第27回「鎌倉殿と十三人」はこちら。
近ごろ本当に、いやもう本当にウチでとっている朝日新聞って面白くないんだけど、藤原帰一さんの時評と三谷幸喜のエッセイ「ありふれた生活」、そしていしいひさいちの……あ、他よりはましなのかな。
いやいや、読売新聞の一面のコラム「編集手帳」は抜群の冴えだし、人生相談ではいつもお世話になっています。毎日新聞はお察しのようにお金を払って記事を読む価値があると毎月納得しています。山形新聞だって黒木あるじの「真夜中のたわごと」という爆笑の連載が。
産経はねえ……いやそういう話ではないんでした。三谷の「ありふれた生活」。彼のありふれているはずがない生活が綴られていて、これがなかなか。
自作である「鎌倉殿の13人」について、ちょっとカウンターを当てるような記述があって面白いのだ。たとえば13人がそろったけれども、いきなり欠け始めるあたりをそおーっと解説している。そして暗殺者である梶原善が北条義時(小栗旬)のもとに来るあたりも「わかってよ」的な気分があってうれしい。
そして二代将軍の源頼家(金子大地)は世評では無能な人間だったとされているけれども実は違うんじゃないか、といいながら今回は父譲りの女好きと、13人に対する狭量さが強調されています。
さて、名刀とは誰のこと?そしてそれを使いこなせなかったのは誰?
思えば三谷幸喜の大河では、中村獅童は常にそのキーポイントになっていた。最初に消えるのが彼というのは意外。
三谷も鎌倉の追い落としの数々が視聴者に納得してもらえるとは思っていない。最初から黒いお話ですよと強調しているわけだし。サザエさんで言えば、タラちゃん苦闘の連続ってことだしね。
そこをサザエ(小池栄子)はは静かに突く。そしてカツオ(小栗旬)は……ああわたしはこの展開が大好き。確かに三谷幸喜が言うようにサザエさんの話だった!
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