デルス・ウザーラ篇はこちら。
この書ではオビ=ワン・ケノービ役(実際にはアレック・ギネスが演じた)がオファーされていたとされているが、ファンにとってはもちろんダースベイダーがミフネであってほしかった。ちょっとずるい話だけれど、エピソード6において、ベイダーの素顔が明らかになるシーンだけでも出てほしかったなあ。
そしてそして、「椿三十郎」の続編も企画されていたとか。役名も、松風三十郎と決定済み。
しかし、どう転んでもこの企画は実現不可能だったはず。というのも、黒澤明は続編というものをそもそも作りたくない人だったらしい。「姿三四郎」と、「続・姿三四郎」のテンションの差を考えるとうなずける話かもしれない。戦時中に製作された両作品とも、完全な形で残っているわけではないので微妙な話ですけど。
「用心棒」の設定そのままに「椿三十郎」を黒澤が撮ったのは、完全に商売上の都合で、当時の黒澤は“絶対に当たる作品を撮らないと次はない”くらいに追いこまれていたかららしいのである。
東宝のリクエストに黒澤は、あの圧倒的な娯楽作で応えた。もしもあの映画に欠点があったとするなら、もう一度あの素浪人に会えたかもしれないのだが……。
「影武者」篇につづく。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます