お寺のオバサンのひとりごと

心のマッサージにお寺へ行こう!

遺族外来

2017年07月26日 | 雑感
先日、TVで、「遺族外来」という科があることを知りました。
 
 仏教で言われる「四苦八苦」の第1番目は「愛別離苦」
 
 愛する者と死に別れる悲しみ、その喪失感は、簡単に癒やせるものではありません。

 山を見れば、一緒に登山した想い出が・・・庭木を見れば、故人が大切に植物を育てていた想い出が・・・
目に入るもの、入るもの、全てに、故人との想い出が甦り、涙があふれます。

 葬儀後の遺族の悲しみに寄り添い、話をじっくり聞いてくださる精神科のお医者さんがおられるのが「遺族外来」。
 最近できた「科」らしいです。大切な科だと、思いました。

 で、私、お寺のオバサンは思いました。

 以前なら、お寺が「遺族外来」であったのではなかろうか
 遺族が、葬儀、その後の七日七日の仏事(法事)、仏事での法話を通して、仏教(仏の教え)にふれることで、ほんのわずか、ちょっぴりでも、悲しみ、苦しみが軽減されるのではなかろうか・・・
 
 無理に明るく振る舞わなくてもいい。頑張らなくてもいい。
 泣かないように、ガマンしなくてもいい。

 悲しいがまま・・・
 最愛の人の死を縁として、自分自身が仏の教えに出遇ってゆく。今は、仏と成られた最愛の人に導かれて人生を歩む・・・
「遺族外来」として、「お寺」や「僧侶」が、いや、「仏教」そのものが、忘れられているのは、悲しいことだなあ~、もったいないことだなあ~

と、感じたことでした。 

 

 

 
コメント
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