その125「教場」「教場Ⅱ」はこちら。
圧倒的な文系社会である警察で、東京理科大を出た服藤(はらふじ)氏は警視庁科学捜査研究所に勤務する。科捜研の男である。
そこで彼はオウム真理教が起こした地下鉄サリン事件をはじめ、ルーシー・ブラックマン殺人事件、東電OL殺人事件、和歌山カレー事件などに遭遇。警視庁科学捜査官第1号となる。これら各事件の背景はまことに興味深い。
ただし、服藤氏は組織の中で次第にはじき出されていく……。公務員の、特に警察という世界の偏狭さと保守性がよくあらわれている。もっとも、もうちょっとうまく立ち回れなかったかなあと薄汚い公務員であるわたしなどは思ってしまったのだけれど。
その127「琉球警察」につづく。
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