトナの世界だ。すばらしきオトナたちの世界へ、ようこそ。

本日の1曲はスティービー・ワンダーの「フロントライン」。英語の真の意味の「ベテラン」「ボランティア」「ベトナム」「ユニフォーム」が理解できますよ。

PART3「大丈夫」につづく


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 今月の名言2019年10月号PART1... | トップ | 「KAMIKAZE TAXI」(1995 ビ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

受験・学校」カテゴリの最新記事