セクハラを扱った映画を見終わっていきなりこんなことを言うのもなんだけど、妻も同意したので言っちゃいます。
「シャーリーズ・セロンって、男前だなあ!」
「完璧なボディよね」
やり手のニュースキャスターという、どれだけおしゃれをしてもかまわない役であることを差し引いても、眼福眼福(こういうのを典型的セクハラ発言と……)。それにニコール・キッドマンとマーゴット・ロビーまで加わるのである。いやはや。
2016年にFOXニュースのCEO(ジョン・リスゴーが、ジャバ・ザ・ハットと陰口をたたかれるほど肥満した役で。きっとこれもメイクだろう)が、キャスターたちにセクハラをかまして訴訟を起こされた実話をもとにしている。
にしても勇気のある映画じゃないですか。FOXに訴訟を起こされるリスクは当然考えられたはず。こんなセリフまであるんですよ。
「どうしてレズなのにFOXにいるの?」(保守的で有名な会社だから)
「他は全部落ちたのよ。で、前歴がFOXだからもうどこも採ってくれないの」
社主のメディア王ルパート・マードック(演じているのはなんとマルコム・マクダウェル!)がちびであることをさりげなく描いたり、トランプのニュース映像がこれでもかと挿入してあったり(彼はこの作品についてTweetしなかったんだろうか)、やりたい放題である。まあ、共和党に投票する人はこの映画を観ることがないのかもしれないけど。
この映画に出演しているということ自体が、フェミニズムに理解があることの証左。だからこそ主役3人は嬉々として保守的な女性を演じている。「スーサイド・スクワット」で証明された世界一のヒップの持ち主、マーゴット・ロビーも魅力全開。ああどうしてもセクハラな表現しかわたしには……
監督は「トランボ ハリウッドで最も嫌われた男」のジェイ・ローチ。実在のキャスターと驚異的なまでに同じルックスにシャーリーズ・セロンを仕立てたのは、この作品でアカデミーのメイクアップ賞をとったカズ・ヒロ。政治的でありながら圧倒的な娯楽作。おみごと。
創作だそうです.
が彼女、いいスパイスになってましたね!
このあたりの具合がほんとに絶妙。
まだまだ日本はカミングアウトする状況に
ほど遠いので、その意味でもアメリカに
及ばない。