小泉今日子 水のルージュ
2021年10月号PART2「またしても退場する人」はこちら。
「僕の父は子どもに対して、こうしろああしろ、これは気をつけろとか何も言わなかった。勉強しろもね。ただ、新聞と本は読めと言われて、新聞だけはいつも読んでいたんです。新聞を通して世の中を見てきた人間からすると、今の時代は広く世の中を見ることが難しくなっているのかもしれませんね。」
岸部一徳が、団塊の世代として若者に失望している発言。実は若い世代はまったく新聞を読まなくなっているのだ。へー。あんなに面白いのに。というか、面白いことを知らないのよね。彼はこうも言っている。
「今の若い人たちは、全体を見て大半の人が選ぶ方を選択するんです。100人のうち90人が右だったら、自分は左に行くという人は少ないんじゃないでしょうか。」
逆目にはる判断は、広い視野がなければ確かにむずかしいかもしれない。ネットやテレビの扇情的な報道に一喜一憂するだけでは……
本日の1曲は筒美京平の傑作「水のルージュ」久しぶりに聴いてまいったと思いました。化粧品企業どんだけヒット曲を出せるか戦争の渦中にあった作品。
もちろん松本隆の詞と筒美先生の曲もすばらしいんだけど、大村雅朗のアレンジにクラッと。小泉今日子は違うけどあの頃のCBSソニーの音だなあとつくづく思う。享年46才。なんてことだ。
2021年11月号PART1「紙の本」につづく。
ただ、一番笑ったのが最後の佐野元春インタビュー。良くも悪くも元春節で、「ああ歌うたうルー大柴だな」と苦笑しました。